MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

陽炎3

2025-03-12 17:17:17 | 邦画
五社英雄監督が生んだ松竹版女賭博師シリーズの第三弾
前作「陽炎2」に引き続いて高島礼子さんの主演で作られてます
その役名通り凛とした佇まいの高島礼子さんはこの作品では、完全に水を得た魚の如き存在感を示してきたんですが
前二作目まではある意味映画を回してきてる存在だったもので
クライマックスの大立ち回りに関しても不知火のおりんは完全に第三者的存在として
一作目では仲代達矢さんに二作目では原田芳雄さんに譲ってきてたんですが
 
どうしたことでしょうか二作目の入りが芳しくなかった?
ある意味これが松竹の女賭博師であるっていうようにある意味本筋には胴師として絡んでくるもののクライマックスに絡まないとなると
まぁイロモノとしての女剣戟ドラマとして客が寄ってこない
そんなわけで盆越しの胴師だけではあかんっていうことに・・・
 
個人的には映画会社のカラーが出てて大映の江波杏子さんの”女賭博師“シリーズのようにきちんと他社と女賭博師の立ち位置をシリーズ通して殺陣はやらない
クライマックスは盆茣蓙の勝負での緊張感で見せるって言うポリシーをある意味貫き通して欲しかったものの
 
この映画三作目になるとなんとも東映さん日活さんで作られている
凡百の典型的な二組の対立抗争の中に嫌が上に巻き込まれ、ヒロインの加担する組長やその他が惨殺されての我慢の緒が切れての殴り込みって言うプロットに変わってしまい
そうヒロインに変わって最後に殴り込みに行く男優さんも出演せず
ヒロインがドスを振り回す凡百の任侠映画にシフトダウンしてしまったようですね
 
まぁそれはそれで見てて楽しいしカタルシスも得られるんですけどね
女性映画の松竹と言った前二作の松竹的なカラーが消えてしまっていたのはある意味残念ですよね
でもまぁ「暴れん坊将軍」で覚えた立ち回りが高島礼子さんにはこう言った形で生かされる結果
そうさらにはこの立ち回りが東映さんの「極妻」新シリーズへとつながっていくんですから
女優人生って言うのもわからんもんですよね
 
1997年製作、日本映画、松竹作品
吉田啓一郎監督作品
出演:高島礼子、石山律雄、遠藤憲一、深水三章、あらいみち子、梨本謙次郎、火野正平、長門裕之
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

辰巳

2025-03-12 05:05:05 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうと言う企画で視聴した作品
ある意味やくざ映画の範疇にはいるだろうっていう作品
ってもいわゆる私が好んで見てるやくざ
そういわゆる反社会的組織に属する構成員またはその組織に属さずに1人さすらう旅人というか渡世のしきたりを守って生きるという任侠の世界とはほど遠い世界観で蠢く人物を描いた作品だった
 
そう簡単に言っちゃうといわゆる堅気にもなれずにしのぎのために反社組織には属さずに彼らからの下請けで
ある意味堅気的な生活手段をも隠みのとして暴力に生きる
そう筋モンの世界からは半グレって呼ばれてるような連中を主人公にした映画だった
見終わって周辺調べるとまぁ総じてジャパニーズノワール映画って言ってるようですが
どう見ったって半グレ集団の抗争劇にしか見えなかった
それもかなりなバイオレンスで描かれてる作品でしたの見てる分にはそれなりに面白く見てられた作品と言える
 
が、ある意味復讐劇ですよね基本シノプシスは
まぁそんな半グレ集団でもある意味鉄の掟があるようで
オープニング主人公の辰巳は実弟をシャブ喰った関係で始末をつけなければならないって言うことをしっかりと見せといて
そんな鉄の掟の中で組の金を持ち逃げしようとした男を始末してるとこに
そこの工場の奥さんが見てしまった関係である意味殺しキチ○イの兄弟に姉を殺された
これまた無鉄砲な妹が復讐に燃える・・・
 
こう言った連中の殺し合いで出た死体の始末屋
そう遺体を捨てるにしてもそのまんま捨てたら歯型や指紋で身元がバレることを避けるために指を10本剪定鋏で切り落とし
歯型を壊しさらに顔もわからなくする仕事をしてるのがこの映画の主人公辰巳
でどこのグループにも属さずにきちんと仕事した証の耳たぶを依頼人に渡すという念の入り様
 
そうなんです姉を無残に殺されてっていうかその姉っていうのが辰巳の元カノだったりしており
そんな関係で自分の持つツテを頼りに妹の姉への復讐を手伝う姿を追っているだけの作品でしたが
まぁある意味2人のロードムービーであるような作品でしたかね
こんな半グレ集団でも連帯と義理みたいなものもあったりと
普段見てる反社の任侠ドラマとはまた違った感じの作品に接しれてそれはそれなりに面白く見てられたけど
 
まぁ自主作品ってこともあって主役の役者さん含めて皆さん知らない人たちばっかりでして
こう言った実に役にハマった役者さんたちっていっぱい居るんだなぁって改めて思って見てました。
 
2023年製作、日本映画、自主制作映画、インターフィルム配給
小路紘史脚本・監督作品
出演:遠藤雄弥、森田想、佐藤五郎、倉本朋幸、松本亮、藤原季節、亀田七海、後藤剛範、渡部龍平
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする