「猫探偵ジャック&クレオ」ギルバート・モリス 早川書房
突然舞い込んだ遠い親戚の遺産相続話、正反対の男女が一つ屋根の下、
という設定はなんだかハーレクインロマンスっぽいが。
始まりの予感に満ちて、いかにもシリーズものの第1作、という感じでした。
(一応事件は起こり、解決するけれども、謎解きは主眼じゃないみたい)
でも猫が猫らしくていいの。
個人的にはトラ猫ミセス・マーフィ・シリーズのように、
種の違う動物同士でも会話をしてほしかったけど。
(そういえば、今ちょっと検索したら、ミセス・マーフィ・シリーズ、
「トラ猫探偵ミセス・マーフィ」って題で映画になってたの?
いつのまに?!見逃してショックなんですけど…)
「解剖探偵講座」ビル・ポミドア 講談社
元気な妻に振り回される、優しい夫。微笑ましく健気である。
この美人妻キャルは、解剖学が専門の法医学者。
老人病専門医の夫プラトーは彼女の口車に乗せられて、
苦手な解剖の講義を手伝ったり、探偵をしたり、料理をしたり、
自分の病を養生する暇も無いくらい頑張るのであった。
これは、シリーズの他作品も読みたいと思いましたね(未訳)。
ただ検屍解剖の詳細はややグロいので、
スケルトン探偵や「BONES」のような、
骨ミステリのほうがまだ受け入れられる…と思いました。
そこはうっかり想像しないで、読み飛ばすべきだった。
「秋期限定栗きんとん事件(上・下)」米澤穂信 東京創元社
前作で別々の道を行くことになった小鳩君と小山内さん。
それぞれに、新しい彼氏彼女が出来て、
ごくごくフツーの小市民的生活を満喫か、と思いきや、
内に秘めた狐と狼の本性は時折ひょっこり顔を出すのであった。
今回も小山内さんの小悪魔風な魅力が炸裂でした。最強。
(ミステリ的にも面白くて、読み返せば二度美味しい感じ)
二人はこれからどうなるのかしら。
お互いのことを誰よりも深く理解し合える関係は、
滅多にないものだから大切にしてほしいけれども。
(それにしても、このシリーズの読後は甘いものを食べたくなるなあ)
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