台湾樟

クスノキ科・・

分布は台湾。

画像は・・


辺材は淡色。

心材は淡い紫褐色を呈しており、
辺心材の境界は明瞭。

肌目は緻密。

木理は交錯しているが、
時に装飾的価値が高い。

美しい葡萄杢が現れる。

やや重硬だが、
乾燥は容易。

切削などの加工性も良い。

耐朽性は中程度～大。

用途は、
杢目の美しいものは装飾材・化粧用単板。
そのほか、家具、箱材、彫刻など。

今回を持って、
「木の特性」を完了します。

中国桐

ゴマノハグサ科・・

別名パウロニア（属名）

画像は・・


分布は中国大陸、台湾、東南アジア。

現在では、ブラジル、パラグアイでも造林。

全体にくすんだ白色～淡い褐色で、
時に紫色を帯びており、
辺心材の境界は不明瞭。

木理は通直。

肌目はやや粗い。

軽軟な為、
乾燥が容易。

狂いも少ない上、
加工性も良い。

耐朽性は中程度。

材質的には、
国産の桐にやや劣る。

用途は建具、和家具、彫刻、細工物など。

レッドビーチ

ブナ科・・
別名ノソファグス（属名）

画像は・・


分布はオーストラリア、ニュージーランド。

辺材は淡い褐色。

心材は桃褐色～淡い赤褐色を呈し、
辺心材の境界は不明瞭。

肌目は緻密。

木理は一般に通直だが、
時に交錯する。

やや重硬だが、
加工性は比較的良い。

着色性・表面の仕上がりも良好。

強度は中程度。

耐朽性は小。

用途は床材、内装材、装飾材、建具、家具、合板、集成材など。

シルキーオーク

ヤマモガシ科・・

別名ノーザンシルキーオーク。

分布はオーストラリア。

画像は・・


辺材は淡色。

心材は桃褐色～赤褐色で、
時間の経過とともに、
濃色に変色する。

木理は通直～交錯と幅があり、
肌目もやや粗で均一。

やや軽軟だが、
強度は高く、
加工性も良好。

乾燥時に・・
反りや落ち込みが生じ易いので、
注意が必要。

耐朽性は中程度。

用途は床材、造作材、装飾材、家具、キャビネット、化粧用単板、合板など。

ホワイトシカモア

カエデ科・・

別名シカモア、グレートメープル。

その画像は・・


分布は欧州中部～西アジア。

全体に白色～黄白色を呈しており、
辺心材の境界は不明瞭。

木理はほぼ通直。

肌目も緻密で、
独特の光沢を持ち、
時に・・・
柾目面に波状杢や縮杢などの、
杢目が現れる。

やや軽軟で、
加工性が良く、
接着性・塗装性・表面の仕上がりも良好。

耐朽性は小～中程度。

用途は床材、造作材、内装材、家具、化粧用単板、合板、玩具など。

ヨーロピアンバーチ

カバノキ科・・

別名オオシュウカバ。

画像から


分布は欧州一帯。

全体に白色～淡い褐色を呈しており、
辺心材の境界は不明瞭。

木理は通直～交錯。

肌目も緻密～中庸と、
材により幅がある。

やや重硬で、
強度が高いが、
乾燥性・加工性は比較的良い。

表面の仕上がりが良好な為、
着色性に優れる。

耐久性は小。

用途は造作材、建具、家具、化粧用単板、合板、箱材など。

ヨーロピアンビーチ

ブナ科・・
別名オオシュウブナ。

こちらも画像から・・・


分布は欧州（特に中・西部、イギリス）

全体に淡い褐色を帯びており、
辺心材の境界は不明瞭。

時間が経つにつれ、
赤褐色に変色する。

木理はほぼ通直。

肌目も緻密で、
柾目面に銀杢が現れる。

やや重硬だが、
加工は容易。

接着性・塗装性・表面の仕上がりも良好。

収縮が大きい為、
乾燥時には注意が必要。

耐久性は小。

用途は床材、造作材、家具、合板など。

ヨーロピアンオーク

ブナ科・・
別名オオシユウナラ。

まず画像から・・

ナラと付くだけあって、
木柄が楢に似ている。

分布は欧州、小アジア、北アフリカ。

辺心材の境界は明瞭。

辺材は淡色。

心材は黄褐色で、
時間が経つにつれて、
