野性派でいこう!

日々の徒然です。子供四人。自然派。遺跡発掘事務所でお仕事。遺跡発掘調査で働き、やっぱり描いたり書いたりする日々。

一円相。

2015-09-08 21:15:37 | こころ
昨日の続き。6日の二宮金次郎生誕地記念講演会での話である。

金次郎の論理の根幹にある一円相。

1の図、円が混沌。
2の図、そこに中心線が現れて、2つに別れる。
3の図、それが、12に発展していく。

ちょっと驚くのは、金次郎が円を見て、混沌、と言った事だ。
わたしの感覚だと、完結とか完全を表すのが円。

と、思って二宮先生が抽出した金次郎の混沌に対する表現をみれば、
ああなるほど、物質が形になる前の宇宙のモヤモヤした状態。そこは、混沌、としているけれど、そこに全てある、と言っている。

たくさんの苦労をして、でも、全部ある。って、言う金次郎。

材料を、どう形にしていこう。なにが種に、なるのか、が、次の図。
中心線は主体。
そこに、自分、が産まれる。意識だ。
混沌とした世界を認識するのは意識。
幸せ?不幸?何を見る?どちらに進む?

自分が全部決める。
でも、金次郎は、我、の上に、心、と紙を貼って修正していた。

金次郎は、自利から他利へ、とも言っていて、つまり真ん中にあるのは、エゴではない。

我よりもっと奥にあるのが、心。

あ!!
2の図が、分裂を始めた細胞の形と同じ。
これは、偶然なんかじゃないんじゃないか!!


そうして、3の図。
発達して、12の展開をして、輪廻する。

万物の事象は、このように進む。
と、金次郎は言っている。
この論理を
目の前の事象に変換して、説明している『万物発言集草稿』


彼は、逸話になるくらいの勉強家だから、たくさんの書物からの知識もあっただろう。

でも、二宮先生の紹介してくれた日記には、月や酒匂川を見たり、反省したり、考えたり…感受性の強い金次郎の様子がよくわかる。
哲学者であり、詩人でもある。

そして、論理を行動に移して、まわりの現実を変えていった行動力。

すごいなぁ。と、思うけど、離婚したり、凹んで行方をくらまして、成田山にこもったり。

いつも全力と言う感じ。

薪を背負った金次郎、以上の事がもっと世間に知られてもいいのに…と、わたしは思う。


近頃、アーユルヴェーダの本なんか読んだりするわたしだけれど、全部金次郎が言っている。日本人の、そこの栢山村から出た人が!

わたしはそれを二宮先生と27年ぶりに再会して、発見することになるんだから、
種はあの頃撒かれていたのかもしれない。

大きな輪廻と小さな輪廻と、いろいろ絡み合って、毎日がある。不思議で、とても素敵だと思う。

にわか勉強で触れた金次郎と一円相について書くなんて大層な事をやってしまいました。
お恥ずかしいけど、みんなの目にふれるきっかけにでもなれば、との思いです。
もっと勉強したいと思います。