若者の間に【昭和歌謡】が大ブームであるという。私たちのあの【昭和歌謡】がである。昭和歌謡とは他の何ものでもあり得ない。まさに本当の奇跡である。あり得ないことが、いままさに起こっているのだ。私は1970年代世代である。上京する直前にレコード大賞グランプリを当然のことのように獲得した尾崎紀世彦の『また逢う日まで』が、2010年代後半のこの時に奄美大島の中学生によって歌われている。いま国民的人気となっているTHEカラオケバトルや、他の歌唱番組でも繰り返し歌われている。その歌い手こそが、この安大智君に他ならない。ネットのYOU TUBEで簡単に検索出来るので皆さんもジックリ聴いてみるといい。俳句ブログはどこも60~70歳代が中心で、まさに昭和歌謡のど真ん中にいた世代である。死ぬまで身となり血となっているはずだ。年端もゆかない10代の子供たちが、日夜、声を大にして20世紀の人間の魂を我が物として歌ってくれている。21世紀とはいったいどのような時代になるのだろうか。・・・《続く》
安大智(中三) カバー 『また逢う日まで』 2017
〃 2016(カラバト)
https://youtu.be/kh5otHnc2OE?t=6
*
尾崎紀世彦 『また逢う日まで』(1971) 戦後歌謡史に燦然と輝く記念碑的歌唱!ひとつの時代の終焉を大きく優しく包み込んだ。
B面(カップリング曲)は『帰郷』とある。まさに1960年代の終焉を告げた歌だ。