素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

耳からの季節感

2022年08月06日 | 日記
 ジムへの往復に通る久保池に沿った「季節の移ろいを感じる小道」は、紫陽花の花が終わった今は、目を楽しませてくれる花はない。青葉のトンネルに一服の清涼感を感じる。

 今は、目ではなく耳から季節の移ろいを感じる時期である。小道に入ると蝉しぐれに包まれる。

 鳴いているのはオスだけ。鳴き声には、2つの目的があると言われている。

 1つは、仲間同士の交信。
 遠くまでひびく大きな声を出すことで「自分はここにいるゾ」とまわりの仲間にアピール。その声を聞きつけて、遠く離れた場所から仲間のセミが飛んできたり、別のオスが鳴き声を返したりしている。

 もう1つは、メスを惹ひきつけること。
これが一番の目的だと思うが、メスは力強く、よく通る鳴き声を好むらしく、メスが引き寄せられて近くにとまると、オスは鳴き方を変えてメスに近づき、交尾をせまる。すると、その様子を感じとったライバルのオスは、負けるものかと間に入ったり、鳴き声で邪魔したりする。そうした鳴き声が、さらに遠くの仲間を集める。

 短期決戦のこの循環で大合唱となる。アブラゼミ、クマゼミ、ニイニイゼミから始まり鳴き声の主が変化していく。先日からちょっと目立つミンミンゼミが加わってきたが、今日初めてツクツクボウシの鳴き声を聞いた。ツクツクボウシを聞くと夏も後半戦という気持ちになる。
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