この週末にかけて10度台に戻り、いくぶん暖かい日が続く。私の二大趣味は俳句と競馬。俳句の今年の収穫は、総合誌でダブル特選賞を貰い、本誌の末席にも作品5句を載せていただいたこと。これぐらいしか無い上、同人参加結社の退会に追い込まれた。この結社は、金子兜太門の大物俳人が主宰する隔月刊のミニ結社だが、新人賞受賞などこの3年それなりに力が入った。辞めてしまえば実にあっけないものだった。前衛俳句の流れを汲むとはいえ、79歳の主宰の隠居所の域を出ず、かつての先鋭な戦後俳句論者も寄る年波には勝てなかったようだ。私は21世紀の俳句入門者であり、このような【俳句形式】の澱みに深入りは禁物である。現在、旧知の俳人の同人誌に身を寄せているが、これが予想通り大変なスグレモノであった。次号は巻頭10頁に有名評論家の文章が載るようで、これも大変に勉強になる。3号にわたって自選句を掲載いただいているが、こんなにも自由闊達に投句出来たのは1979年の最初の俳句入門時の『現代俳句』(坪内稔典編集発行。現「船団」の前身)以来のことである。今のところ、これ以外には総合誌への投稿だが、しばらく休んでいたので、徐々に元の3誌・・さらにその他にも増やしてゆくつもりである。結社抜きの同人誌+総合誌というのが一番自由で投句ストレスが溜まらない。最近、TVのカラオケバトルに嵌っているが、俳句の世界にも【俳句バトル】があってもおかしくない。来年はズバリ特選などとチャチな(ちっぽけな)ことは言わず、ひとつ大きな賞を狙っていきたいと思う。カラオケマシンに相当する、17音の《定型》と一気に親密になってしまいたい。・・・《続く》
写真はテレビ東京(大阪)系の国民的番組【THEカラオケバトル】の最新のチャンピオンで全国唯一人の《おんな流し》の新世紀演歌の「おかゆ」さん。12月20日放送の『最強女子ボーカリストカップ2017』で見事2回目の優勝を飾った。10月にはメジャーデビューし、DAM(カラオケベース)にもアップされている。その歌声は前世紀には見られなかった斬新な解釈に基づくもので、演歌やカラオケといった《定型性》に楔を打つものだ。
大師走始まり終ることばかり 偉大なる生涯師走の白つのる(キリスト生誕2017年) 蒼白きゴジラヘッドの街師走(新宿歌舞伎町) アンデスのまだ見ぬ闇や師走来る(古代アンデス文明展) 二〇十七年の師走何も無い師走 またしてもマイクロ波聴覚効果師走(テク犯被害歴12年) 大東京最北端にをり師走 退位まであと二度師走の誕生日(2019年4月30日退位決定) 結社無き一句の重さはや師走 カラオケの福音詮無きこと師走 才能の無き者は去れ嗚呼師走 笑い講またも一番札師走 千切り烏賊もっと細かく師走来る カラオケの「みんな空の下」師走(絢香の代表曲) 大師走つけ麺のつゆ泥のやう キタサンブラックこれがラストラン師走(12月24日有馬記念)
絢香 『みんな空の下』