☆ 昨日の復習

後手番中原先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20171017
昭和57年9月、森雞二先生と第41期名人挑戦者リーグです。

森先生の中飛車で大山先生は加藤流の袖飛車急戦、を指すわけもないですが、32金ならどうしたんでしょうね。42金は45歩の反発があるので

注意しながら左美濃に。

45歩から65歩とか85歩(桂)とかで攻められたら88玉の形の左美濃は簡単に悪くなるのですが、どうにか銀冠まで持って行けるようです。

これで居飛車作戦勝ちか、というとそうでもないです。攻める筋が限られているわけで、森先生は後手番だということを生かして、32飛~22飛の手待ちです。

大山先生は先手後手関わらず千日手は避けます。でも22飛に37桂というのは危険です。

45歩から75歩というのは気合ですが、

ここで44角は無理でしょうね。28飛成53桂成49飛63成桂同銀、やや悪いくらいですが。

46銀から27歩というのは辛抱なのですが、千日手打開は失敗しています。

76歩と合わせて76金の形を作り、米長玉に。逆転を狙います。

森先生の47歩は42飛~45銀の意味(48飛を防いだ)で

65歩に同歩は77角でそれをけん制されます。桂で取って77角を1手遅らせて

銀桂交換で桂を成りました。守りの桂を成るのですから少し損なのですが、48歩成があります。

77角には銀取りで返して

少しよさそうです。大山先生は飛を使えないので、6筋を押さえて

金を剥がします。

銀を打って、悪いなりに食いついて

後手玉に嫌味をつけておきます。

森先生は竜を潜り、香打ちを利かせて

端を攻め

金を剥がしに行く、かなり厳しい攻めです。先手玉は2手すきくらい。

成桂を使うのは筋が良いような重いような手で、金を取って79金か67金か68成桂か、というほうが少しよさそうです。

これでも有利なのですが、89成桂に

85桂で投了。あれ?詰めろ逃れで後手玉はほぼ詰めろが続きます。88成桂ならこれはなかった、89成桂がポカだったのですね。
森先生は多分時間攻めで、有利なので相手に考える時間を与えないように指していたのだと想像します。この頃はそういう指し方が多かったです。ついついこれでいいや、という指し方になってしまって、最後にポカが出ました。そこだけ見たら間違えそうですねどね。有利なときに一番良い指し手は何か、というのを読んでおくべきものなのです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:森雞二棋聖
後手省略名:森
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 5八金(49)
10 5二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5七銀(48)
18 8二玉(72)
19 3六歩(37)
20 4三銀(42)
21 4六歩(47)
22 3三角(22)
23 2五歩(26)
24 4二金(41)
25 7七角(88)
26 7二銀(71)
27 8八玉(78)
28 6四歩(63)
29 7八銀(79)
30 7四歩(73)
31 8六歩(87)
32 8四歩(83)
33 8七銀(78)
34 7三桂(81)
35 6六歩(67)
36 5三金(42)
37 7八金(69)
38 6三金(53)
39 6七金(58)
40 1四歩(13)
41 1六歩(17)
42 3二飛(52)
43 5九角(77)
44 5一角(33)
45 2六角(59)
46 2二飛(32)
47 3七角(26)
48 3二飛(22)
49 2六角(37)
50 2二飛(32)
51 5九角(26)
52 3二飛(22)
53 3八飛(28)
54 2二飛(32)
55 2八飛(38)
56 3二飛(22)
57 2六角(59)
58 2二飛(32)
59 3七桂(29)
60 2四歩(23)
61 同 歩(25)
62 同 飛(22)
63 4五歩(46)
64 同 歩(44)
65 7五歩(76)
66 同 歩(74)
67 4五桂(37)
68 4四銀(43)
69 4六銀(57)
70 6二角(51)
71 2七歩打
72 2二飛(24)
73 7六歩打
74 同 歩(75)
75 同 金(67)
76 7四歩打
77 9八玉(88)
78 2五歩打
79 5九角(26)
80 4七歩打
81 6五歩(66)
82 同 桂(73)
83 6六歩打
84 4五銀(44)
85 同 銀(46)
86 5七桂成(65)
87 6五歩(66)
88 4八歩成(47)
89 7七角(59)
90 4二飛(22)
91 6四歩(65)
92 同 金(63)
93 1一角成(77)
94 4五飛(42)
95 6五歩打
96 6三金(64)
97 6四香打
98 4七飛成(45)
99 6三香成(64)
100 同 銀(72)
101 6四歩(65)
102 同 銀(63)
103 6三銀打
104 7二銀打
105 7四銀成(63)
106 7三銀(64)
107 7五歩打
108 5八龍(47)
109 6六馬(11)
110 6三香打
111 6五金(76)
112 9五歩(94)
113 同 歩(96)
114 7七歩打
115 同 桂(89)
116 9六歩打
117 8八玉(98)
118 7四銀(73)
119 同 歩(75)
120 6七銀打
121 6四歩打
122 6八成桂(57)
123 9六銀(87)
124 7八成桂(68)
125 9七玉(88)
126 8九成桂(78)
127 8五桂(77)
128 投了
まで127手で先手の勝ち

