素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

“聖林寺から観音寺へ”

2012年03月02日 | 日記
 白洲正子さんの『十一面観音巡礼』は“聖林寺から観音寺へ”で始まる。今日は期せずして同じ巡礼の道となった。もともと聖林寺には行きたいと思っていた。。白洲さんの冒頭にも登場するぐらいだからここの十一面観音は歴史的経緯やその容姿の美しさにおいて象徴的な存在であるにもかかわらず、たびたび周辺の神社仏閣には訪れていたが、なぜか聖林寺だけは素通りしてきた。縁がなかったというしかない。

 1週間ほど前、聖林寺に行きたいという思いが強くなり今日、ピンポイントでむかった。あいにくの天気であったが、観音に導かれるごとく迷いはなかった。

 会津八一さんが聖林寺で詠んだ“あめ そそぐ やまの みてらに ゆくりなく あひたてまつる やましなの みこ”と同じ情景となった。

    本堂には子安延命地蔵菩薩が鎮座していて、子連れの若夫婦が安産祈願の祈祷を受けていた。
   本殿からの眺めはすばらしかった。雨で三輪山はけぶっていたが、これもまたよしというところ。お目当ての十一面観音は本堂から回廊をあがったところに安置されていた。


帰り道、時間に余裕があったので観音寺に立ち寄ることができた。以前一度訪れているが、聖林寺の続きに見ると感慨ひとしおであった。
    白洲さんの一文を再読した。このコースでの訪問はおすすめ。 

 
  
コメント
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