暗色になる。

木理は通直。

肌目は粗いが、
柾目面に虎斑が現れる。

やや重硬で強度も高いわりに、
加工性は比較的良い。

乾燥時に反りが出やすいので、
注意が必要。

耐朽性は大。

用途は床材、構造材、建具、高級家具、キャビネット、化粧用単板、合板など。

マンソニア

アオギリ科・・・懐かしい名前。



別名アフリカンブラックウォルナット。

分布はナイジェリア南部、象牙海岸、ガーナ。

辺材は白色。

心材は黄褐色～灰褐色で、
時に紫色の条を持ち、
時間の経過とともに、
淡い黄褐色に変色する。

木理は通直。

肌目は緻密だが、
リップルマークを有する。

やや重硬で、
強度は高いものの、
割れやすい。

乾燥・加工性は良く、
着色性・塗装性・表面の仕上がりも良好。

耐朽性は大。

用途は装飾材、建具、家具、化粧用単板など。

モアビ

アカテツ科。



分布はナイジェリア南部、ガボンなど。

辺材は桃色を帯びた灰白色～灰褐色。

心材は赤褐色～暗赤褐色。

時には濃淡の縞を持ち、
辺心材の境界は明瞭。

木理はほぼ通直。

肌目も緻密。

重硬で強度も高いが、
加工性は比較的良い。

耐朽性は大。

材質的に、
国産のマカンバ、アサダと似ている。

用途は床材、敷居、鴨居、框材、内装材、家具、化粧用単板、合板など。

マコレのブラウン色仕上げ

マコレはニャトーと同様に、
マホガニー材に類似しており、
マホガニー材より重硬で、
濃色な赤褐色である。

そのため、
材色を活かした、
散孔材系の着色技法を用いるのが、
普通である。

濃色材であるため、
色相は限定される。

マコレ

アカテツ科・・聞きなれない。

別名バク、チェリーマホガニー。



分布はナイジェリア、象牙海岸、ガーナなど。

辺材は淡色。

心材は黄褐色～濃い赤褐色。

材により色調に幅がある。

木理は通直。

肌目も緻密で、
独特の光沢を持つ。

やや重硬で靭性が高い為、
加工性はやや悪いが、
接着性・表面の仕上がりは良好。

但し、シリカを含むうえ、
釘打ちで割れやすい。

耐朽性は大。

用途は床材、内装材、造作材、家具、化粧用単板、合板など。

イロコ

クワ科・・
別名カムバラ。

分布は熱帯西～東アフリカ。

その画像は・・


辺材は白色。

心材は始め鮮やかな黄色で、
時間が経つにつれ、
金褐色に変色する。

木理は交錯し、
肌目もやや粗い。

やや重硬だが、
乾燥・加工性は良い。

炭酸石灰を含んでいるため、
切削に注意が必要だが、
接着性・表面の仕上がりは良好。

強度的性質は、
チークに似ており、
寸法安定性も良い。

耐朽性は大。

用途は床材、造作材、家具、化粧用単板など。

パオロサ

マメ科・・

画像は・・


分布はコンゴ地方。

心材は赤色・橙色・紫色など、
多くの色が混在して、
複雑な縞を形成し、
時間の経過とともに、
紫色を帯びた、
褐色に変色する。

辺材は白色で幅が狭い。

木理は交錯。

肌目もやや粗く、
細かいリップルマークを持つ。

重硬な割に、
加工性は比較的良いが、
やや狂いが出やすい。

耐朽性は大きく、
シロアリに強い。

用途は床柱、床板、家具、化粧用単板など。

ウエンジ

これもマメ科。
マメ科の木材がかなりある。

別名ディケラ。

その画像は・・


メリハリの凄い木柄！

分布はザイール、カメルーン、ガボン、コンゴ。

因みに、別名の”ディケラ”はコンゴ産。

辺材は白色。

心材は黄褐色の地に、
黒褐色の縞があり、
装飾的な価値が高い。

木理はやや交錯し、
肌目も粗く、
リップルマークを持つ。

ここまでは・・ゼブラノに、そっくり。

重硬で強度が高い為、
乾燥・加工性にやや難があるが、
表面の仕上がりは極めて良好。

耐朽性は大。

用途は床板、床柱、内装材、家具、キャビネット、化粧用単板、合板など。