横浜港北おもちゃ病院の活動記録

ドクターの一人であるYoshi61が代表して記録しています

ブリキのロボット

2018-03-27 16:13:01 | 活動の記録
篠原の続きです。

この日、ブリキのロボットがもちこまれました。


なんでも、すでに40年ぐらい前のおもちゃだとか。電池で歩いて上半身がクルクル回るのですが、歩かなくなったとのことでした。

たぶん、ギヤやシャフトの可能性が高いなと思いつつも、これだけ古いとギヤは金属製が多く、交換修理がすぐには出来ないかもしれないなぁとハラハラしながらなかをあけてみました。

モータから足の駆動部を見てみるとなんと樹脂製のギヤです。この時代に樹脂製とはずいぶん高級品だなと感心しながら見てみると、やはりこの樹脂製のギヤが割れて、から回り状態です。


ただしこのギヤ、歯が斜めの特殊タイプです。このおもちゃの開発者が、かなりこだわって作ったのがわかります。歴戦のおもちゃドクター10人ほどに聞いてみましたが、さすがに誰もこの特殊タイプのギヤは持ち合わせがありません。

交換出来ないとすれば、ギヤを修理するしかありません。
細いステンレス線を使ってギヤを縛ることにしました。

ギヤの側面にステンレス線がはまる溝を慎重に刻んで縛り上げてました。


シャフトに挿入し、組み立てて、電池を入れてスイッチオン。


見事に歩いて万々歳 持ち主の方も大喜びでした。

40年前のおもちゃが元の通り動いた感動は格別です。