コヒーレンスとは、互いの波形による干渉しやすさをいいます。
視覚情報では、等間隔のドットが描かれた漫画で使われるトーンを重ねると、モアレ縞が発生します。
ところどころ濃淡が出る縞ですね。
同じ周期、同じ振幅の同じ波形を重ねると、このような縞が発生します。
音声でも同じことが起きます。
歌声を録音して、コンピュータで周波数だけ変えて和音を重ねるのと、肉声で和音を重ねるのとでは、出来上がりが全く違います。
個々の音を聞くと、ちゃんと聞こえるわけですが。
カラオケのハモリ機能のハーモニーと、実際の肉声コーラスは、音楽に詳しくなくても違いがわかります。
コヒーレンスによる干渉縞が発生するかどうかなのだと考えられます。
波形はフーリエ変換で、各周波数の正弦波に分解することができます。
フーリエ変換で分析しても、全く同じ音声波形を、別時間に同じ人間が出すことは不可能です。
しかし、コンピュータで周波数だけ変えることはできます。
しかしそれを重ねると、元が同じ波形なため、全周波数において顕著なコヒーレントが発生するか、全く発生しません。
それが機械による周波数だけ変えたハーモニーか、別人や同じ人間でも別に録音したハーモニーかでは、干渉するコヒーレントの出方が全く異なります。
同じ波形の周波数だけ変えた電子キーボードの和音と、実際に別の弦を鳴らすピアノの和音は、干渉度合いが異なります。
同じ音程でも、別時間には全く同じ波形が出ないためです。
和音コードでも、長調のメジャーコードと短調のマイナーコードは音楽知らなくても、なんとなくわかります。
自分の思考情報メモです。