広島・岡山といった瀬戸内地域には豊富な海産物や、果物などの農産物にも恵まれてはいるが、こと温泉については不毛地帯。なのでワタシのような温泉好きにとって中国地方への旅は、ついつい日本海側になってしまいます。でも、その岡山でも山間には美作三湯と賞される名泉があるんですよ。
国鉄の解体によって幻となってしまった中国勝山駅と倉吉駅を結ぶ陰陽横断ルート、南勝線の面影を確かめるため、美作三湯のひとつ、湯原温泉から倉吉に向けて路線バスで横断することにしました。このルートは実現不可能と思っていたのだが、ある日、突如のインスピレーションで実現可能と知り、早速実践することにしたのです。(そのあたりの経緯は後日…)
にわかに現実味を帯びてきたこのプランをさらに深く掘り下げてみると、湯原温泉までは、大阪・梅田から中国自動車道を通り、真賀温泉を経由し、湯原温泉に至る阪急バスの高速バスを使うのがよさそう。この方が時間的にも早いし、しかも快適。真賀で降りて「真賀温泉」に入ったあと、中鉄バスで湯原に行き、そこで宿泊。翌朝、蒜山高原行きのバスに乗ることにしました。ところが、いざ電話予約をしようとしたところ、阪急バスの電話オペレーターが言うには、台風のため国道が分断されて真賀を経由せず直接湯原に行くとのこと。通行止めなら仕方がない。真賀をあきらめることに…
阪急梅田駅の高架下にある阪急バスセンターを出発したバスは、一路、中国縦貫道を走ります。車両は西工の「ネオロイヤル」です。高速道路を走るバスは、景色に変化が乏しく、どうしても眠たくなってしまいます。そういう時は気にせず生理に任せて寝ることに…ウトウトしながらの数時間、いつのまにかバスは湯原に到着しました。
早く着きすぎた湯原の温泉街をぶらぶらしたが、真賀温泉がやはり気になってしまう。せっかく着たのだからこの際…っとタクシーを奮発して真賀温泉にやってきました。真賀温泉は湯原温泉郷の一湯で、4・5軒程度の小さい旅館街の真ん中に、山肌に張り付くように共同湯の「温泉館」が建っています。
携帯の電波が通じていないので、温泉の公衆電話で、ここに来た時に乗ったタクシーに迎えに来てもらいました。そして、再び湯原へ。往復4,000円の出費です。
2日目の朝は早朝に旅館を出発することになります。なぜなら、バスの乗り継ぎのチャンスは一日にたった2回しかないから。湯原から蒜山方面の中鉄美作バスに乗り、「八束スポーツセンター前」で反対方向から来る倉吉行きに乗り換えます。バス停の名前のイメージでは、大きい施設があって、乗り継ぎも苦ではないと想像していたが、実際には山の中の、周りに何もない場所。スポーツセンターがどこにあるかも分からないバス停です。なので、雨の中30分ほど道端で待つ間、相当な不安感に襲われることに…幸い、定刻どおり乗り継ぎのバスに乗ることができ、バスは長いトンネルを越えて鳥取県へ達しました。車両は日野の「レインボー」中型観光タイプです。
トンネルを抜け、山を下ると小さい町があります。ここが関金の町。関金温泉のバス停で降りました。この小さな温泉街の共同湯「関の湯」まで、坂道を歩きます。
関金温泉からは倉吉駅行きの日本交通の路線バスに乗ります。車両はふそうの「エアロミディ」です。このあと、三朝温泉に寄ってみました。三朝は後日にゆっくり巡ったので、温泉紹介はそちらを…
三朝温泉から、倉吉発大阪行、日本交通の高速バスに途中乗車です。3列のゆったりしたシートは快適・快適!バスは人形峠を越え、今度訪れようと思っている奥津温泉を通過して津山に至ます。
休憩で立ち寄ったパーキングエリアで買った焼鰆寿司、うまー!缶チューハイを買い足そうと売店を探すが、ない。当たり前ですね。高速バスは神戸・三宮を経由。ここから終点の大阪まで、阪神高速で大渋滞に巻き込まれました。酒が切れたせいで、余計にイライラしながらも、ようやく難波のバスターミナルに到着。便利な高速バスも、渋滞に巻き込まれたら悲惨だな。
- 訪問日:2005年10月11・12日
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