手助けサークル。家造りを自力でやりたい。 ちょっとしたアドバイスと助力を得て、 自分の家を持つ。

ミッドセンチュリーに生まれた世代が、次のステップを
見据えて“終の棲家”を作る。ミステリアスな家が
できるか?

床下を見てみよう・・・

2008-02-24 | 家造り
床下へ降りた暖気は、何処へ?

             
             寸法4

左側が屋外で、右側が住宅の内部になる。
左側 外壁の下部から入った外気は、温められながら上昇し、
屋根部分で温められた外気と合流して、
内壁側に設けられたチャンバーを介して、床下に引き下ろされる。

ピンクに塗られたところが暖気の通り道で、床下では亜鉛鉄板で作られた
ダクトの中を通って、各部屋の床下まで導かれる。

普通は、コンクリート基礎の外側に断熱処理をして、基礎部分のコンクリートを
蓄熱槽にするが、この絵では内断熱して基礎上に蓄熱槽を別に設ける
方式としている。
これは果たして効果的な処理か、検証を要する。
コンクリートよりも蓄熱効率の良い材料があれば、効果を発揮すると思う。

床下で暖気を引き下ろす<ファン>の性能は十分だろうか・・・
夜間の<風切り音>は、非常に気になる。
メンテナンスは十分できるだろうか・・・
住宅は、<自分>で管理運営ができることが、前提である。
使いこなして・・・初めて<住宅>。

屋根・壁の厚みは、どのくらいになるか・・・

2008-02-23 | 家造り
屋根の厚みは、どのくらいか?
壁の厚みは、どのくらいか?

              
              寸法3

夫々にどのような機能を持たせるか・・・
納まり寸法は、この目的別に変わる。

今回、OMソーラーを前提に、寸法を検討してみた。
屋根仕上げ材と屋根パネルの間に空気層を設けて、
太陽光を利用して空気を暖め、床下に送って蓄熱層に暖気を蓄える。
暖気が床面から室内に漏れる・・・?

あったかい~感じはないそうだが、寒くはない!
この感じが、ロハスな生活観かも・・・

屋根面の通気空間寸法を、21ミリに設定すると、
屋根パネル130ミリ・屋根仕上げ15ミリを足して、概ね177ミリ。18センチの屋根厚さになる。

壁面にも通気空間を設定。ここも21ミリ。壁パネルをはさんで、室内側に暖気を床下に
引きおろす、チャンバー空間を設定。
壁面は、仕上げ材の厚みを加えて、概ね20センチ。
壁面の厚さが厚めなのは、<チャンバー>の考え方に由来する。

普通は天井面で、暖気を集めて、ダクトで床下に送り込む。
天井面・壁の一部を、ダクトが這い回るのは、見苦しい。
これを嫌ってのチャンバー・・・!
床下に設けるファンで、思いっきり暖気を引きおろすのだが・・・
ファンの音と暖気循環の機能バランス・・・結構難しいのだろう?



   

空間の寸法は・・・

2008-02-17 | 家造り
中庭の広がりは十分か・・・?
計画当初、中庭の広さは二間四方と決めた。

              
              寸法2

この空間は、中庭と言うよりは屋根のない居間。と考えていたが・・・
十字形に四つの居室・・・bed二室とリビング、ダイニングが中心のコートに向き合う。
この形は前回までの事例に掲載した実験住宅に似ている。
実験住宅の場合は、中心に水廻りが在ったが、<終の棲家>では、
オープンコートと言う、違いはある。
ここらが、生活スタイルの違いになるのだろうか?

もーひとつの理由は建設費。延べ床面積が大きくなると、建設費も上がる。
27坪に抑えていたのが従前の計画。

今回中庭を三間四方・・・18畳にしてみた。
延べ床面積は、9.5坪増えた。合計38.5坪・・・コンパクトさに欠ける。

コートを<中居間>と考えるか、<中庭>と見るかは、最後まで迷いそうだ。
十分な建設費と広い土地が確保できれば、<中庭>になるだろうし、
便利さを求めれば、小さな土地に<中居間>の住宅が。

今回から視点を変えて・・・

2008-02-16 | 家造り
建物を作るときには、基本的な寸法(モデュール)に沿って、物事を決めると
解かりやすい。

出入り口幅を決めるとき・・・
部屋の広さ、高さを決めるとき・・・

寸法にルールを作る。

              
              寸法1

今回、建物の寸法の基準に、<909ミリ>と言うルールを決めてある。
この寸法は、昔の半間幅である。

この寸法を基準に、出入り口の寸法を追ってみると、掲載したような絵になる。

柱を一間幅に建てて、その間に引戸を設ける。
この時に、開口幅がどの位取れるか・・・
以外に取れないことに驚く。
ざっと80センチ。
ドア枠がついたり、ドアの引き込み代を確保したり・・・
<散り>と言って、うまく施工するための<逃げ寸法>を余分に取ったり・・・

