野性派でいこう!

日々の徒然です。子供四人。自然派。遺跡発掘事務所でお仕事。遺跡発掘調査で働き、やっぱり描いたり書いたりする日々。

二宮先生

2015-09-06 20:46:44 | 子育ての事
あの頃は、イマイチすごさがわからなかったのだが、中学校でお世話になった二宮先生は、二宮総本家当主でおあせあられた。あの二宮金次郎のお家だ。


二宮先生の授業は最高に面白くて、
縄文人の生活を再現したり、
義経は短足だったとか、大久保長安の埋蔵金がここ仙石原にあるとか、
金次郎が読んでいた本の実物も見せてもらった。

先生は、偉ぶったところが全然なくて、
わたしのような子どもの言った事にもいちいち感心してくれるようなところがあった。

そして、陸上部の顧問で、作戦をたてるのが金次郎譲りなのかやっぱりうまくて、陸上部はいつも強かった。
わたしなんかバレー部から駆り出された高跳びメンバーだったのだが、県大会にださせてもらった。これは本当に先生の作戦が素晴らしかったおかげ。

そういえば、進路の指導の時も倍率をオッズみたいに読んで具体的に、ここであと何点とれ!とアドバイスいただいた記憶がある。


二宮先生は、すでに教職を退かれて、金次郎研究に専念している、と、だいぶ前に風の噂では聞いていた。
いつか、先生の話を聞いてみたいものだなぁ
と、思っていたら、本日叶った。

二宮金次郎生誕地記念講演会が小田原市生涯学習センターけやき、で行われたのだ。

会はとても盛況で、500人の会場がほぼ埋まっていた。

そして、熱気があった。

東北地方から、関西から、こられたお客様もいた。

二宮先生のお話がはじまると、ああ!あの頃と同じだ!と、わたしはすっかり夢中になった。

今日は金次郎の一円相という論理を、酒匂川の風景から、御殿場の石碑から、金次郎の手書きの原稿から、見せてくれた。

あの頃も先生は、いつも、歴史上の話を、私たちの目の前まで引きずり下ろして見せてくれた。わたしたちの目は、開く!!

そして、聞く側の心の中に羅針盤みたいなものを残していく。

やがて先生から離れても、その羅針盤で人生を歩いていった子は何人もいるのだろう。

おや、これって、金次郎が農民を自立させる為に教育して回ったのと同じ事ではないか。


そして、今日再び先生のお話を幸せな気持ちできいた。
ああ!あの頃先生が近くにいてくれたわたしたちは、本当に幸運だったのかも!!と、今更ながらに、気がついた。

で、も、あの頃は、全然勉強しなくてすみません。ちょっと、懺悔。