前編では、巣作りから抱卵までの様子をご覧いただいた。
今回はオス・メスが交代で雛(ひな)に餌を運ぶ子育ての様子をお伝えしたいと思う。
さて、5月2日に待ちに待った雛が誕生した。
この日は娘と孫が住む群馬県へ出かける予定になっていた。朝車を出そうとしたら、ヤマボウシの樹に虫を咥えたシジュウカラが止まっていた。すぐに雛が孵ったことを覚った。
シジュウカラは私たちが邪魔だったようだ。そこで、その日は写真も撮らずに車を出してその場を後にした。
戻ったのは翌日(3日)の夜だ。既にもう暗くなっていたので巣箱を見ずに家に入った。
翌朝(4日)、確認のため外へ出ると、巣箱の向きが変わっていた。数日前にネコに襲われて巣箱が傾いたが、それが元の向きに戻っていた。
再び、ネコに襲われたのか!? 巣箱にはシジュウカラが出入りする様子がなかった。
10分余りじっと待った。1羽のシジュウカラが巣箱から出てきた(メスと思われる)。さらに入れ替わるようにもう1羽(オスと思われる)が入っていった。
よかった。シジュウカラは無事だったのだ。そして、オス・メスが共働で雛に餌を運んでいることがわかった。
巣箱の向きが変わったのは、風が強かったからだろう。ヤマボウシの幹を傷めないように、優しく巣箱を取り付けていた。
■シジュウカラの子育ての様子(動画)
シジュウカラは抱卵をメスだけで行い、雛(ひな)が孵ってからはオス・メス共に雛に餌を運ぶ。初めのうちは雛の体温が下がらぬよう、メスが寄り添って温めるという。雛は孵化してから16~19日で巣立つ。
このビデオは全体で14'06"ある。0'20"付近でメスが虫をくわえて飛来し、巣箱の中に入る。
その後動きがないので、どうぞ飛ばしてご覧いただきたい(カットしたかったが、エディターの不調でカットできなかった。)
その間巣箱の中では、メスは雛を温めていたと思われる。
13'20"付近でメスが巣箱から出て、代わって虫をくわえたオスが中に入った。
動画の音声では聞き取りにくいが、メスが巣箱から出る前にオスが鳴き声で合図を送っていた。
13'50"付近でオスが巣箱から出て行った。
■シジュウカラの親は主に昆虫の幼虫、成虫を餌として運んでいる。
こちらは幼虫(ワーム)のようだ。


■巣箱から出る際は、巣の中を清潔に保つため、雛の糞をくわえて運び出すこともある。


巣立ちの予定日は5月18~21日ごろである。2年前は巣立ちを見逃したので、今回は是非観たいと思う。
もう一つお知らせがある。3月に市内の法目川沿いでモズのつがいを見ていた。その後1週間おきに5回見に出かけたが、一切モズを見ることがなくなった。モズがどこへ行ったのかは不明である。
<トピックス>
野鳥の中には巣作り・抱卵・子育てを一切しない鳥もいる。日本ではホトトギス、カッコウ、ジュウイチ、ツツドリの4種がそうだ。
これらの鳥は自分で営巣せず、他の鳥の巣に卵を産んで抱卵・子育てを任せるのだ。任せるというと聞こえが良いが、詐欺まがいの行為である。
この中で、カッコウはオオヨシキリ、ホオジロ、モズ等の巣に卵を産む。カッコウの雛は比較的短期間で孵化し、巣の持ち主の雛より早く生まれることが多い。孵化したカッコウの雛は巣の持ち主の卵や雛を巣の外に押し出してしまう。その時点でカッコウの雛は仮親の唯一の雛となり、仮親の育雛(いくすう)本能に依存して餌をもらい、成長して巣立っていく。カッコウは卵の色や斑紋などを仮親の卵に似せている。また卵を産み付ける際に、仮親の卵を1つ抜き出すことも知られている。
今回はオス・メスが交代で雛(ひな)に餌を運ぶ子育ての様子をお伝えしたいと思う。
さて、5月2日に待ちに待った雛が誕生した。
この日は娘と孫が住む群馬県へ出かける予定になっていた。朝車を出そうとしたら、ヤマボウシの樹に虫を咥えたシジュウカラが止まっていた。すぐに雛が孵ったことを覚った。
シジュウカラは私たちが邪魔だったようだ。そこで、その日は写真も撮らずに車を出してその場を後にした。
戻ったのは翌日(3日)の夜だ。既にもう暗くなっていたので巣箱を見ずに家に入った。
翌朝(4日)、確認のため外へ出ると、巣箱の向きが変わっていた。数日前にネコに襲われて巣箱が傾いたが、それが元の向きに戻っていた。
再び、ネコに襲われたのか!? 巣箱にはシジュウカラが出入りする様子がなかった。
10分余りじっと待った。1羽のシジュウカラが巣箱から出てきた(メスと思われる)。さらに入れ替わるようにもう1羽(オスと思われる)が入っていった。
よかった。シジュウカラは無事だったのだ。そして、オス・メスが共働で雛に餌を運んでいることがわかった。
巣箱の向きが変わったのは、風が強かったからだろう。ヤマボウシの幹を傷めないように、優しく巣箱を取り付けていた。
■シジュウカラの子育ての様子(動画)
シジュウカラは抱卵をメスだけで行い、雛(ひな)が孵ってからはオス・メス共に雛に餌を運ぶ。初めのうちは雛の体温が下がらぬよう、メスが寄り添って温めるという。雛は孵化してから16~19日で巣立つ。
このビデオは全体で14'06"ある。0'20"付近でメスが虫をくわえて飛来し、巣箱の中に入る。
その後動きがないので、どうぞ飛ばしてご覧いただきたい(カットしたかったが、エディターの不調でカットできなかった。)
その間巣箱の中では、メスは雛を温めていたと思われる。
13'20"付近でメスが巣箱から出て、代わって虫をくわえたオスが中に入った。
動画の音声では聞き取りにくいが、メスが巣箱から出る前にオスが鳴き声で合図を送っていた。
13'50"付近でオスが巣箱から出て行った。
■シジュウカラの親は主に昆虫の幼虫、成虫を餌として運んでいる。
こちらは幼虫(ワーム)のようだ。


■巣箱から出る際は、巣の中を清潔に保つため、雛の糞をくわえて運び出すこともある。


巣立ちの予定日は5月18~21日ごろである。2年前は巣立ちを見逃したので、今回は是非観たいと思う。
もう一つお知らせがある。3月に市内の法目川沿いでモズのつがいを見ていた。その後1週間おきに5回見に出かけたが、一切モズを見ることがなくなった。モズがどこへ行ったのかは不明である。
<トピックス>
野鳥の中には巣作り・抱卵・子育てを一切しない鳥もいる。日本ではホトトギス、カッコウ、ジュウイチ、ツツドリの4種がそうだ。
これらの鳥は自分で営巣せず、他の鳥の巣に卵を産んで抱卵・子育てを任せるのだ。任せるというと聞こえが良いが、詐欺まがいの行為である。
この中で、カッコウはオオヨシキリ、ホオジロ、モズ等の巣に卵を産む。カッコウの雛は比較的短期間で孵化し、巣の持ち主の雛より早く生まれることが多い。孵化したカッコウの雛は巣の持ち主の卵や雛を巣の外に押し出してしまう。その時点でカッコウの雛は仮親の唯一の雛となり、仮親の育雛(いくすう)本能に依存して餌をもらい、成長して巣立っていく。カッコウは卵の色や斑紋などを仮親の卵に似せている。また卵を産み付ける際に、仮親の卵を1つ抜き出すことも知られている。