山代温泉は大きな旅館が立ち並ぶ街だか、しっとりとした温泉らしい雰囲気はあります。雪の温泉街を恐る恐る歩いていたら、ところどころ雰囲気のいいお店や、和装のきれいどころの女性に出くわしたりしで、温泉情緒に満ち溢れています。
この街の中心にあるのが、街の共同浴場である総湯です。いや、総湯を中心に、街が形成されたのかも知れません。鉄筋コンクリートの建物の1階が女湯、2階が男湯と、階層構造になっていて、男湯では二つの大きな、やや深めの丸い浴槽に温泉が張られています。
澄明で味も匂いもないお湯は、循環・加水・加温で、残念ながら銭湯の域ですね。広い浴室に充満するのは温泉の芳しい匂いではなく、無粋な塩素臭。飲泉用の湯口も塞がれています。せっかく街を代表する温泉なんだから、もう少しなんとかならんもんかんな?っと思うが、これだけ巨大旅館が建ち並ぶ温泉街では、源泉だけでは賄えないのでしょう。
この総湯の裏手では大規模な建築工事がたけなわ。新しい総湯ができるそうです。そして、その工事現場の横には源泉公園があり、ここに足湯と飲泉所が整備されています。お湯を飲んでみると、僅かに硫化水素臭があり、柔らかいお湯だと判る。源泉のパフォーマンスはしっかりしているようです。もしこのお湯を掛け流しで浸かれる事ができたら最高の贅沢だろうな。この温泉、お湯自体はいいが要はその使い方。湧出量と使用量のバランスがよくないのです。実に残念。
(現在、新しい総湯が開業されているようです。)
- 泉質:ナトリウム・カルシウム‐硫酸塩泉 63度
- 場所:加賀温泉バス・山代温泉BS
- 訪問日:2009年1月12日
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