バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

界 阿蘇@瀬の本高原

2013-10-04 00:04:30 | 温泉(大分県)

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由布院からは九州横断バスで1時間10分ほどの筋湯入口BSが最寄り。熊本空港からレンタカーなら「やまなみハイウェイ」を1時間半ほどのところ。九重の山裾に広がり、阿蘇の雄大な景色を一望できる瀬の本高原にある温泉リゾートホテルです。

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この辺りはあの有名な黒川温泉にも近く、大分県と熊本県の県境近くに広がる「COCO VILLAGE(ココヴィラージュ)」と称する高原リゾートで、フレンチレストランやスパ、ギャラリーなど、安らぎと癒しを与えてくれる個性あふれる施設が集積した、ちょっとリッチなエリアです。その中で最大の8000坪もの敷地を擁しているのがこの「界 阿蘇」なんですね。

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このホテルで特筆されるのが、敷地内に点在する12の客室はすべて離れで、しかも全客室に源泉かけ流しの露天風呂がついていること。宿泊費もそれなりに高いが、それ以上の価値を与えてくれるホテルだといえます。

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若いスタッフに案内されて離れに入ると、実に広々とした空間。リビングには並んで5人は座れようかとの長いソファと、一人用の深いソファとオットマン。巨大な掃き出し窓の外はテラスになっていて、その向こう側は奥行きの見えない深い森が…

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寝室には琉球畳の上にダブルサイズのベッドが並んでいて、白いふかふかの羽毛布団がふわっと掛かっています。寝室横のクローゼットには外着用の浴衣と、作務衣のような部屋着が用意されています。

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内風呂はジャグジーです。普通の家の居間ほどはあろうかという広さのバスルームには、ふたつの洗面もあり、豊富なアメニティー並んでいます。備えられていうバスローブもふんわり柔らか、一刻のセレブリティー気分。

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バスルームから屋外に出たところに肝心の温泉がある。4人は入れそうなぐらいの正方形の浴槽に、湯口から滔々とお湯が掛け流されています。お湯は無味無臭ながら、ほんの少し白濁しているようにも見える。

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加温しているとのことだが、「ほんまもん」の温泉であることは確かです。肌触りはキリッとした感。ワインに例えるとシャブリのような切れ味のいいお湯ですね。

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朝は鳥の鳴き声とともに、昼は森を吹き抜ける風と共に、夜には篝火の幻想的な明かりの中で…何度も何度もこのお湯を堪能させてもらいました。

界 阿蘇の料理はこちら

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結局、2泊もしたのにジャグジーは一度も使いませんでした。だって、掛け流しの温泉を眼前にしては、水道水のジャグジーなど、子供だましに感じてしまうからね。

  • 泉質:単純温泉 30.9度
  • 場所:九州横断バス・筋湯入口BS
  • 訪問日:2013年9月23日


共同浴場うたせ大浴場@筋湯温泉

2013-10-03 08:46:28 | 温泉(大分県)

大分県玖珠郡九重町。阿蘇くじゅう国立公園内の麓標高1000mの高所にある筋湯温泉は、九重九湯の一つで、開湯から1000年以上の歴史を持つ九州の著名な温泉地のひとつです。


久大本線の豊後中村駅から九重町コミュニティバスに乗って1時間あまり、筋湯温泉BSを下車して、このひなびた温泉街の実に狭いメインストリートをまっすぐ歩いて5分ぐらいのところに、この筋湯温泉の象徴、共同浴場「うたせ大浴場」があります。2mの高さから湯が落ちる「日本一のうたせ湯」という、あまりにも有名なこの大浴場に、ようやく訪れることができました。

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宿泊の旅館でコインを購入、宿で購入すると300円の入湯料が100円になるとのこと。このシステム、おそらくこの共同浴場が旅館組合によって支えられているからなんでしょうね。コインを投入して回転扉を押し回すと中に入れます。


