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見据えて“終の棲家”を作る。ミステリアスな家が
できるか?

銅板葺き屋根の建設コスト

2017-04-29 | 建材
最後にコストを調べてみよう。

建設物価を収録した本によると、
本掛一文字葺きと言う張り方で、
0,35ミリの銅板を葺くと、
材料と工事代金で、24,000~38,000円/㎡と出ている。
かなりの金額である。

参考に、他の金属屋根の材工価格を、抜き出してみる。

張り方は同じで、0,35㎜のステンレスだと、22,000円/㎡
        0,35㎜のガルバリューム鋼板だと10,000円/㎡
となる。

銅板が、いかに高いかがわかる。

銅板豆知識

2017-04-23 | 建材
銅板の・・・ちょっと知識を仕入れよう!
銅板には無酸素銅・タフピッチ銅・リン脱酸銅があります。
この中で屋根板金用に使用されるのはリン脱酸銅です。
製錬時にリンを使用するので微量なリンが残存するのがリン脱酸銅です。
折り曲げ加工や溶接などに最適な種別です。

下の表は屋根に使用される金属材料の物理的性質を比較したものです。
施工法や用途により、それぞれの金属の性質を理解して使用することが重要です。
特に金属の場合、熱膨張による伸縮が大きい問題となります。
銅は鉄の1.4倍でステンレスとほぼ同じで、アルミの70%です。
真夏の銅板の表面温度は80℃程度になり、
冬季との温度差は90~100℃となります。
この温度差で熱膨張を計算すると100x1.7=170mmとなり、
すなわち100mの瓦棒を1枚で施工した場合、
170mmの伸縮が発生することになります。
このため銅板の施工は最長6mまでとされ、
一文字葺きにおいても5~6m程度で
伸縮用のエキスパンションをとることが提案されています。
また、伸びにくさや曲りにくさの目安となるヤング率では
鉄の60%程度で、かなり軟らかいことがわかります。
これは加工しやすい長所の反面、伸縮や外力によって変形する短所ともなります。
硬さは鉄の3/4ステンレスの半分で、
表面が傷つきやすく加工時や施工中に十分注意が必要となります。 

 
    各種金属の性質
性 質           銅  アルミ   亜鉛鉄板   SUS304
比 重           8.94  2.70      7.86       7.93
線膨張率(mm/100m/℃)    1.7   2.4   1.2   1.7
熱伝導率(W/m・℃)    385   138    54   16
比熱(J/g・℃)        0.38   0.96   0.48    0.5
降伏点(N/㎟)        137    216      264   235
ヤング率(104N/㎟)    12   7     21   20
引張強さ(N/㎟)        245   245     343   588
せん断  (N/㎟)      196      98     294     490
硬さ(Hv)        75   75     100  150
 
今回は、山内金属さんのデーターから、転載させてもらいました。
コぺピしたので、数字の位置がバラバラですが・・・想像して下さい。

金属屋根・・・初回は銅板葺き屋根

2017-04-22 | 建材
最近はやりの金属屋根。
耐候性、施工性、美観、屋根荷重、建設コスト・・・
色々な面から、優位性を占める金属屋根。

その中でも、今回は特殊な建築・・・例えば寺社、数寄屋、等にしか
使われなくなった銅板葺きの屋根について。

銅板葺きは、屋根を葺くと言うよりは、
薄い金属板を貼る感じ。
貼るといっても、接着剤を使うわけではなく、
薄板を挟み合わせる感じ。
作業を見ていても、手間数の多いこと・・・これが
コストに跳ね返ってくることは、納得がいく。







今一つの特徴は、寺社の屋根のように、複雑にカーブした面も、
銅板の柔らかさで、いかようにも加工できそうだ。



屋根の形態に、思い入れがある建物には、
使用する価値が、あるかもしれない?
・・・コスト高を覚悟した上で!
"http://http://otasuke2016.web.fc2.com/shou_zhukesakuru2016/Welcome.html"

粘土瓦の特徴

2017-04-16 | 建材
粘土瓦には、いぶし瓦、塩焼き瓦、釉薬瓦、素焼き瓦等の
呼び名で表すことがある。

いぶし瓦:黒瓦、銀色瓦とも呼ぶ。
     焼成の最終工程で、松割木や松葉でいぶし、
     黒色をつけたもので、淡い色艶をもつ。

塩焼き瓦:一般に赤瓦と呼ばれる。
     焼き上がりの直前に、塩を入れ瓦の表面に
     赤褐色の幕をつけたもの。

釉薬瓦 :陶磁器と呼ばれるもので、大量生産瓦。
     成形乾燥したものに、釉薬をかけて焼いたもの。

素焼き瓦:焼きしめたままのオレンジ色をした瓦。

淡路瓦

2017-04-15 | 建材
淡路瓦(あわじがわら)は、兵庫県の淡路地方(淡路島)で生産される粘土瓦。
三州瓦、石州瓦と並ぶ日本三大瓦の一つ。

南あわじ市を中心に、美しい銀色のサエが特徴のいぶし瓦を主体に、
釉薬瓦(陶器瓦)、無釉瓦、形状では和形やF形のほか多種類の形状のものが生産されている。
淡路瓦の焼成温度は1000℃前後と三大瓦のなかでは最も低いが、
「なめ土」と呼ばれる粒子の細かい粘土がいぶし瓦に適しており、
いぶし瓦の生産量は全国一を誇る。



