第1問
覚えておくべき手筋です。
A 64歩 B 54同銀 C 66銀
第2問
2枚金を並べるのも手厚かったですが、ここも守りの手を指します。
A 35歩 B 55歩 C 57歩
第3問
ここは派手な手です。
A 44歩 B 44銀 C 44角
第4問
詰めろの受け方は?
A 17玉 B 15歩 C 25香
20181216今日の一手
8月26日の名南将棋大会から、OさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
金と銀桂の交換で成銀成桂と金VS馬の作り合いです。明らかに先手の駒得ですね。
相手の駒を考えなければ、玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は53と は入れても良さそう、持ち駒角桂とあわせて3枚。
後手の攻め駒は65馬85桂と持ち駒金で3枚。
総合すれば先手有利です。
☆ 大局観として
先手の駒得で飛車も取れそうです。かなりの駒得なのですが、29桂32成銀33成桂が遊んでいます。攻め駒にも玉の堅さにも関係していません。なので思ったよりも差は小さいです。
銀取りに桂を打たれて、先手玉のほうが薄くなりそう、という状況です。
先手玉を安全にできれば簡単です。
それが無理ならば寄せ合いを考えます。
○ 21成銀は悪い手のような気もしますが
手をかけて飛車を取りに行ったので、取れないのならひどいだろうという気もします。21同馬は41飛
で攻め合いでも、43歩で馬を封じ込めても先手よしでしょう。
後手はいつでも取れるのですが、77桂成同金まで想定して
後手としてはどう攻めたものか。85銀66桂76歩
数を足して76歩をねらってみます。先手も桂を打って寄せ合いに出るとどうなるか。74桂83玉(74同馬は76歩を取る)82金74玉66桂
73玉72金同金74歩
こんな調子で先手の攻めは続きます。後手からは77歩成から追いかけても28飛の利きがあって詰みにくいので先手の一手勝ちなのでしょう。
後手は急いでもうまくいかないので56歩
から57歩をねらうほうが良さそうです。57歩成は受けにくくて、66歩76歩同銀同馬同金67銀86桂
やはりこの筋の桂打ちが厳しいのです。76銀成74桂83玉は77歩。
一度受けに回り、上部に抑えの駒ができれば先手の勝ちになりそうです。
2つ前の図から、73歩74桂同歩と我慢されたら63金
が詰めろなので、まだ長いのでしょうが先手が有利のはず。
× 実戦は66銀左でしたが77歩
を打たれるので一目失敗です。89桂があって、この歩を同桂と取れるならば話は別ですが、取れば駒損で(1歩もらいましたが)1手パス、逃げると金を打ちこまれて先手玉が薄くなります。それでも77同銀が最善で形勢不明だったのでしょうが、77同金同桂成同玉66馬同銀76歩
玉頭戦とみれば、後手が玉頭を制しているのです。66銀もはがされそうで明らかな劣勢です。
× 86銀とかわしても
やはり77歩があり、手筋としては85銀78歩成同飛85歩
なのですが、飛車を使って攻める手がない(反動が強すぎる)です。
○ 66歩が普通の受けで
銀を逃げられないので部分的に駒損になっても、後手の馬を追ってしまいたいのです。
77桂成同金76歩
玉頭戦は多少の駒損は関係なく、互いの玉の間の空間を制したほう(そこに自分の駒が残ったほう)が有利になります。後手は馬を逃げずに76歩と攻め合うのが正しいのです。
76同銀同馬同金67銀86桂76銀成74桂83玉77歩
21成銀56歩が入っている図(再掲します)とどちらが良いか
ここでは57歩成で困ることは少なさそうなので、飛車を取っているほうがよいのでしょう。どちらも先手よしですが。
△か× 76歩だと手堅いようでも駒に当たっていないので56歩
と垂らされます。66銀直77桂成同金66馬同金77歩同玉57歩成
77歩同玉を利かされると、57と の存在が大きいので後手もちか。
○ 寄せ合いならば66桂
が王手で金を取れるので厳しいはず。75金には76歩
77桂成同金66金同銀同馬の時に74桂
を打ってから馬を取ればわかりやすいです。(打たないで66同金74桂はややこしいのです。)
後手としては金を逃げずに56歩
攻め駒を増やそうとする方が優ります。76銀右57歩成74桂同馬75歩
後手から77桂成同金を決めるのも、56馬に85銀と取るのもあまり違いはなくて、85同歩74桂73玉21成銀
飛車を取ると後手玉が詰めろになるので先手の寄せ合い勝ちです。玉頭は先手が抑え込んでいます。
△ 86桂でも同じようですが
75金76歩66金打
桂の位置が違うので、66金打の強手があります。75歩77桂成同金同金同玉76歩
68玉77金59玉67金
この図は後手玉は詰まず、先手玉は詰めろ、後手有利です。
66金を66同銀直と取って
同金同馬77金打
とうければどうにかなるようです。44馬を引いたら74桂83玉に66歩と打っておきます。
これも先手が玉頭戦を制したという図です。
△ 後手の65馬の働きが良いので43角
あるいは54角と合わせる手は考えられます。後手は自分から交換するのは損なので、56歩66桂57歩成
というような指し方でもたれて指します。これは複雑なので
先手としては65角成同金66歩
が43角打を生かした指し方でしょう。57歩成65歩77桂成同金68銀
で先手玉は詰めろ。でも74桂83玉68飛
が詰めろ逃れの詰めろなので先手の勝ちか。
△ 攻めの手としては62歩71金
を利かすことはできそうです。でも66桂~74桂の厳しさが落ちますし、66歩を打てないというのがマイナスです。
☆ まとめ
後手の攻め駒は3枚なのですが、56歩~57歩成という手があるのです。受けきりにするのが結構面倒で、寄せ合いを考えないといけないのでした。
横から攻めるならば21成銀~41飛~51歩成~61と でやっと詰めろの5手すきでは負けでしょう。
66桂~76桂など玉頭から迫るほうがはるかに速いです。
つまり玉頭戦が課題なのでした。玉頭戦では駒の損得は脇に置いて考えます。代わりに攻め駒受け駒の数は保たねばなりません。特に盤上にある自分の駒の価値が高いのです。
後手の66馬や74金を消去する手が好手になるはずで、問題図では66歩、66桂あるいは86桂、43角あるいは54角というところに目が向かねばなりません。