びすた~り、びすた~り。

のんびりゆっくり歩いていこう。Kana-catの、日々のつぶやき。

コピアポ山に登ろう ~Salad!Chile その8~

2013-04-10 22:24:20 | Chile
 今日は午後眠くて参りました。今年度の実験計画を立てなくちゃいけないのに全く進まない・・・資料を広げたとたんに眠くなる・・・。何故?何故??(笑)


 さて、久々のチリレポート。


◆ 6000mを越えろ!(12月29日(土)晴れ コピアポ山6090m登頂)

 いよいよ本番前の大事な順応登山。

 朝4時前に起きて、4時半朝食。5時には出発するはずだったのに、フェーニャから「まだ暗いからもう少し待って」と言われて待機。午後の風が強くなる前に登頂したいんだけどなぁ・・・。どうやら登山口までのルートが暗いとわからない?目印が地形なんだよね、きっと。だったら前日そう説明して欲しいなあ。

 それでも5時半前にロッジは出発。まだ明るいとは言えないが・・・。案の定、ルートが分からず湖畔を右往左往。最後はルートじゃないところを方向を定めて強行突破。なんとかルートらしきところに合流してほっとするも、谷筋に入るとすさまじいダート。うっすらタイヤの跡はあるものの、とても普段使われているとは思えません。どうやらクリスマスホリデーで、通る予定だった鉱山の道路が閉鎖されていたらしいです。おかげで、登山ルートも登山口も変更になってしまい、標高5200mからちょいちょいと(なわけはないが:笑)登るはずが4900mから標高差1200mのハードな順応登山になってしまいました。

<あのー、登山口はまだでしょーか・・・>


 実はこの日、私は夜中からおなかの調子がイマイチでして、少々ゆるみ気味・・・。そこへ登山口まで、すさまじいダートを揺られたので吐き気と寒気。ほかのメンバーもかなりグロッキーな状態です。道に迷ったせいで、7時前には歩き始める予定だったのに、時刻はすでに8時過ぎ。もう帰ってシュラフにもぐりたい・・・(笑)。しかし、こんなにつらい思いをしてここまで来たのに手ぶらで帰るわけにはいきませぬ!まずは日当たりのよい暖かい斜面を目指して少し登り、ここで気合を入れ直します。こうなったら絶対登頂してやるぜ!おー!!

<アンデス名物?ペニテンテス>


<セルベッサさんとフェーニャ>


 ばてないように補給を心がけつつ、ゆっくり登ります。ルートはあるようなないような。おなかもなんとか大人しくなってくれて、まずまずのコンディションになったので、先頭に出てロドニーについて行きます。頂上直下の長いガレ場ははっきり言ってルートなし。ずるずる下がって歩きにくいったら。ちょうど富士山をルートを外れて登っている感じです。稜線に出た方が歩きやすいんじゃないかと思いましたが、きっと風が強いんでしょう。

<ロドニーさん、ちょっとペースが速いですが・・・>


 ロドニーが途中で携帯で電話していたので尋ねると「僕のお兄さんに電話していたんだ。彼は学者で生物の研究をしていて、この山にも登ったことがあるんだ」とのこと。あー・・・ロドニーもほんとに初めて登るんだったのね・・・。結構適当だよね(笑)。ま、危ないところはないけどね。

<待ち時間にロドニーが撮ってくれました。あれが山頂。まだ遠い・・・>


 最後はさすがにちょっと細かく休憩を入れてもらい、14:09、無事登頂。幸いなことに頂上も微風。本日は登頂日和だったのかなあ。間もなく平岡さんが、しばらく待ってフェーニャが上がってきましたがほかのメンバーのフォローのためにすぐに下りて行きました。私とロドニーは30分ほど滞在したでしょうか。