狭い脱衣所で脱衣して浴場に入ると、いく筋ものお湯が轟音を立てて流れ落ちている、あの有名な浴場そのものです。少し感動。


先ずは手前の普通のお風呂に浸かってみる。やや温めでしっとりとした浴感。これはこれで上質な温泉です。そして打たせ湯へ。かなり高い位置からドドドっと落ちているが、肩を当ててみると、意外にやわらかい感覚です。


それより打たせ湯によって生成されるミストが蒸気となって、それだけでほんわか温まります。スーパー銭湯でよくある痛いだけの「なんちゃって打たせ湯」とは全然違いますね。筋湯の名前の所以は「筋肉をほぐす湯」だから…と。確かにほぐれたような気がします。


浴場の裏手には足湯もあり、そこでこの大浴場から川に流れる温泉の排水見えるんだが、この排水の量が半端ない。湯量が豊富なこの温泉地の証左ですね。

  • 場所:九重町コミュニティバス・筋湯温泉BS
  • 泉質:単純温泉 44.0℃
  • 訪問日:2013年9月23日


界 阿蘇(夕食その2)@瀬の本高原(大分県)

2013-10-02 20:22:12 | 料理(旅館)

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九重の山裾に広がる瀬の本高原にある温泉リゾート「界 阿蘇」。ここでの二日目の夕食です。二日目は一番早い時間帯で予約したので、阿蘇の雄大な夕景を見晴らしながらの食事のスタートです。

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今日も先ずは食前「酢」…リンゴのお酢です。

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お酒は昨日、九州のきき酒セットの中でいちばん気に入った佐賀の純米吟醸・基峰鶴お願いしたところ、目にも涼やかな錫の片口で出されました。

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先附は玉子豆腐海鮮あん。イクラや雲丹が贅沢に盛られています。お出汁が磯臭さや玉子臭さを打ち消しています。

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八寸は帆立みぞれ和え、鶏香煎、卵黄味噌漬け、黒豆松葉刺し、とこぶし旨煮、すずき南蛮、小芋八方煮、蛸やわらか煮がそれぞれ美しく並んでいます。

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椀物は金目鯛の日の出蒸しです。ニンジンのジュレが日の出を表しているとのこと。色合いもさることながら、出汁の旨みが飛びぬけています。

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造里は鯛のうす作り。今夜もお造りは変化球ですね。胡麻油と葱の白髪が織りなす風味がなんだか中華風。

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カンテキ(七輪)が運ばれてきました。焼きものの黒鮑炭火焼です。

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このカンテキで鮑や野菜を焼いて、鮑の肝ソースでいただきます。

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アワビは肉厚で、軽く焼くとコリコリ、よく焼くとモチモチした食感の変化が楽しいですね。

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温物は茄子と鶏そぼろの博多蒸し。ジューシーな茄子にトマトの爽やかさがワンポイント。

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今度はカセットコンロが運ばれてきました。強肴の豊後牛のすき焼きです。

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鍋の中にはあらかじめ薄めの割り下の中に野菜が仕込まれています。これはユニークなすき焼きですね。

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関西風でも東京風でもない料理長オリジナルとのこと。卵はなんと温泉卵です。

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〆の食事は熊本のお米の白ご飯。今夜は辛子蓮根は無いのね…

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甘味は5種の中からのチョイスになっています。ここでまたも場所を移動。今夜はさらに涼しい屋外のテラスでいただきます。鍋で火照った体に夜風は心地いいが、写真を撮るのには不向きですね。ワタシはフルーツ入り梅酒ゼリー、妻殿は栗あんみつです。

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今夜も徹頭徹尾、初秋の味覚を存分にいただくことができました。テラスでは満天の星空…無料で貸してくれるiPadの星座アプリで星座を確認するのもまた楽し。

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スタッフが程よい距離感で接してくれるので、心の芯までリフレッシュ。上げ膳据え膳の高級なお宿では味わえない解放された気分を演出してくれます。奮発して二泊したのは正解でした。


