星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(45) 前へならえ!

2007年02月05日 05時58分29秒 | Weblog

今シーズンの目標は100を切るスキーでした。100が切れたと判定されたら急に里心が出てきました。当初計画では2月24日までケロウナに滞在予定でしたが、90台前半の安定的な滑りを身につけたら荷物まとめて早めに帰ろうかと思案中です。

100を切った勢いで一気に90台前半を目指すべく、3日にH師匠に直々に指導を仰ぎました。尤も、今日の主役は我が女房でした。せっかくケロウナに来てもスキーをしなくては宝の持ち腐れだし、来シーズンは「単身赴任」が視野にあるだけに、なんとか女房にもスキーの面白さを体験させて「帯同赴任」に持ち込みたいとの下心を、勘のいい江戸っ子H師匠が察してくれて、「奥さんに教えてやるよ」との有り難いお言葉です。

駐車場脇の平坦な場所で、スキーを片足だけに着けてもう一方の足で蹴る片足すべりからスタートです。文字通り「経験ゼロ」のオバサンの面倒を見ていただくのですから感謝の言葉も見つかりません。ゴルフの場合と同様、私が教えると喧嘩になるようなことも、しかるべき資格を持った他人様が仰ると素直に聞き入れる我が女房、初めて「前へならえ!」を教わる小学生のような初々しさが漂っていました。

私は傍にいても何の役にも立たないので一人で自主トレを1時間ほどこなし、戻ってみると初心者用斜面の中ほどで「気をつけ!」「休め!」を練習中の師弟を発見。たしかこれまで一度もリフトに乗ったことのない我が女房、どのようにして初体験をこなしたのか?他人事のように冷めた興味が湧き起こりました。

「わ~い!初めてリフトに乗ったよ~!」まさに新入学児そのものです。
「Hさんの肩に手を添えて降りろと言われたけど、こわくて抱きついちゃった!」
「滑ってる途中でHさんに体当たりして、一緒にぶっ倒れちゃった!」
師弟関係を気にしない、どこまでも屈託のない生徒なのです、我が女房は。

ゲレンデを降りきったところで汗だくの生徒から湯気が立ち上っています。頃合いもよし、昼飯です。昼飯のあとは写真のような「歩く歩道」がついた極めてゆるい傾斜のスーパー初心者用のゲレンデで、午前中に習ったことを自習し、私はその間にH師匠から「中級の上」のテクニックの数々を指南いただくことになりました。。

途中でスーパー初心者ゲレンデに戻ってみると、わが新入学児は片方のスキーが外れて立ち上がるのに難儀しています。どうやら午前中のレッスンで全身全霊使い果たし、立ち上がる気力も体力も残っていない様子です。「無理しないでもうやめとけや」と優しく鷹揚な先輩風を吹かせて打ち切り勧告です。変に無理して「もうやめた!来年は単身赴任だ!」となるのを怖れたのですかね?

「気をつけ!」「休め!」までは行ったようですが「右向け右!」「回れ右!」を教わるのは来シーズンでしょうね。来シーズンも単身赴任は避けられそうですね。

 


ケロウナ便り(44) ドライビングレンジ

2007年02月03日 09時32分20秒 | Weblog

ゴルフで初めて100を切ったときの興奮は今でも覚えています。100の壁を突破するには、まずハーフで50を切ることが必要です。ハーフで50が切れても後半は100の壁を意識すればするほど50台後半を叩き、なかなか壁が突破できませんでした。ただ、一度壁を突破すると、それまでの度重なる挑戦と失敗の繰り返しは何だったんだと思うくらいに、簡単に90台が出続けるようになったことも覚えています。

ゴルフほどの艱難辛苦を経ていないのにH師匠から「もう100は切ってるよ」と言われても、どうもピンと来ません。私のセンスはゴルフよりもスキーに向いていると言うことか?見た目の「格好よさ」を主眼に置いた練習の成果がたまたま出た滑りをH師匠が目撃しただけではないのか?H師匠の目を騙していやしないか?H師匠を裏切らずこれからは安定的に90台をキープできるか?

A型の私としては、師匠の認定と自己評価の間のギャップが気になって仕方ありません。100を切った以上、これからも90台のスキーをキープするためにはどうすればいいか?これまでにT師匠、K師匠、S師範に教わったことを繰り返し練習して身体に沁み込ませることです。ドライビングレンジで沢山ボールを打つしかありません。A型人間の宿命です。どうしても完璧を目指すんですね。

有り難いことにドライビングレンジみたいなスキー場があるんです、ケロウナには!BigWhite, SilverStarをチャンピオンシップコースとすれば、練習用に手軽に気楽に利用できるクリスタルマウンテン(Crystal Mountain Ski Resort)という標高1400メートルのスキー場が街の中心部から20分ほどの距離にあります。2本のリフトはいずれも12分で頂上に着き、真っ直ぐ降りてくれば2~3分でベースに到着です。ここでも難度に応じて緑・青・黒と区分されていますが、100を切ったスキーヤーには「青」でもちょっと易しすぎかな?との印象を与える、自信を付けるには格好のコースです。
http://www.britishcolumbia.com/Ski/resorts/?id=11

2週間一緒に滑ってきた中級のUさんが帰国し、初級のKちゃんが他のお客様のケアで忙しい某日、このクリスタルで単独自主トレをやってきました。リフトで上がって滑り降りて一本15分、一時間で4本消化ですから、コーヒーブレイクを挟んで約4時間で15本ほどこなした計算になります。

ガラ空きのゲレンデに一人黙々と格好よい滑りを目指して孤軍奮闘する赤いスキーウエアの日本のオヤジと、今日初めてスノボーを履いた白服のカナダ人のオッサンが転倒を繰り返しながら、これまた黙々と練習を続けている姿がかなり目立ったクリスタルした。

クリスタルでの打ち込みの成果を携えて3日にH師匠とSilverStarに、5日にはT師匠とBigWhiteに「中級デビュー」の段取りです。ひょっとすると「使用後」のショットなんぞが期待できるかもしれません!今から心はクリスタル!なんちゃってね。