第1問

後手の作戦負けではないかと思います。このまま45歩でつぶされる前に動きました。
A 65銀 B 35歩 C 73桂
第2問

34歩を打たれたら困りそうです。
A 32玉 B 53歩 C 37歩成
第3問

好手ではないのですが、これを見た丸田先生が悩みました。
A 53銀 B 66桂 C 71金
第4問

形勢は逆転しています。どう寄せますか?
A 66桂 B 86歩 C 56歩
20181204今日の一手
8月18日の名南将棋大会から、KさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
銀と金の交換で と金を作られていますから少し先手の駒損です。終盤なので重視しません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。(相手の駒を考えなければ桂の有り無しの違いです。)
先手の攻め駒は44角と持ち駒金桂で3枚、これに28飛が加わるかどうか。
後手の攻め駒は85桂と持ち駒角桂で3枚。
総合すれば先手もちです。
☆ 大局観として
直前は後手が31銀と打って詰めろを受けたところです。寄せ合いの速度で見れば先手がかなり有利ですね。
先手としてはゆっくり確実に攻めるか、一気に寄せてしまうかという分かれ目です。
あまりゆっくりだと少しの駒損でも響いてくるかもしれません。もう少し得をしてからゆっくり攻めるところでしょう。
攻め駒は4枚に近いので、28飛を使えば一気に寄せられるかもしれません。
× 寄せのセオリーに従って、まずは王手から考えます。22歩成ではもったいないですから13桂12玉
これは寄せにくくなっています。
× 33桂12玉
でもうまくないです。
○ あとは11角成も急ぎすぎ。であれば22金
が一番厳しそうです。22同金(か同銀か)同歩成同銀33金
33同銀同角成32金24飛
これで飛車が使えました。23金打に25桂
大駒を捨てても寄せ切れればよいわけです。22歩32馬同玉33銀同金42金同玉22飛成
ずいぶん駒を捨てましたが先手玉はまだ安全です。33金は取れる形ですから寄せきれます。
後手としては22歩ではなく22角のほうが働いています。
34馬24金同馬23歩33歩
金銀1枚は合駒に使うとしても攻め駒は4枚ですから十分に攻めは続くでしょう。
△か○ 24飛
と使えば手数がかかっていますが後手玉を直接ねらっています。ただし23銀の時に飛車を切るような手がなく、26飛25歩同飛24歩
飛車を逃げておくのは互角くらい。33歩を利かせようとすると取り合いです。25歩32歩成同銀引22歩同銀34桂33角
22桂成同玉33角成同銀34歩同銀44角
33合駒に24金を打てば寄っている感じです。
○ 実戦は33歩でした。
直接の王手でなければ32金をねらうのが次に考える手ですね。小さな駒からですから33歩を考えるのは妥当です。23金と払われるのは損な気がしますが、53角成には42桂
と打って54馬(王手飛車)を防ぐくらい。さてここでは馬ができて駒損ではなくなりましたから、飛車を逃げておけば有利です。それからゆっくり攻めればよいわけですね。
実戦では46桂と打ち、28と54桂39飛69銀
相居飛車で攻めるならば飛車を取られても構わないことも多い(手を稼いでいる)のですが、銀を使わせられて攻撃力が下がりました。まだ少し先手有利だと思うのですが、12玉42馬同銀同桂成・・・以下長手数の攻防で、後手玉を上に逃がしてしまい、残念な結果でした。
△ 33歩23金の利かしを入れないで53角成だと
28と54馬51飛44馬39飛69桂23銀
王手飛車をねらわないで銀を取るだけでは失敗です。
28と33歩の時に33歩
39飛69桂43銀右32歩成同銀引33歩同銀54馬
王手飛車が実現しました。12玉81馬76桂
寄せ合いはどうでしょうか。61飛77歩同桂59角
後手から詰めろがかかりました。受けにくいです。
77歩を手抜いて31飛成
とすれば難しくて、78歩成同玉23銀32銀22金・・・かなり先の変化なので形勢不明としておきます。
× 一つ前に書くべきかもしれませんが、33歩ではなく33金だと43銀
やはり小さな駒から使うほうが良いですね。後手玉が堅くなってしまいます。
× 15歩も結構厳しい手で
28と14歩
というのが詰めろになっています。しかし39飛69金23金
詰めろは続きません。
では28と33桂
12玉14歩ならば相当受けにくいです。33同金同角成39飛69金23銀
23同馬の形が案外に寄せにくいので先手の負け。
69金を69金打にしておいても23銀同馬76桂
これが88角同金58桂成以下詰めろですから後手が勝ちそうです。
△ どこかに飛車が逃げておいたら
ちょと駒損ですが先手が悪いというほどではないです。後手からの攻めは88歩77桂同桂成同金85桂67金寄
とか、76桂67金直77歩同桂成同桂成同金寄
まだ耐えられます。
☆ まとめ
どこかで飛車を使う順になると攻めがわかりやすいですね。
22金と打ち込んでから24飛をねらうか、単に24飛か。いずれにせよ飛車を捨てる手も考えれば、攻めは結構続くのです。
あまり厳しくない攻め方で28と~39飛69合駒、と使わされると戦力が減ってしまいます。
単純な考え方ですが、四枚で攻めているかというのは攻めがつくくかどうかを考える上での重要な判断です。