先週、先々週と、元ビートルズが続きましたので、今週はこの人を
紹介しないわけにはゆきません。
『 ジョン・レノン 』です。
もう27年も経つのですね。
彼が1980年12月8日に、狂信的ファンである
マーク・チャップマンの放つ銃弾に倒れた日、
テレビは、その衝撃的な悲しい出来事を
何度も何度も繰り返し伝えていました。
その瞬間に、「ビートルズの再結成の夢」も果かなく消えてしまいました。
毎年のように、今度こそ再結成かるのでは・・・と、うわさが絶えず
秘かに期待をしていた私としては、本当に残念でしかたありませんでした。
1962年から1970年までの、ほんのわずか8年の出来事でしたが、
『大きな事件』 であり、『ひとつの歴史』 でありました。
この4人ほど世界の音楽や、若者のファッションから
思想まで影響を及ぼした人たちはいないでしょう。
だからこそ誰もが彼等の復活を望んでいたのでした。
自己主張が強く、最も影響力の強かった人物だったと思います。
オノ・ヨーコと結婚してから、ベトナム戦争に反対し、
平和運動家としての活動を、
より一層活発化しました。
『 想像をしてごらん
天国も地獄もない世界を・・・
国境も戦争も宗教もない世界を・・・
ひとはみな兄弟です。
いつの日にか、君たちもいっしょになって
世界がひとつになってほしい・・・。』
最も解りやすい曲だと思います。
テーマ『平和と愛(ピース&ラヴ)』を、
自分たちなりに精一杯主張し続け
生きてきた素晴らしい人生だったと思います。
ところで今日、紹介したい曲は、
アルバム 『 心の壁、愛の橋 』の中の一曲で
『 愛の不毛 nobody loves you(when you’re down and out) 』 (1974年) です。
このアルバムは、ヨーコに愛想をつかされて別居し、
アルコールに溺れていた時期に作った頃の作品ですが、
特にこの曲は、大好きな曲です。
シングル・カットもされる事なく、目立たない曲だけど
隠れた名曲だと思います。
「落ち込んでいる君は、誰も愛してくれないよ。」
「有頂天の君は、誰も見てくれないよ。」
と、詩の内容は理屈っぽく、解りづらいけど、
シンプルなアコースティック・ギターに、シンプルなジョンのボーカルではじまる
この曲の歌いだしは最高で、しびれてしまいます。
スローなエレキ・ギターへと変わり、曲がだんだんと分厚くなり、
けだるく歌うジョンのボーカルと口笛で
余韻を残しながら最後はフェード・アウトします。
秋の夜長に、センチメンタルな気分を味わえる一曲です。
アップルくん