界 阿蘇(夕食その1)@瀬の本高原(大分県)

2013-10-01 22:00:26 | 料理(旅館)

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由布院からは九州横断バスで1時間10分ほどの筋湯入口BSが最寄り。熊本空港からレンタカーなら「やまなみハイウェイ」を1時間半ほどのところ。九重の山裾に広がり、阿蘇の雄大な景色を一望できる瀬の本高原にある温泉リゾートホテルです。

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9月も終盤になってようやく取れた夏休み。今回はちょっとリッチに「界 阿蘇」でゆったり過ごすことにしました。この温泉リゾートでは12の客室すべてが離れ。そして全客室に源泉かけ流しの露天風呂がついていることます。宿泊費もそれなりに高いが、年に一回の贅沢、これぐらい許されるかな。

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ここでの食事は本館レストランで頂きくことになります。和風モダンのアダルトな雰囲気のホールは、テーブル席が10卓ほどと、和室の個室が用意されています。案内されたのは窓際のテーブル席だが、最終の食事時間で予約したので眺望は楽しめません。

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先ずは食前「酢」…柚子のお酢です。これで胃を覚醒させるんですね。お酢をいただきながらお酒をチョイス。料理の内容からは日本酒が合うかと思い、お酒は九州の吟醸酒3種が半合づつ組み合された「九州のきき酒セット」をお願いしました。銘柄は佐賀の純米大吟醸・東一、長崎の純米吟醸・六十餘洲、佐賀の純米吟醸・基峰鶴。

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先附と八寸が同時に運ばれてきました。先附は阿蘇赤牛、自家製カッテージチーズ、さくら肉です。

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八寸は鶏と干し葡萄の松風、甘海老の老酒漬け、鮭の幽庵焼、胡桃豆腐茶巾揚げ、花びら大根、からすみ白玉、巨峰の白和え。

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椀替りとして、土瓶蒸しです。今まさに旬の松茸、車海老、甘鯛がお出汁の中で渾然一体。

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造里は「八の幸・八の味」と題された、8種の素材をそれぞれ特徴的に手が加えられています。車海老は卵黄の味噌漬けと、桜肉トロは高菜・梅肉と、つぶ貝は山葵・塩昆布・おぼろ昆布。

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鯛は酢橘、塩と、関鯖は納豆醤油と、鮑は柚子ポン酢と、烏賊は赤柚子胡椒・アボカドオイル、勘八は酒盗正油。

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揚げものは鶏と蓮根・フォアグラ東寺揚げです。

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蓋物は穴子けんちん蒸しです。

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台のものは豊後黒毛和牛のしゃぶしゃぶを、山うに豆腐のたれ、高菜のちり酢でいただきます。牛肉だけでなく「あこう」も用意されていますね。

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山うにとは豆腐をトロトロになるまで味噌で漬け込んだ珍味、熊本・五木の名物。

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〆の食事は熊本のお米の白ご飯。ライトな味わいです。辛子蓮根がうれしいですね。

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甘味は5種の中からのチョイスになっています。スタッフの機転で涼しいラウンジに場所を変えていただくことができました。

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ワタシは淡雪チーズ木苺ソース、妻殿はほうじ茶のクリームブリュレです。

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お料理は大分と熊本の境目に位置するこの地らしく、食材の宝庫、肥後と豊後の豊かな実りをあしらっています。どれも素材を活かしたお料理で、その味もさることながら、絢爛な盛り付けや器など、目でも楽しめます。

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夕食の最後に、お夜食の焼き芋をいただきました。このお芋、テラスの焼き芋専用オーブンで焼いたもの。実に甘くてクリーミーな逸品でした。

界 阿蘇
夜総合点★★★★ 4.1 <script src="http://tabelog.com/badge/google_badge?rcd=44000836&user_id=100698" type="text/javascript" charset="utf-8"></script>

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