Espace Dali Monmartre

　さて、３日目。同じツアーで行った人の大半はこの日オランジェリーへ行くと言っていたが、私はあまり興味がなかったので（後で聞いたら新装オープンのため有名どころが周辺の美術館から出張していたらしいが）、別行動させてもらうことに。同じく別行動のY先生が「ダリも見に行かない？」と誘ってくださったのでご一緒させていただくことにしました。
　実は私はダリはあまり好きではありませんでした。教科書に載っていたのはなんだか暗くて怖くて訳のわかんない作品だったし、出かける前に読んだ「鑑賞ガイド」にもあんまりそそられるような作品が載っていなかったのだ。しか～し！これまた今回の企画展示が私のツボにぴったりはまり、いや～オモシロイの何の。見れば見るほどいろんなモノが見えてきて発見の連続。Y先生の息子さんが「子どものころはダリの画集が愛読書だった」というのも納得。大人が見てもこれだけ面白いのだから子どもにはたまらないでしょうね。そこには私の持っていた暗く怖いイメージはどこにもなく、むしろ暖かで親しみの持てるものが多かったです。もっと早くダリの作品ちゃんと見ればよかった！ただ、一ついえるのは、ダリの絵は縮小して画集で見ても、実物ほど面白く感じないだろうな、ということ。けっこう細かいイラストもあるので縮小するとメッセージが伝わらないのです。あんまり気に入ったので帰りに展示の図録を是非購入しようと思ったのですが、図録にはやはり有名な作品を中心に掲載されており、かろうじて載っている今回の企画展のも縮小がかかっているのでいまひとつ感動が思い出せない。残念ですがあきらめました。

　そのあと訪れた国立近代美術館は、特別展のため所蔵作品はクローズ！何それ～っ。実はここを一番楽しみにしていたのに・・・。うう。ちゃんと調べておけばよかった（でもまさか前フロアが特別展にされちゃうなんて普通思わないよね）。１０ユーロ返せえっと叫んでも後の祭り（ま、特別展もそれなりに面白かったんだけど）。しかも、誰がデザインしたのか知らないけどこの国立近代美術館が入っているポンピドゥセンター、なんだか不気味。パリには似合わないです。余計に印象悪し、でした。
　雨も本降りになり、ぐったりしてきた私たちの眼にふと留まったのは「Chocolat」の看板。ええ、ええ、平たく言えばココアのことです。でもこれがココアなら今まで私が飲んでいたのはココアじゃない！カプチーノのミルクのようにふんわり泡立てられたチョコレートはまるでムースみたい。ひとさじすくって「お、美味しい・・・！！！」こんなうまいものがあったんだ～なんだか顔もぽかぽか。でも二人で１カップでいいです（最後はちょっとくどかった）。

写真はダリ＆Chocolat