本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『叔父様は死の迷惑』読んだ。

2006年01月19日 | マンガ

 今朝、ふるほん倶楽部.netから、注文していた本が届きました。
 予定のない日の
午前中は、のんべんだらりとパジャマで過ごす私…。宅配便のおじさんに突如玄関のチャイムを鳴らされて、着替える間もなく、はずかしーと思いながら受け取りました。髪に寝、寝癖が…と扉を閉めてから動揺。いやちゃんと起きてましたよ、と言い訳したい気分

 
『叔父様は死の迷惑』坂田靖子 角川書店 S.62

 で、届いた中の一冊。漫画です。今はハヤカワ文庫で出てますね。
 叔父さんのデビッドと姪っ子のメリィアンが、村の不思議な事件を解決する、ほのぼのしたミステリです。コージーミステリ好きにおすすめかもしれない短編集。

 大体、物語の世界では、母方の叔父さんというものは、お茶目で自由奔放な変わり者と相場が決まっている。誰だかも言ってたけど、世の中のおじさん族というものは、甥っ子姪っ子にいろんな形で人生勉強をさせてくれるものなんである。母方の叔父さんのポジションは、子ども目線に近い、ちょっと面白くてはた迷惑なお兄さん、というところであろう。デビッド叔父さんがまさにそれで、グリーンランドからふらっとやって来たりする。作家志望で新聞のスクラップが趣味、というしっかり者のメリィアンとは、よいコンビなのだ。

 一見ファンタジックな雰囲気だけど、ほんのりおかしくて、このノリは嫌いじゃないなあ。オチも「あれは人外の者の仕業だったのです!」とかじゃないし。後味もいい。

 昔読んだ時には、こんな叔父さん、私にもいたらいいなーという感想でしたが、再読すると、子どもらしいメリィアンの眼差しに気づきます。お母さんに都合のいい時だけ呼ばれて、あとは大人の時間だから、向こうへ行ってらっしゃい、と閉め出されるとか。小さなことだけど、あるある、そうだねとうなずきます。子どもって結構鋭いんだよね。