<コピアポ山頂にて。ロドニーと。>


<あとちょっとですよー>


<山頂から。オホスが見えました>


<青と茶色の不思議な光景。順化とはいえ山頂からの眺めはやはり嬉しい>


 下山を開始し、私がふらふらしていなかったので安心したのか、ロドニーはすぐに私を置いてさっさと先行してしまいました。おいおい・・・(笑)。ま、先行して降りる人たちがはっきり見えているし、自分のペースでたらたら降りた方がいいから気楽だけど。長いガレ場が終わったところで他のみんなと合流。この日登頂したのはガイド3人と私だけでした。あくまで順化が目的だったので、皆さん無理はせずに体力を温存したようです。そしてどーでもいいけど、我々が今季日本人初登頂だと思います、この山。だってアクセス悪いもん・・・(笑)。

 車に戻ったのは17時頃。帰りもあの悪路を通るのかとげんなりしていたら、今度はちゃんとした道路を下りて湖畔に戻れました。往路もここを通ってくれれば、登山前に疲労困憊することもなかったし、時間も無駄にならず全員頂上まで行けたのに。ねえ・・・。

 フェーニャから、クリスマスホリデーだから登山口が変わるかも、と事前に聞いていた(と私は記憶しているが)のでそれ自体は構わなかったのですが、そういう不確定要素が分かっていたならスムーズに行動できるようにちゃんと他のルート調べとけ・・・って思いました。前日だって午後から暇だったのだし、登山口を確認に行ってくれても良かったんじゃないのかなあ?登りながら携帯でルート確認するってものいただけないなあ。考え方の違いというかなんというか・・・外国で登山することの難しさを改めて感じました。


 そして疲れ切ってロッジに戻るとまたひと騒動。別のグループが来たので1部屋空けることになりお引越し。相手グループのリーダーがにこにこしながら催促してくるのにこっちの仕切りが悪くてちょっとイラッ・・・。ドタバタ続きの1日で、私も含め皆余裕なし?でした。いかん、ポジティブにいかないと。

 とにかくここまで来たのですから。あとは本番のみ。登りたかったら体力はもちろん、メンタルもベストの状態に持っていかなくちゃ、でございます。

<夕食。頑張ったんだから食べろーと言われましても・・・夕食に、目玉焼きを2個も食べたの初めてですわ(笑)>
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3 コメント

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Unknown (fukuzato)
2013-04-11 20:49:43
今回の行程で私がオホス前に6000mを越えたのは、アタカマキャンプ手前の避難小屋に移動した翌日で、クルマで確か30分位走ったところから登始めたのですが、私のガイドは前日に取り付きまでのルートを確認してくれました、今思うと。
明日行く山のふもとまで高度順応を兼ねて行くぞ、と言われて私も一緒に行ったのですが、タイヤの空気圧を小型のコンプレッサーで調整したり、クルマで走りにくい砂場を確認してました。
今思うと、年によって環境が変わりやすいアタカマ砂漠の山をガイドするにあたって、色々慎重だったんだな、と感謝しています。私はあらゆる意味で運が良かったです。
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Unknown (kana-cat)
2013-04-12 00:28:01
そうですねー、上手くいっているときは些細だと感じることも、トラブルが発生してから振り返ると実は重要だったりして・・・。

我々のガイドも、きっとレンジャーに尋ねるぐらいのことはしてたんでしょうけどね(笑)。ビジネスとして請け負っているにしては色々甘かったんじゃないの、と思いました。いくら登山技術は素晴らしくても、カッコよくないですわー(笑)。

それから、私はつい、きっと○○してくれているだろう、と自分の都合のいいほうに解釈して追及するのをやめてしまうのですよねー。納得できるまではYesと言わない、くらいにならないとダメですね。

ま、なんだかんだいっても本命に登頂できなかったのはやっぱり自分の力不足。幸運を引き寄せる雰囲気も作れなかったのですし。今回はいい勉強になりました☆
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Unknown (fukuzato)
2013-04-12 07:56:02
確かに、幸運を呼びこむ雰囲気づくり、って、大切だと思います。良く解りますよ。
でも今回そんなに色々あったんですね。そういうエピソードを交えた続編を楽しみにしています。
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