先週、京都に行って来ました。
というのも、京都国立博物館で開催中の「狩野 永徳 大回顧展」を
見たくて、やっと休みをとって行って来たのです。
テレビや雑誌等で、かなり取り上げられていたので、多くの人だろうとは、
覚悟していましたが、想像以上の人でした。
平日にも関わらず、「入場100分待ちです」と云われ、1日目は諦めて、
次の日の朝一番に出直すことにしました。
それでも、行ってみると長蛇の列でしたが、なんとか見ることができました!
永徳は、桃山文化を代表する絵師で、
織田信長や豊臣秀吉のお抱え絵師としても有名です。
安土城や大阪城の中は永徳が描いた華やかな襖絵や屏風が
飾られていたそうです。
特に、今回是非見てみたかったものは、宮内庁に納められている
「唐獅子図屏風」と、上杉博物館に納められている「洛中洛外図屏風」、
そして大徳寺にある「花鳥図襖」でした。
さすがに、この3点の前には人、人、人でなかなかゆっくりとは見えませんでしたが、
この先、生涯、見えるかどうかわからないので、押されてもさすがに
(私もオバサンですね・・・) 負けずにがんばりました。
「唐獅子図屏風」はさすが、桁外れの大きな屏風で当時の秀吉の
大阪城や聚楽第で使われていたのではないかと
云われているので、やはりこの屏風の前に、
秀吉が座っていたかと想像するだけで感激しました。
「洛中洛外図屏風」も、織田信長から上杉謙信に贈られたとされていましたが、
ないかとも云われています。細かい描写が実に
丁寧で今にも動きだしそうな動きと表情です。
それにしても、永徳が23歳で描いたというんだから、びっくりします。
「花鳥図襖」は水墨画ですが、単色とは思えないほど微妙な色の表現で、
さすがに天才画家と言われるだけのことはあります。
先日たまたまBSテレビでこの襖絵を千住博が
模写をするという企画を放映していました。
番組の最後に千住博が「模写をしてますます永徳が遠のいた・・・」
と云っていましたが、その表現は永徳の作品は、
真似をすればするほど実に難しい。
彼の才能と作品の素晴らしさを現すのに、とても解りやすい表現でした。
楽しみにしていたこの回顧展は、とても感激でした。
無理をしても行って、ホント良かったです!
お福さん