まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

【選挙と俳句】形式を超えてゆく恣意的な言語表出/新俳句入門(19)

2017-10-22 03:43:52 | 新俳句入門

今日は総選挙の投票日である。台風が迫っているので、当日はあまり動きたくはなく、水曜には期日前投票を済ませた。ある野党の地方議員は、俳句はダメと根底から否定した。他党も多かれ少なかれ伝統文化には否定的である。私たちが固有の自己表現の手段としている【俳句形式】は、もはや【定型言語】とは言えないのではないか?言語の《定型性》とは、全社会的な承認が前提となるのなら、もはや俳句は定型ではない。それでは、わたしたちは何故【俳句形式】に拘るのだろうか。もともと俳句表現は《形式》を超えてゆく恣意的な言語表出とは言えないだろうか?もし、俳句が表現者の内在律として《形式》を超えることが出来るのなら、その短さからして極めて大衆的な表現形態となる可能性がある。現代(前衛)川柳との親近性にも注目される。より恣意的な無季・自由律を含め、十七音数律の【定型の壁】をあっさり突き破る、全く新しい現代日本語の表現を生み出すことにもつながる。お~いお茶新俳句大賞や俳句甲子園などの新世紀のライトバース俳句が大いに注目される由縁である。但し、NHK俳句やプレバトなどの、マスメディアを浅はかに利用しての俳句の伝統的なイデオロギー(=有季定型至上主義)を垂れ流すだけの俳壇官僚の保身行為は論外であろう。・・・《続く》

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残念ながら、今回の選挙では《希望》の二字は定型性を持ち得なかった。


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【カラオケバトル】残酷な天使のテーゼ・・俳句の定型性喪失を埋めるもの/J-POP論・POP詩の宇宙

2017-10-21 06:00:02 | J-POP論/POP詩の宇宙
残酷な天使のテーゼまたも結露せり   まほろば  旧作
俳句とは、かつて芭蕉が提起したように【聖と俗の境界】を越えてゆく存在であった。21世紀の現在、俳句に相当するものは、当然ながら《俳句》ではない。それが何かはまだわからない。これがそうだというわけではないが、一つのヒントにはなるだろう。1970年代末に生まれ、同時に全世界に向けて燎原の火のごとく拡がって行った《カラオケ文化》である。その最新の成果が、ここにある【カラオケバトル】の少女たちである。・・・《続く》
 
 
 
鈴木杏奈 『残酷な天使のテーゼ』 IN まつりつくば
              〃 
 
 
 

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【100点満点】クラシックなBLUE 涙があふれちゃう・・/J-POP論・POP詩の宇宙

2017-10-20 05:50:49 | J-POP論/POP詩の宇宙
今年の【THEカラオケバトル】年間チャンピオンは栃木のカラオケQUEENこと高二の堀優衣ちゃんに決まった。見事に歌い上げた曲は、山根康広の『GET ALONG TOGETHER』。・・しかし、もう一人忘れてはならないのが、2位だった同じ栃木の何と!現在中二の鈴木杏奈ちゃんである。歌ウマ甲子園優勝者。今夜は、こちらを秘かに追ってみる。まずは、JUDY&MARYのこの曲!詞・曲は90年台のPOP QUEEN 《YUKI》さま。
 
 
 
鈴木杏奈 『クラシック
 
今 アツイキセキが この胸に吹いたら
時の流れも 水の流れも 止まるから
愛しい人 震える想いを のせて
いつまでも 夢の中にいて
 ―JUDY&MARY『クラシック』(詞 YUKI) 
 

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【カラオケバトル】17歳堀優衣が愛を歌い初栄冠!/J-POP論・POP詩の宇宙

2017-10-19 05:55:39 | J-POP論/POP詩の宇宙

*末尾に番組録画付

今夜のカラオケバトル・年間チャンピオン決定戦は、18歳以下のUー18【四天王】の一人、堀優衣(高二)に決まった。予選では20名が4つのブロックに分かれ、各5名の中の最高得点獲得者が決勝トーナメントに進出した。それに次点のうちから3名を加え、今年の【トップ7】が決まった。この日は90点台が軽々しく出ない厳格なプログラムの中、いよいよ優勝トーナメントに移った。ところで、予選の4ブロックの中の一つに、U-18の【四天王】が集中した。結果、1位は99.978の高得点の鈴木杏奈(中二)で、2位が9.5台の堀優衣だった。大リーグのワイルドカード(敗者復活戦)のようなものである。決勝では、優勝候補の大人たちを次々と薙ぎ倒して、この2人が残った。鈴木杏奈は大好きだという涼宮ハルヒ原作のアニメ主題歌で深い明暗と躍動感を併せ持つ難曲『GOD KNOWS』が99.575、堀優衣が山根康広の『GET ALONG TOGETHER』で90年代のどこにでもある男女の愛と別れと人生の出発を力強く歌い上げ99.956で逆転優勝した。出演者が戸惑ったこの日のプログラムに刻まれていたのは、歌うことの等身大のリアルさだったようだ。偶然にも二人共に栃木県在住。地元のカラオケ界ではすでに知らぬ者のない大スターである。最後の最後に、選曲の差が出たようだ。・・・《続く》
 
THEカラオケバトル 年間チャンピオン決定戦2017
      〃    堀優衣 『Get Along Together』
 
同じ時間の中 同じ道を歩き
想い出刻み込んで ・・・
 ―『GET ALONG TOGETHER』(詞・曲 山根康広 1993)
 

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【中心から辺境へ】草原が耳から流出する片足立ち 古田嘉彦/極メタ俳句の系譜(2)

2017-10-18 01:21:57 | エッセー・評論

気化拒み拘束 密林へも脱出不可   古田嘉彦  「吟遊」75号より*表題句も

草原が〈耳から流出する〉と聴いて、視覚より聴覚の優位によって何ものかが顕現することと読める。実際は、どこまでも不可知の領域に属する。作者の、この一瞬の言語表出の体験は『片足立ち』によってもたらされた。この時、草原はもはやこの涯の時空さえ一瞬ごとのメタファーとする儚きものと化す。作者は、いまも『片足立ち』のままどこへも向かわず、地球の中心から辺境へ向けて直立しているのだと思った。

中心から辺境へ 黒い夏野を仁王立ち   まほろば

 


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