後手番中原先生の次の手は?
☆ 今日の棋譜20171017
昭和57年9月、森雞二先生と第41期名人挑戦者リーグです。

森先生の中飛車で大山先生は加藤流の袖飛車急戦、を指すわけもないですが、32金ならどうしたんでしょうね。42金は45歩の反発があるので

注意しながら左美濃に。

45歩から65歩とか85歩(桂)とかで攻められたら88玉の形の左美濃は簡単に悪くなるのですが、どうにか銀冠まで持って行けるようです。

これで居飛車作戦勝ちか、というとそうでもないです。攻める筋が限られているわけで、森先生は後手番だということを生かして、32飛~22飛の手待ちです。

大山先生は先手後手関わらず千日手は避けます。でも22飛に37桂というのは危険です。

45歩から75歩というのは気合ですが、

ここで44角は無理でしょうね。28飛成53桂成49飛63成桂同銀、やや悪いくらいですが。

46銀から27歩というのは辛抱なのですが、千日手打開は失敗しています。

76歩と合わせて76金の形を作り、米長玉に。逆転を狙います。

森先生の47歩は42飛~45銀の意味(48飛を防いだ)で

65歩に同歩は77角でそれをけん制されます。桂で取って77角を1手遅らせて

銀桂交換で桂を成りました。守りの桂を成るのですから少し損なのですが、48歩成があります。

77角には銀取りで返して

少しよさそうです。大山先生は飛を使えないので、6筋を押さえて

金を剥がします。

銀を打って、悪いなりに食いついて

後手玉に嫌味をつけておきます。

森先生は竜を潜り、香打ちを利かせて

端を攻め

金を剥がしに行く、かなり厳しい攻めです。先手玉は2手すきくらい。

成桂を使うのは筋が良いような重いような手で、金を取って79金か67金か68成桂か、というほうが少しよさそうです。

これでも有利なのですが、89成桂に

85桂で投了。あれ?詰めろ逃れで後手玉はほぼ詰めろが続きます。88成桂ならこれはなかった、89成桂がポカだったのですね。
森先生は多分時間攻めで、有利なので相手に考える時間を与えないように指していたのだと想像します。この頃はそういう指し方が多かったです。ついついこれでいいや、という指し方になってしまって、最後にポカが出ました。そこだけ見たら間違えそうですねどね。有利なときに一番良い指し手は何か、というのを読んでおくべきものなのです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:森雞二棋聖
後手省略名:森
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 4二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 5八金(49)
10 5二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5七銀(48)
18 8二玉(72)
19 3六歩(37)
20 4三銀(42)
21 4六歩(47)
22 3三角(22)
23 2五歩(26)
24 4二金(41)
25 7七角(88)
26 7二銀(71)
27 8八玉(78)
28 6四歩(63)
29 7八銀(79)
30 7四歩(73)
31 8六歩(87)
32 8四歩(83)
33 8七銀(78)
34 7三桂(81)
35 6六歩(67)
36 5三金(42)
37 7八金(69)
38 6三金(53)
39 6七金(58)
40 1四歩(13)
41 1六歩(17)
42 3二飛(52)
43 5九角(77)
44 5一角(33)
45 2六角(59)
46 2二飛(32)
47 3七角(26)
48 3二飛(22)
49 2六角(37)
50 2二飛(32)
51 5九角(26)
52 3二飛(22)
53 3八飛(28)
54 2二飛(32)
55 2八飛(38)
56 3二飛(22)
57 2六角(59)
58 2二飛(32)
59 3七桂(29)
60 2四歩(23)
61 同 歩(25)
62 同 飛(22)
63 4五歩(46)
64 同 歩(44)
65 7五歩(76)
66 同 歩(74)
67 4五桂(37)
68 4四銀(43)
69 4六銀(57)
70 6二角(51)
71 2七歩打
72 2二飛(24)
73 7六歩打
74 同 歩(75)
75 同 金(67)
76 7四歩打
77 9八玉(88)
78 2五歩打
79 5九角(26)
80 4七歩打
81 6五歩(66)
82 同 桂(73)
83 6六歩打
84 4五銀(44)
85 同 銀(46)
86 5七桂成(65)
87 6五歩(66)
88 4八歩成(47)
89 7七角(59)
90 4二飛(22)
91 6四歩(65)
92 同 金(63)
93 1一角成(77)
94 4五飛(42)
95 6五歩打
96 6三金(64)
97 6四香打
98 4七飛成(45)
99 6三香成(64)
100 同 銀(72)
101 6四歩(65)
102 同 銀(63)
103 6三銀打
104 7二銀打
105 7四銀成(63)
106 7三銀(64)
107 7五歩打
108 5八龍(47)
109 6六馬(11)
110 6三香打
111 6五金(76)
112 9五歩(94)
113 同 歩(96)
114 7七歩打
115 同 桂(89)
116 9六歩打
117 8八玉(98)
118 7四銀(73)
119 同 歩(75)
120 6七銀打
121 6四歩打
122 6八成桂(57)
123 9六銀(87)
124 7八成桂(68)
125 9七玉(88)
126 8九成桂(78)
127 8五桂(77)
128 投了
まで127手で先手の勝ち