因みに、<散り>は真壁で柱の正面から壁の面までの奥行きを指す。
柱の面にあわせて、塗り壁を塗り回すことは技術的に不可能。
このような時、仕上げ面に意識的に段差を設けると、美しく仕上げられる。 

ドア幅の80センチには、いろいろと是非があると思う。
その人の生活スタンス・・・
身体状況・・・
設置基準・・・

バリアフリー条例で、主玄関の幅は85センチ以上と決められているのも
この様な基準のひとつだが・・・

浴室は明るく・・・

2008-02-11 | 家造り
水廻り・・・浴室、トイレ関連の写真を掲載する。

                
                参考5

これら水廻りは、建物の中心にある。
当然周囲は部屋に囲まれ、外気には接していない。
写真でもわかるように、レンガ積みの壁ばかり写っている。

しかし、この空間には、今までの部屋になかった、明るさがある。
屋根部分にハイサイドライトを設けて、自然光を十分に取り入れているからである。

いつ風呂に入るのか・・・
これでも夜には真っ暗になってしまう。
昼間、青空を見ながら入る風呂は、さぞかし気分が良いだろう!

生活習慣を十分に把握し・・・
どのような生活を、今後送っていくか
吟味することが、家作りの基本と知る。

寝室では・・・

2008-02-10 | 家造り
今日は寝室の写真・・・

             
             参考4

写真が暗いので、余計に鬱陶しく感じるが、これが寝室。
ベットが写っているので、それと知れる。
ほとんどが壁に覆われている。天井も低い。
部屋の気積が小さければ、暖房するにも効率的である。

写真の右手が明るいのは、ここがガラス張りの<ロジア>だから・・・
どこかに<抜け>のある空間を作らないと、息が詰まる。

照明は見てのとおり・・・枕もとの壁にブラケットが1灯。
天井面には、照明らしき物はない。
でもブラケットの下には、花瓶に花が・・・
前回の写真にも、床に置かれた大きな花瓶に・・・一抱えの花が。

野菊ポイ質素な花だが、生活者の生き様が感じられる。

居間には暖炉・・・

2008-02-09 | 家造り
居間の写真を掲載する。


            
            参考3

さすが北欧の建物・・・暖炉が良く似合う!
壁もレンガ積みで、がっちり外気を遮断してくれそう・・・
赤々と燃える暖炉を前に、長い冬を静かにすごす家族の姿が思い浮かぶ。

この写真で見る限り、照明が少ない。
左上に写るブラケットが1灯。
とっても暗そう!

反面、暖炉の燃え盛る炎は、さぞかし美しいだろう。

満遍なく気を配ることは必要だが、かと言って全てが均一に出来上がってしまうことは、
面白みを欠く事になる。

暗くても、美しい炎の色を楽しめれば、良しとする生活態度・・・
こんな一途さが、生活を豊かにするかもしれない。

建物の外観は・・・

2008-02-03 | 家造り
建物の外観写真を掲載する。

            
            参考2

右端の屋根上に飛び出しているのが、居間の煙突。
これから左方向に、各部屋の外壁(レンガ張り部分)が見える。
写真が遠景で、手前の藪が邪魔。我慢して見ていこう!

居間のブロックと寝室のブロックがレンガ壁でキッチリ囲われている。
この二つのブロックの間に見えるのが、ロジアと言われている空間(ガラスの箱部分)。
loggia:イタリア建築に多い片側に壁のない屋根付きの柱廊
を、言っているのだろう。

建物中央には、屋根上に飛び出しているガラスの箱が見える。
これが、建物のコア部分にある水回りに、光を取り込む高窓。

内部の写真では、この効果が良くわかるので、お楽しみ。

写真左側には、パーゴラが張り出しているので、建物の外形と
プランが一致しないのが玉に瑕。

半世紀前にも似たようなプラン・・・

2008-02-02 | 家造り
これは驚き・・・
室内照明の事例を探して、海外建築家の住宅作品を見ていたら・・・
オスロの建築家フェンが、スエーデンに建てた実験的な住宅・・・
これが<終の棲家>に良く似ている。

            
            参考1

プランで上と右が寝室。左がダイニングルームで、下が居間。一番下にポッチリと書かれたのが暖炉。中心にキッチンと浴室関連の水周りを配している。

本の説明では、“これら4つの諸室(寝室等)は、隣り合った二つの空間の共有する
ロジアとも呼べる小さなスペースで、有機的にコネクションされている。・・・”

何か解からないが、テラスに面したところが<ロジア>・・・
これを介して部屋がつながっていて、全体でも単一の空間になっている。
と言う事らしい。

四隅にテラスを持っているところなど<終の棲家>と一緒だが、中央にまで部屋を
設けたら
鬱陶しくないだろうか。

終の棲家では、中央にもテラスを設けて、通気・採光・開放感とオープンな
環境作りを主眼としているが、寒い北方のスエーデンでは、壁に取り囲まれた
閉鎖的な空間で、自然から身を守るような感覚になるのだろうか・・・

環境と国民性は、ものづくりに大きく影響してくる。