桑名の町を歩いていると、カラフルなマンホールや消火栓のフタが目に付きます。
文字通りの路上アートで、桑名の名物が一目で分かります。
■東海道「七里の渡」と帆掛け舟
■焼き蛤や醤油で煮しめた「時雨蛤」は、しぐれ煮の元祖としてあまりに有名
東海地方では「しぐれ」といえば貝の佃煮全般をさします(おにぎりが美味)
■桑名の千羽鶴は一枚の紙から立体的な複数の繋がった鶴を折るのが特徴
水道週間の6月3日、各地の浄水場で普段は立ち入り禁止の施設の開放や、イベントが行われました。
わたしも1999年の公開日に見学に訪れて以来実に13年ぶり、名古屋市千種区にある鍋屋上野浄水場を訪れました。
当時はイベントも小規模なもので見学者もそこそこという感じでしたが、今回訪れて来場者の多さにびっくりしました。
展示コーナーやグッズ販売、小さな子供向けのイベント(特撮ヒーローの握手会)も開催されていて、大勢の家族連れで大盛況でした。
水道局職員の皆様、本当にご苦労様でした。
■たくさんの人で賑わう浄水場入口
■浄水場内には戦前に建てられた旧第1ポンプ所(向かって左側)と旧第2ポンプ所(右側)が並んでいます。
■戦前の緩速ろ過池も最近まで現存していましたが、老朽化に伴い現在新しいろ過池を建設中です。
■大正3年に建設された旧緩速ろ過池の入り口(現在は取り壊され現存しません)1999年6月撮影
鍋屋上野浄水場旧第1ポンプ所は給水開始時の大正3年竣工、木曽川の犬山取水場より採り入れた水は浄水場で沈殿・ろ過・殺菌され、このポンプ所で加圧されたのち、配水池からさらに覚王山の東山配水場へ送られていました。
創設以来平成4年まで稼働していましたが、現在は役目を終え、浄水場のシンボル的存在として大切に保存されています。
建物は煉瓦造平屋建切妻造で、外壁は煉瓦積ながら窓や軒、土台、コーナーに白い石を用い、赤煉瓦とのコントラストが重厚な美しい外観をつくっています。
各地の戦前の浄水場の建物は、当時の建築様式を駆使した力作ぞろいで、水道事業にかける人々の思いが伝わってくるようです。
◆鍋屋上野浄水場旧第1ポンプ所/名古屋市千種区宮の腰町1-33
竣工:大正3年(1914)
設計:名古屋市水道部(丹羽重光)
構造:煉瓦造平屋建
撮影:2012/06/03
※名古屋市都市景観重要建築物
■建物西側正面~ギリシャ・ローマに起源をもつ古典様式をモチーフにしたデザイン
■正面入り口の装飾~両脇にイオニア式円柱を立ち上げ、半円窓には要石(キーストーン)を、さらに高窓の頂部の破風も半円形にして周囲に装飾を施す
■建物南西側
■建物北側~中央の出入り口を中心に縦長の窓が並ぶ
■建物北東側~赤煉瓦の外壁にはツタが絡まりクラッシクな外観を演出しています
■北側中央出入口~上部には要石を頂く大きな半円形の窓、金属製の持送りもアールデコ風デザイン
■浄水場のすぐ南側に公園があり普段はここからポンプ所を見ることができます
■水の丘公園にて~お土産に名古屋の名水(と言っても名古屋の水道水ですが)をいただきました