びすた~り、びすた~り。

のんびりゆっくり歩いていこう。Kana-catの、日々のつぶやき。

小川山プレイパーク 3日目。

2009-10-01 20:03:45 | 山歩き
9月23日(水)

(文字ばっかりでスイマセン。よく「文字が多い!」と苦情をいただきます。)

 3日目。いよいよ最終日。足は痛くありませんが腕は肩から下が全部痛いです。天気予報がイマイチなので、テントは撤収してから岩場に出かけます。
 この日は平岡さんと二人。午前中はまず、セレクションというやはり初心者向けルートに挑戦です。前日も同じルートでご一緒したグループが既に取り付いていて、2番手の方がかなり苦労しているのが分かりちょっと緊張してきました。

 このルートの核心は2つあって、1つめが実は取り付き部分。ほぼ垂直なのですが、岩がボコボコしているので見た目は簡単そう。でも実は良い位置に足を置ける弱点がなく、手のホールドもぶら下がれるほど大きなガバではないのです。が、そんなことは取り付いてみるまで分かりません。さらに私はこの日初めてのリードビレイにココロを奪われており、まさか取り付きが難しいなんてみじんも思わなかったので平岡さんが登るのを全く見ておらず。コールがかかってから取り付いてびっくり。ぎゃー。平岡さんに声は届くものの、ちょうど見えない位置なので詳しいアドバイスはもらえません。幸い隣でビレイ中のお兄さんが細かく教えてくれました。しかし!これがベストというムーヴが出来ないんだから登れないのです。自分の技量に合った登り方を自分で探すしかありません。見かねたお兄ちゃんが「足、支えてあげましょうか」と申し出てくれましたがさすがにそれは、ちょっと・・・。何度も何度もやり直した末、なんかの弾みで体が少し余分に持ち上がったので、持ちにくいホールドに必死でしがみついてクリアしました。ああよかった(涙)。その後も決して易しくはなく。とっかかりのないスラブが続いたところでふと自分の手を見たら、ぎゃー。右手中指の皮がベロ~ンとめくれているではありませんか。いて~っ。いて~よ!つるつるスラブはまだ続きます。中指を立てて残った指でしがみつきます。これは一刻も早く平岡さんの元に行かねば!
 指を見せると平岡さんも困り顔。このままでは登り続けることはちょっと難しい。しかし!ワタクシ、この日に限って幸か不幸?か取り付く直前にバンドエイドをポケットに忍ばせておりました。何故そんなことを思いついたのかは分かりません。神のお告げ???「バンドエイドあるの?それならもうちょっと行きましょう!」

 次のピッチは、岩と岩の隙間を背中と足を使ってにじり上がります。こういうのは大好きなのですんなり通過。そして最後にして最大?の核心、3ピッチ目に挑戦です。ここも出だしが2段構えで難しいのです。まず、取り付くときに松の木を利用してじりじりと体を上げ、クラックに体を移します。いつまでも松の木に固執しているとダメです。ここは苦労するだろうと平岡さんがしっかりアドバイスをくださったおかげか、意外に早くクリア。問題はその後のスラブでした。「ここは・・・う~ん、ま、がんばってね!」といううれしくも微妙なアドバイスの意味は取りかかってよ~く分かりました。何度もずり落ち、「ここにこの足を置かないことにはどうにもならん」というのは分かっても、体が硬くて足の短い私にはそのスタンスに足をちょん、と引っかけるのがやっと。とても乗り込むことが出来ません。何度もテンションをかけ、じりじりと足の位置をずりあげ、思い切りロープを張って貰ってやっとなんとか通過しました。ああ、コワカッタ。その後はクラックっぽいところに挟まるようにして確保しながら登ってようやくビレイ点へ。最終の第4ピッチはあっけなく終了して広場に出ました。なんとそこには軽装のグループが・・・(ハーネスはしてたけど)。どうやら登山道+αで登れるルートがあるみたいです。岩登りに来たのだから、別に楽しなくてもいいんだけど・・・。

 すぐ隣には午後から登る予定だったレモンルート。ちょうどクラックに人が挟まってもがいているのが見えて、「あんなところはヤダ!」(←ちなみにちゃんとエスケープルートはあります)とダダをこね、指も2本目の皮がずるりと剥けてしまったこともあり、本日はここまでとしてもらいました。せっかくのマンツーマン講習になんとももったいない話ですが・・・。私の場合、事前にルートを見ない方が精神衛生上良さそうです。
 下りは懸垂下降。最後はヒノキを蹴飛ばしつつ着地。この木はみんなに蹴飛ばされているんでしょうねぇ。お気の毒。

 取り付き地点に戻って、お昼を食べてから、傷の手当てをして貰いました。水をかけただけで「ぎゃああああああ」、さらにコロスキンを塗って「ぎゃああああああああああああああああああああああああ」・・・とっても滲みてイタカッタですぅ(涙)。バンドエイドをすれば岩は触れるのですが、なんだか他の指もやばそうだったのでやっぱり2本目はやめておくことにしました(だってせっかくのチャンスなのに・・・と内心は迷っていた)。その代わりといっては何ですが、覚えておいた方がよいロープワークや支点の作り方などを教えて貰いました。これまで身の程知らずにも色々なルートに出ているのですが、基本的にお客様で全てガイドさんにお任せしておりました。多分私の性格からしてリードしたりリーダーになったりすることはないと思うのですが、ちゃんと理解して任せるのとそうでないのとは全然違いますし、自分のことは自分でやれないと。どういう場面でどういう方法を使うのかとか、ちゃんと説明して貰ったことがなかったのでとても勉強になりました。
 それから、本日一番手こずった3ピッチ目のスラブを検証。ムーヴは基本的に合っていて、ちょん、と引っかけたスタンスに乗り込むのがいいんだそうです。でも「それは私の足の長さと体の固さだと出来ません・・・」と言うと「・・・そうですか・・・だから手こずったんですねえ」と同情されました(笑)。ま、足の長さはともかくとして(ごほん)、腰の入れ方が甘いらしく、色々なところに余分な力が入っているというのが分析していただいてよく分かりました。どんどんルートを上がるのも良いのですが、地面に近いところで動きをチェックして貰うのも大切だなあと思いました。
 午後3時過ぎ、奥様に迎えに来て貰って3日間の講習は終了。最初はどうなることかと不安でしたが、とても有意義で楽しい3日間でした。


 今後、岩登りとどうやって向き合っていくかはまだ分かりませんが、少なくともマルチピッチには挑戦したいなと思います。ダラダラ練習するよりは一定期間集中した方がやっぱりいいみたいなので、ジムで練習というのも面白いかな。今の環境ではちょっと厳しいけど・・・。岩登りをある程度練習することで、登れる山が増えるならやっぱりやりがいはある、と思います。山を始めたときは、ただ歩くだけでも楽しかったし、それは今でも変わらないのですが、高所に挑戦したり、アイスクライミングをやってみたり、山スキーで転がったりと幅は本当に広がりました。やっぱり奥が深くて面白いですね。当分飽きることはなさそうです。
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