老舗の風格が漂よう湯の峰温泉を代表するこの建物は、フランスの作家アンドレ・マルローが「これぞ日本の宿」と絶賛した旅館。フランス文学に明るくないワタシには「誰?」って感じだが、日本の有名な温泉評論家の多くも大絶賛の、すこぶる有名な旅館です。
木造の浴室は大正時代の築造とのこと。槙の浴槽も湯を含んでなめらか。そして乳白色の湯は芳しい温泉臭を放ちます。 浴感はガツンだが、古木に包まれているせいか、緩やかな時間が流れている感じがします。
小さい浴槽は「さまし湯」で、独自の手法で加水せずに適温にしているらしく、恐ろしく濃厚。ワインに例えるならフルボディのボルドーでしょうか。
ここの料理も絶品。温泉の湯の風味を料理に生かしています。鮎の塩焼きや熊野牛のしゃぶしゃぶが超美味!しゃぶしゃぶの湯はもちろん温泉水で、やはりここの個性的なお湯は料理には最高ですね。
この旅館、多少値が張るので、正直、ひとり旅にはもったいない。湯の峰温泉にはかなりリピートしているが、ここには1回しか泊まったことがありません…
- 泉質:含重曹硫化水素泉 92度
- 場所:奈良交通、熊野交通、龍神自動車・湯の峰温泉BS
- 訪問日:2005年11月14日