20日(火曜)に金子兜太が亡くなった。98歳だった。直接会ったことも、選を受けたこともないが、3年間お世話になり、同人昇格・新人賞をいただいた結社の主宰が兜太の高弟であった。その縁で、主宰から兜太を学ぶようにと繰り返し言われたりもした。しかし、兜太の【9条俳句】がどうにも我慢がならず、学ぼうなどという気は起こらなかった。そして、3日前の兜太の突然の訃報であった。・・翌日の21日(水曜)は、首都圏のバプテスト教会の聖書勉強会の日。その中でも金子兜太逝去の報はよく知られていて、祈祷の題の一つに兜太の追悼を加えていただいた。私の句作にとって、1983年の高柳重信の死と並んで大きなトピックであった。心より御冥福を御祈りしたい。
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21日は多少なりとも俳句に関わりを持つ者として不遜な言い方だが、テレビ東京(大阪)系で、午後6時55分より放送されたTHEカラオケバトルU-18《四天王》争奪戦の方が重要なイベントであった。この番組は、すでに滅びている戦後文学や詩の一型式としての【俳句形式】などという軽薄なものではない。ことばの真の意味で21世紀の【いまここ】を生きる若者たちの真摯な自己表現の場である。故人には悪いが、大結社の主宰や文化勲章、9条俳句・・などの軽薄極まる非人間的なあり方とはかけ離れた、今日この一瞬々々を【新しい人間】として闘いながら新世紀カラオケという修羅場で《肉声》を発し続けている存在とは次元を異にしていると言わざるを得ない。兜太の海程なる封建結社の関係者ですらない者が、戦後俳句の代表・・などと空疎極まる腐り切ったもの言いをする人どもとは、同じ人間とは言わせない。俳句の完全滅亡はすでに目前に迫っていよう。ところで、この日のバトルの結果については次記事で行を新たにして詳細を書きたい。・・・《続く》
優勝!佐久間彩加(中一) THEカラオケバトルU-18【四天王争奪戦】 2018・2・21
https://youtu.be/dxrtwgFknkg?t=55