昨年10月以来の尾瀬である。今年は雪解けが遅く尾瀬ヶ原にも雪がたくさん残っていた。
冒頭の写真は雪解け時期の尾瀬ヶ原に見られるアカシボだ。アカシボは微生物の増殖や鉄分などによって生じる。例年5月初旬に広大な雪面で見られる。そのアカシボが池塘に凝縮されたように残っていた。
そんな尾瀬で探したのは、ある花とある鳥。
はたして見つかったのだろうか?
出かけたのは5月23、24日。週間予報では両日とも晴れだったが、前日の予報で、23日は雨のち晴れに変わっていた。
下の地図に実際に歩いた軌跡が出ている。さらにその下の地図は昨年載せたものだが、地名が詳しく書いてあるので参考として載せた。今年は2枚目の地図とほぼ同じコースを歩いているが、右に突き出たところがある。目当ての花を探して歩いたところだ。
さて、スタートは鳩待峠。まだ雨が残っていて、雨具を着て歩き出した。
歩き出してすぐに雪が現われた。雪が乗った木道は滑るので注意が必要だ。
へっぴり腰で歩く日帰り装備のハイカーを、80Lのザックを担いで大型カメラを抱えた爺さんがすいすいと追い抜いていく。
10分ほど歩いて道端にショウジョウバカマを見つけた。でも、今回探す花はそれではない。
雪道は山ノ鼻に着くまで続いた。ウグイスやカラ類の囀りがよく聞こえていた。
川上川は雪解け水に加えて昨夜からの雨で増水していた。川原に鳥の気配はなかった。
林の中では鳥を探して立ち止まるが、残念ながら見つけられない。例年雪解けが早くミズバショウ(サトイモ科ミズバショウ属)が見られる辺りだが、今年は花の数が少ないように思った。ミズバショウも今回探す花ではない。
山ノ鼻に着いたら真っ先にテントを張った。私の他にはひと張りのテントもなかった。一旦止んでいた雨が再び降りだした。
テントの中で雨が止むのを待った。結局1時半になっても止まず、出かけることにした。
ビジターセンターに出向いて、ある花の情報を仕入れた。前日に見晴近くで見られたそうだ。
尾瀬ヶ原をひたすら東へ向かって進む。
竜宮に差し掛かる所でリュウキンカ(キンポウゲ科リュウキンカ属)を見つけた。でも、探していた花はこれではない。
龍宮小屋を過ぎて、沼尻川を渡る。この川を渡ると福島県だ。探している花はどこにあるのだろう。
可愛いミズバショウが現われたので写真を撮った。高さが10cmほどしかなかった。
さらに歩いていく。この森を越えると見晴の小屋が見えてくるはずだ。
見晴の小屋が見えてきた。でも探している花は見つからない。
探していた花は突然現れた。木道に寄りかかるように咲いていた。尾瀬でザゼンソウ(サトイモ科ザゼンソウ属)を観たのは6年ぶりだと思う。
角度を変えて撮ってみる。この角度の方がザゼンソウらしい。さらに木道を進み探したが、他では見つからなかった。
これで今回の尾瀬行の目的の半分が達成された。後はあの鳥を撮ることだ。
復路は竜宮十字路を北に曲がり、ヨッピ橋経由で帰ることにした。
この後、探していた鳥との出会い、そして思わぬ鳥や動物と出会ったが、長くなるので続きはその②で書くこととしたい。