これが淡路瓦の屋根・・・

石州瓦

2017-04-09 | 建材
石州瓦(せきしゅうがわら)は、
島根県の石見地方で生産されている粘土瓦のこと。

焼成温度が1200℃以上と高いため凍害に強く、
日本海側の豪雪地帯や北海道などの寒冷地方でシェアが高い。
現在は年間約2億枚が生産されており、
釉薬瓦では全国シェアの約20%を占めている。

独特の赤褐色で知られ、赤い屋根の町並みや
集落を山陰地方では至るところで見ることができる。
この色は、同じ島根県の出雲地方で産出される
含鉄土石「来待石」を釉薬に使用することに起因する。



これが石州瓦の屋根・・・

粘土瓦・・・日本瓦の産地

2017-04-08 | 建材
まずは日本瓦から。
日本瓦の代表格は、三州(愛知県)・石州(島根県)・淡路(淡路島)が3大産地である。
他に京都(伏見)、菊間(愛媛県菊間町)、備前(備前市)、伊予(伊予市)、
深谷(埼玉県深谷市)、安田(新潟県阿賀野市)など、多数の産地がある。

三州瓦(さんしゅうがわら)は、愛知県(旧・三河国)で生産されている粘土瓦。
いぶし瓦に加え、大正時代にはスペイン瓦をベースにしたS字型の瓦も生産されるようになり、
昭和に入ると強度や耐寒性を改良した塩焼瓦も登場した。
良質の三河粘土が産出され、東日本の需要地に近いというメリットもあって、
全国の瓦に占める三州瓦のシェアは1965年の24.5%から
1980年には34.4%、1995年には47.9%まで上昇している。

現代の三州瓦の中心産地である高浜市や碧南市は、矢作川の三角州の末端に位置する。
矢作川の上流には花崗岩によって形成される三河高原があり、
そこからカオリナイトを主体とする粘土鉱物が流下して下流に堆積している。

日本国内の他の瓦産地の粘土と比較すると、西三河の粘土はきめが細かく、
高品位なものではカオリンが31%と含有比率が高い事が特徴で、
これらが「三州瓦は肌がきれいである」という評価の基になっている。


2017-04-02 | 建材
今回から、瓦・・・
瓦を構成材料から分類してみる。

粘土瓦:瓦といえば、本来粘土瓦をさす。
    釉薬の有無によって、釉薬瓦・無釉薬瓦に分けられる。

金属瓦:金属板(銅板・鉛板)を木型にはめ、平瓦・丸瓦・役瓦を
    形作り、城の天守閣屋根に葺いた。なんと江戸時代の
    江戸城、名古屋城に徳川家康が用いたとか?
    これってすごい!地震対策を考え、屋根の軽量化を図ったか?
    
セメント瓦:セメント1に対し砂3のモルタルを整形して瓦形状にした
      商品。顔料を練り込むか、表面塗装して多色化した。
      比較的安い住宅に用いられた。経年変化で塗装が剥げ、
      10年くらいで再塗装した。割れ易いと言う欠点があり、
      アスベストで補強した時代もある。アスベスト被害が問題化し、
      商品も激減した。
 
厚型スレート:セメント瓦の一種。セメント1に対して砂2のモルタルを整形。
       近年はグラスファイバーで強度増を図る。カラーリングは
       セメント瓦に同じ。

ガラス瓦:ガラスを素材とした瓦。天空採光などの目的で作られた。

石瓦:石製の瓦。粘土瓦の使えない寒冷地で使われた。
   古い例では近世以前の建築である丸岡城天守に葺かれている
   凝灰岩製のものがある。

アスファルトシングルの性能

2017-04-01 | 建材
商品、コストと検討したので、
製品の性能、使い方について検証する。

田島ルーフィングの仕様を元に・・・
まず特徴は、軽量な屋根材である事。
比較してみると・・シングル 9Kg/平米 
         化粧スレート 20Kg/平米
         瓦 42〜46Kg/平米
屋根荷重は、地震の多い地域で建設するときは、
安全・経済性で、有利に働く。

次に、防汚機能が挙げられる。
光触媒機能を持つ顔料を、彩色砂の一部に使用することで、
汚れを、洗い流すことができる。

施工法は、木造屋根に関して記載すると、
シングル下地は、12ミリ以上の構造用合板である。
目違いが出ないよう、丁寧な施工が必要だ。
ライナールーフィングラムダと言う金物・フラッシングテープを、
合板に取り付ける。
シングルセメントを併用して、
シングルを釘で合板に取り付ける。

面積の大きな屋根、積雪地、強風・多雨地域では、
ガムクールMと言う、改質アスファルトのシートを
合板に貼り付け、防水効果を上げる必要があるとの事。

ロフティーと言うシングル商品だと、
25年の耐用年数があるという。
シングルの耐用年数は、書かれていないが・・・?