いやハマった今までこれほどハマった作品は珍しい
何せ107分ある作品なんですが
一度見終わってから、さらにもう一回最初っから見直しましたものね
っていうのもあの自動車事故でストレッチャーで運ばれる男の左手が溢れてて
その左手の小指小指どうだったって見直しもかねていた
まぁ先に言ってしまいますが微妙な角度で左手小指は見えない。そうあるかないかが判別出来んかったわ
何と原作は漫画だそうで、どうりで破天荒な現実噛み合わない二つの団体に属し年齢もかなり離れた男同士の友情というか絆をこれほど見事に描いた作品だったとはほぼタイトルの「カラオケ行こ!」から想像できただろうか
まぁここまでとおまわしに書いたもののヤクザの若頭補佐の男と中学3年で合唱部の部長をしてる少年との普通の世界では絶対に交わらない二人が何と主人公
これは完全にコミカルな作品でして映画的には二か所で思いっきり吹いたなぁホントに
目立つ亀さんの図案の傘によってやくざのお兄さんとの関係性を嫌った主人公が母親にあたらしい傘を買ってくれと頼んで買ってもらってジャーンって母親が新しい傘って開いて見せた図案がなんとツル
鶴亀のおめでたい図案はわかるけど何故かこの鶴で吹いた
ナイスセンス
そしてもう一つはやくざにダッシュボードから濡れティッシュ取ってくれって頼まれた少年がダッシュボードを開けるとこっちの予想ではチャカが出てくるって思ってたからねぇ
なんと出てきたのは詰めたばかりの小指
これは予想を遥かに通り越してくれててこれにも思いっきり吹いた
大体相入れないっていうか世間の常識として交わることのない二つの団体の構成員がまじわることでそこにドラマが生まれるんですよね
決して葛藤ではなくドラマなんですよね、葛藤は少年の変声
見終わっていつものように調べていたらなんとこの5年後再び二人が出会うという続編の『ファミレス行こ。』っていう作品も上梓されているんですね
ってことを踏まえてのエンドクレジット中の映像なんですね、続編あるのかな映画でも
確かミナミ銀座が5年後に生まれ変わるっていうようなセリフもありましたし
このミナミ銀座の路地の景観はオールインの作品群で今までいっぱい見てきてる景観でしたねぇ
まぁカラオケの歌唱指導をすると言いつつ結局何一つ指導してるわけでもなく
少年自身成長期の男の子の変声期の悩みを抱えていたものの
それもまたやくざたちの前で“紅”を絶唱することで自己解決しちゃっていたのかな
最近のいわゆるBL好きな女子にもバエるやくざと中坊とのBLもどきの男の胸の裡っていうようなとこで受けたさくひんなんでしょうね
漫画はほとんど読みませんが個人として機会が有れば『ファミレス行こ。』の原作も読んで見たい気にさせられた映画でした
だってこの二人一体どうなっていくのか興味尽きますもの
綾野剛相手に一歩も引けを撮らないで淡々と中坊を演じてた齋藤潤が凄すぎた
チョイ役でしたがヒコロヒーのあのうらぶれ感も見事でしたねぇ
尚、劇中流された映画は「カサブランカ」と「自転車泥棒」だけはわかりましたが後の二つは不明
2023年製作、日本映画、KADOKAW作品
山下弘監督作品
出演:綾野剛、齋藤潤、芳根京子、八木美樹、後聖人、井澤徹、橋本じゅん、やべきょうすけ、坂井真紀、宮崎吐夢、ヒコロヒー、加藤雅也(友情出演)、北村一輝
我ながらこんなにハマった映画は久しぶりでした。
原作が独特の雰囲気があって実に良いんですよ
それをまた見事に野木亜紀子さんの脚色で傘とか古き良き映画見てる部とか原作にない部分を加えてさらに楽しい映画にしてましたね。
続編原作はなんか入り込めない上巻だけで全体の動きが掴めないので・・・・
中坊を演じた人はオーディションで選ばれただけはあって見事にキャラが原作と合致していた
いやホント愉しい作品でした。
これはかなり面白く観れた作品でしたよね~。
山下敦弘監督は過去に『リンダリンダリンダ』という作品も手掛けてましたが、こういう「歌」を扱った映画を撮るのに長けている方なのかもしれません。
中学生を演じた齋藤潤の演技力は見事でしたが、オーディションで選ばれた様で。
今後の出演作は注目しないといけないかも。
ビデオデッキで観ていた古い映画、あれ僕は全然分かりませんでした(^^;)
兎に角、年の差離れた2人の掛け合いが非常に愉しく、紅で感動させられた作品でした。