名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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大山将棋研究(685);四間飛車に中央位取り(二上達也)

2017-10-27 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

(負けましたが)先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜20171027
昭和57年10月、二上達也先生と第8期棋王戦です。

大山先生の四間飛車に二上先生は中央位取りです。

右金を上がらずに組んでいるのは石田流への対策でしょうか。銀を繰り出して4筋の歩を交換します。

大山先生は4筋を構わないで石田流へ組み替えました。

86歩は飛交換を迫ろうということでしょう。こういう場合に備えて二上先生は一段金だったのです。左金を52へ上がります。

これで75銀が可能になりましたが、金銀が離れているのが不安です。

歩を取り合って、86歩と打ちたいところですが76歩で困ります。

二上先生は仕方なく銀を出ていきますが、それを狙われては失敗です。

87歩で1歩損しての銀交換から、また打つのでは苦しそう。

大山先生は桂馬が死ぬ前に手を作ります。銀を打ちこんで(83飛には82歩73桂同桂成同飛44桂~84金か)

桂馬を得て44桂、駒損なしに攻められました。

金で飛を取れれば、後手玉がかなり薄いので優勢に近いです。

美濃囲いが堅いので、78金は怖くないです。成桂を使って銀取りから

角をぶつけて

金を剥がしに行き

成桂で角を取れました。

投了図。

二上先生は終盤に自信があるから玉の薄さを気にしないのです。大山先生との将棋だけ見ていると、そのなかでも比較的に玉が堅い状態なら勝っています。本譜のように薄すぎるのは負けます。
大山先生はそういう将棋なら苦労しないで勝っていますね。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:二上達也9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 4二銀(31)
17 3八銀(39)
18 5五歩(54)
19 6七銀(78)
20 5三銀(62)
21 7五歩(76)
22 8五歩(84)
23 7七角(88)
24 5四銀(53)
25 5八金(69)
26 5三銀(42)
27 7八飛(68)
28 9四歩(93)
29 9六歩(97)
30 4四歩(43)
31 4六歩(47)
32 4五歩(44)
33 同 歩(46)
34 同 銀(54)
35 6八角(77)
36 8四飛(82)
37 7六飛(78)
38 6四銀(53)
39 8六歩(87)
40 5二金(41)
41 7七桂(89)
42 3一角(22)
43 8五歩(86)
44 8二飛(84)
45 8六飛(76)
46 7五銀(64)
47 8九飛(86)
48 8六銀(75)
49 7六銀(67)
50 7四歩(73)
51 6五桂(77)
52 8七歩打
53 同 銀(76)
54 同 銀成(86)
55 同 飛(89)
56 7六銀打
57 8六飛(87)
58 8五銀(76)
59 8九飛(86)
60 8六歩打
61 7三銀打
62 同 桂(81)
63 同 桂成(65)
64 8四飛(82)
65 4四桂打
66 3三玉(32)
67 5二桂成(44)
68 同 金(61)
69 4六歩打
70 5四銀(45)
71 8三金打
72 同 飛(84)
73 同 成桂(73)
74 7八金打
75 8一飛打
76 4二角(31)
77 7三成桂(83)
78 8九金(78)
79 8五飛成(81)
80 9九金(89)
81 8六角(68)
82 6四歩(63)
83 8二龍(85)
84 5一銀打
85 4一銀打
86 4三銀(54)
87 5二銀成(41)
88 同 銀(43)
89 6二金打
90 4三銀打
91 5一金(62)
92 同 角(42)
93 6二成桂(73)
94 同 角(51)
95 同 龍(82)
96 6一香打
97 5一龍(62)
98 4一金打
99 4二銀打
100 投了
まで99手で先手の勝ち

コメント
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