日曜日、なんとかリアルタイムで人形劇「シャーロックホームズ」の
「百匹のおたまじゃくしの冒険」を観ることができました。
注:以下ネタバレです!
原作「海外条約文書」を読んでいて、
パペットホームズの「イヌ語通訳の冒険」での位置づけを知っていれば、
今回もうマイクロフトが出てきた時点で、
「きっと兄ちゃん先回りしてるから!」「ホームズ、またいいとこなしか!」
と展開が読めてしまうところがちょっと苦しいかも。
これより前に一、二回、フェイントでマイクロフトを無意味に登場させていれば、
少しは煙幕になったんじゃないのかな…。
きっと、依頼が完了できるかじゃなくて、
ひとたび問題が起こった時に、学生たちがどう対処するか、という方向で観るべきなんだろうな。
(真相が分かった後のバーニコットの受け止め方は、お子様たちにも感じるところがあったと思う。
ディーラー寮の奴は将来ロクな大人にならないよ)
それにしても…またマイクロフトに話題を戻しますが、
パペットホームズでは体制側で敵役のイメージなのですね。
ホームズより頭が切れて、目的のためには手段を選ばないタイプというか。
事件を隠蔽するために圧力をかけるところは、
ビリー・ワイルダー監督のマイクロフトを継ぐものなのでしょうか。
(映画「シャーロック・ホームズの冒険」は残念ながらまだ入手してなくて未見。
昔ノベライズを読んだきりなので、記憶があいまいですみません)
原作の兄ちゃんは「政府そのもの」と言われるほどの重要人物でありながら怠惰で、
普段は家と職場とクラブの往復しかしないけれど、
弟の窮状を助けるために「最後の事件」で馬車の御者になってくれたり、
潜伏期間中に仕送りしてくれたような人なのにねえ…。
「Sherlock」のマイクロフトもビリー・ワイルダーの影響を受けているらしいけれど、
兄弟仲が複雑でも、危うい弟をどこかで心配しているところがよかった。
(あと、諜報関係というのも期待通りでわくわくした)
グラナダ版のマイクロフトは相当年長のお兄さんで、
ホームズが時折押しの強さに閉口しながらも敬意を払っている感じだった。
まだまだ若い、パペットホームズのマイクロフトとホームズが、
これから先、関係を改善していければいいのだけど。
(ホームズの好きな人を把握している辺り、マイクロフトの方は弟をよく見てる。
それが天然の観察力の表れなのか、監視対象の敵ということなのか、
それともわりと弟が好きということなのか、まだよく分からないな…)
まあ今回は、アドラー先生の訪問に慌てて部屋を片付けたあと格好つけてるホームズとか、
ラストの「あーん」とか、可愛いシーンも沢山ありましたけどね。
このところ人間的になってきたとはいえ、ヘタレっぷりが目立つので、
またクールに活躍するエピソードも挟んでほしいと思うのでした。
格好いい8で可愛い2くらいがベストじゃないだろうか。
そして「ましょうのおんな」アドラー先生!
作中人物になれるとしたら、彼女になりたい。
考えていることが丸わかりの純情な少年たちを、
何食わぬ顔をして手のひらで転がしてみたいものである。
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