犬山城から南へ延びる本町通り沿いに、土蔵造の洋風銀行建築の遺構が残っています。犬山城下町の中心、本町通りには近世の町屋が比較的多く残っていますが、洋風の近代建築は珍しく、現在は外観を当時の状態に復元して、「昭和横丁」という屋台形式の飲食店が集まる施設として再利用されています。
旧村瀬銀行犬山支店は大正2年竣工、戦後は郵便局、パチンコ店、服地仕立屋と変遷し増改築が著しく、本町通りに面した東側は、ほとんど銀行として営業していた頃の外観をとどめていませんでした。犬山市による専門家の調査により棟札が発見され、現存する旧村瀬銀行萩原支店と同様、棟梁鈴木仁蔵の手によることが判明、竣工時の上げ下げ窓が3つ並ぶ正面外観意匠が復原されました。
◆昭和横丁(旧村瀬銀行犬山支店)/愛知県犬山市大字犬山西古券60
竣工:大正2年(1913)
設計・施工:棟梁鈴木仁蔵
構造:土蔵造2階建~2012年復原
撮影:2013/10/14
旧村瀬銀行犬山支店の復原/日本建築学会東海支部研究報告書
■犬山観光の拠点施設「どんでん館」の向かいに位置し、大勢の観光客でにぎわっています
■復原された東側正面
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます