横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

アンパンマンのレジスター

2016-05-28 23:43:48 | 活動の記録
今日は篠原地区センターでおもちゃ病院でした。ドクターは全部で12名も参加しているのに、朝からおもちゃ修理の依頼が全くなく、閑古鳥状態。たまにこんなこともあります。何もせず、お昼になってしまいそうのところへ、やっと故障したおもちゃがやってきました。
本物のスーパーのように、お買い物ごっこができるあんぱんまんのレジスターです。買った商品をバーコードリーダーでチェックすると、値段が表示されていき、(子供銀行の?)お金を受け取ってレジにしまうことができるのですが、音がならないとのこと。さあ、待ちに待ったおもちゃ修理の始まりです。


まずは、基本の電池確認から。テスターで、電池の電圧を測ってみると、OKです。電池はOKだし、音はでないけどレジスターの液晶は表示されています。つまり、ICは問題なく動いているわけですから、スピーカの故障だろうと想定して、中をあけることにしました。ケースをあけると、スピーカが見えてきました。おもちゃのスピーカは、おもちゃを落下させたりして衝撃を加えると断線して故障することがあります。この場合、テスターで導通を確認すれば、スピーカの確認ができます。測ってみると、なんとスピーカは問題ありません。なんで鳴らないのだろう。さて。困った。


次に、本体とビニール線(銅線)で接続されているバーコードリーダが怪しいと睨みました。子供が触るものであり、中の銅線が断線かショートしているかもしれないと思ったのです。ICにつながっている訳ですから、断線かショートによりICの動作不良が起きて、音が鳴らないのかもと考えた訳です。しかしながら、これも問題なし。むむ、結構難しいぞ。今度は、ICが載っている基盤を確認する事にしました。ハンダ付け不良が起きているかもしれません。ハンダこてで 部品の足のハンダを加熱して、ハンダ付けのやり直しです。でも、ならないないぁ。


ここで、おもちゃ病院の新兵器を使ってみる事にしました。このクリスタルイヤホンは、コンデンサをつけてあるので、基盤の色々なところを触っても直流分をカットし、交流分である音楽や電子音のみ、取り出す事ができます。ICが載っている基盤で、スピーカが接続されているところを触ってみると、クリスタルイヤホンに、音が流れてきました。ICも基盤も問題ないわけです。スピーカも基盤も問題ないわけですから、基盤とスピーカをつないでいるビニール線が断線している事がわかりました。わかってしまえば、簡単な故障修理ですが、なかなか頭を悩ませてくれました。修理後、音のでるレジスターを持ってきた、お父さん、大変うれしそうでした。