9月の三連休の中日、久しぶりに(前回は10年以上前)清流吉田川を中心に戦前の古い町並みが残る郡上八幡を訪れました。
現存する洋風の近代建築の数はそれほど多くはありませんが、グレードの高い建物が登録文化財の指定を受け、観光資源としても再活用されています。
まずは昭和11年に建てられた郡上を代表する洋風建築、旧八幡町役場を訪ねました。
吉田川に架かる新橋の南詰にある建物は、平成6年まで八幡町役場として使われていましたが、現在は郡上八幡旧庁舎記念館として、観光案内所・売店・休憩所などに再活用されています。
旧庁舎の建物は木造下見板張り2階建、西側正面と南側に玄関ポーチを設け、正面北側を前に出し切妻屋根にし、あえて非対称にすることで外観に変化を持たせています。
また庁舎の東側の吉田川沿いに、書類や行政資料を保管するために旧庁舎と同時に造られた土蔵も現存しています。
◆郡上八幡旧庁舎記念館(旧八幡町役場庁舎)/岐阜県郡上市八幡町島谷524-6
竣工:昭和11年(1936)
設計:野村建築事務所
施工:水谷藤兵衛
構造:木造2階建
※国指定登録文化財
◆旧八幡町役場土蔵/岐阜県郡上市八幡町島谷524-6
竣工:昭和11年(1936)
構造:土蔵造り平屋建
※国指定登録文化財
■吉田川沿いに建つ庁舎と土蔵。川沿いの北面は記念館になってから改修を受け、新たに出入り口を設けています。
■建物南東側~建物はコの字型で中庭を設けています
■中庭から庁舎を望む
■西側正面玄関ポーチ
■南側玄関ポーチ
■庁舎の中には観光案内所やお土産販売のコーナーも
■2階への階段~この日は貸切で一般の観光客は立入禁止でした
■庁舎東側の土蔵
2012/09/16撮影