これもYouTubeで視聴した赤木圭一郎の遺作となった作品
一応田村泰次郎の原作小説があるようですが、この時には裕次郎さんを筆頭に小林旭、和田浩二そしてこの赤木圭一郎の4人の無国籍アクション路線と吉永小百合を筆頭に女優陣の青春路線を週替わりに我が世の春を謳歌する予定だった日活さんが
この1961年の1月に裕次郎さんがスキーで骨折し赤木圭一郎さんが撮影所ないで事故死して無国籍ダイヤモンド路線の一角が崩れた年でもあったんですね
そんな中で彼の死もあって公開されたこの作品はかなりヒットしたんだそうですが
何も追悼って言う意味だけでなく
アクション(あえてこの作品には私は”無国籍“と言う冠は付けませんが)映画としての完成度の高さを今回初めて視聴させてもらって認めてしまった
オープニング垂水悟郎さんが“映画で見るような殺し屋なんて現実にはいない”ってまさかの日活アクション映画の存在自体を否定するかのようなセリフから始まって
死んだ殺し屋の穴を埋めるために新人をスカウトするところから
スカウトした若者を殺し屋に仕立てるまでが前半のお話に費やされて
ほぼ垂水悟郎と赤木圭一郎との師弟とその妹の笹森玲子に垂水悟郎を使う東京の悪の親分芦田伸介に神戸から逃げてきた白木マリさんだけでまわってる映画
街で拾った兄ちゃんが唯々諾々と仕事がないからって殺し屋に弟子入りするってこともそうだけど
かなりの筋の良さを発揮して一流の殺し屋に成長して
後半は神戸に舞台を移してまぁ出てくるわ出てくるわ悪党たちが
小沢昭一、草薙幸次郎そして小沢栄太郎それに東京の芦田伸介まで
藤村有弘さんも悪党側ですがいわゆる渡り鳥にエースのジョー的な役どころでして
まぁそんな中でこの若者の正体が明かされて銃撃戦になるのですが
死人は一人も出ないと言う作品
さらにアクションに加えてヒーローとヒロインの淡い恋模様とか元カノとかまで登場してストーリーに変化を添える
実に完成度の高い作品だったと言えるだけにある意味赤木圭一郎の早や死には実に勿体無いと言うしかない
1961年製作、日本映画、日活作品
牛原陽一監督作品
出演:赤木圭一郎、白木マリ、笹森礼子、芦田伸介、藤村有弘、垂水悟郎、小沢昭一、吉行和子、草薙幸二郎、深江章喜、浜村純、野呂圭介、長弘、伊豆見雄、水木京二、立川博、小沢栄太郎