久々に明るく幸先のよい話を聞き、
自分のことのように嬉しくなる。
やっぱり春の近さを感じるのは、良いね。
心底冷えた体が、ぽかぽか温まりそうな予感。
それに、わたしなりに頑張っている姿を、
ちゃーんと見ていてくれる人がいて、
知らないところで支えてくれていることも、ありがたいと思った。
昔、バイト先で人間関係が大変な時に、
母からこう言われたことがあった。
「あんたの良さは、長い時間がかからないと分かってもらえないから…」
確かに、わたしはすぐ打ち解けて実力を発揮できる人間ではなくて、
内気で慎重な性格から、新たな環境に馴染みにくいところがあるのだった。
頑張って真面目に仕事をしても、
それを正当に評価してもらえるようにアピールできる能力がないと、
人の世は渡りにくいものなのであるが…。
どうにも、コミュニケーションが下手で…。
以来、自分の存在を早く認めてもらえるように焦っても仕方ないのだと、
諦めがちになりましたね。
不器用でも静かな情熱を燃やしながら、誠実に生きていけばいいし、
真摯に愛しているごく少数の人にだけ、
自分のことを分かってもらえたらそれでいい、って。
まあ、それでも完全に割り切っている訳ではなくて、
今度は愛する者に理解してもらえないのが苦しくて、
落ち込んだりする時もあるのですが。
今回は、まだまだ未熟で至らない自分を過大に評価してもらって、
恐縮するけれども、やはり嬉しかった。
きっとこれからも色々と大変なことがあるだろうけど、
心が折れそうになったら、そのことを思い出そう。
要領の悪い自分に苛々しながらも、ひたむきに頑張っている姿は、
誰かがどこかで見ていてくれるもの。
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