shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

鹿児島県の日本百名山ツアーは1勝1敗1休だった(その①)

2021-12-18 22:01:47 | 山行・旅行

(かごしま空港ホテルから観る霧島連山。左の冠雪している山が韓国岳、右の三角形の山が高千穂峰。12月18日撮影)

浅間山の外輪山、黒斑山から帰るとすぐに、鹿児島に持って行く荷物を大型ザックとスーツケースに分けて詰めた。
目指す山はいずれも日本百名山の、霧島山(きりしまやま)と開聞岳(かいもんだけ)である。ただし霧島山という名の山はなく、霧島連山または霧島連峰と呼ぶ方が相応しいように思う。これは八ヶ岳や赤城山と同様である。
その霧島連峰の最高峰である韓国岳(からくにだけ)と、深田久弥氏が霧島山の代表と書いている高千穂峰(たかちほのみね)、そして開聞岳に登る計画を立てた。

12月16日のJL643便は、10時23分に羽田空港を離陸し、鹿児島空港には11時52分に着陸した。晴れていればこの日のうちに開聞岳に登るつもりでいたが、あいにくの雨天で、この日は食料などの買い物をした後、国分市内(霧島市国分)のホテルに入った。つまり開聞岳から買い物だけになったのである。

翌17日は朝方に雨が上がる予報であった。開聞岳一つを登るには急ぐ必要はなく、ホテルでゆっくりと朝食を済ませてから出発した。この朝食が素晴らしく美味しかった。おかずの品数も多く、ついつい食べ過ぎてしまうほどであった。後述するが、これが翌日の予定に影響を与えた。

開聞岳までの移動には、レンタカーを利用した。慣れないナビの案内で、2度も道を間違えてしまった。ホテルを出たのは8時半だったが、開聞岳の麓に着いたのは、10時半を過ぎていた。
予報通り雨は上がっていたが、開聞岳は霞んで見えた。風はそれほどでもなかった。気温が16℃もあった。

5分ほどで用意を済ませ、歩き出した。登山口を示す看板が多くあり、迷うことはない。15分舗装道路を歩いて、2合目半で登山道らしい道に出た。
 

 

途中、秋の花がまだ咲いていた。
 

 

ガマズミの実もきれいだった。また果樹園には柑橘(ミカン?)がたわわに実っていた。
 

他にも3合目までにいくつか実が生っている植物を観たが、残念なことに名前が分からない(今回は図鑑を持ってこなかった)。最後はヤブムラサキのようだ。
最初の2つはハナミョウガ(ショウガ科ハナミョウガ属)、次の黒く輝く実はツルソバ(タデ科イヌタデ属)。いずれもなつみかんさんご教授いただいた。
ハナミョウガは暖地の林内に生える高さ40~60cmの常緑の多年草で、5~6月にピンク色~赤色の花を咲かせる。
ツルソバは暖地の海岸に生える多年草で、5~11月に白色の花を咲かせる。

 

 

他に目を引いたのは、紅葉する樹々と、実が色づき始めたアオキと7合目付近で見た赤い実くらいであった。アオキは山頂付近でも見られた。
 

 

さて、話を登山道に戻す。2合目半から本格的な登山道となったのは前述のとおり。その後1合目ごとに標識があった。
写真は3合目と4合目。4合目で小雨が降り出したので、長袖のシャツを脱ぎ、半袖のアンダーウエアの上にレインウエアを着た。手袋も暑かったので脱いだ。
 

5合目は展望台になっていた。登りでは何も見えなかったが、雨が上がっていた下りには、長崎鼻を見ることができた。
 

6合目から9合目までは、時々岩場が現われた。6合目辺りはまるで夜のような暗さだったが、7合目では空が開けて明るくなった。
 

 

救助第3ポイントの標柱があったところでは海が真下に見えた。白波が立ち、荒れているのが分かった。
 

8合目から9合目にかけて、風が相当強く吹いていた。9合目で手袋を着用した。風で飛ばされないようメガネを外しザックにしまった。
開聞岳の登りでは、登山道の左側が常に海になっている。しかし崖になっている所はなく、風が吹いても真下に落ちる心配がないのはよかった。
 

9合目を過ぎて梯子が出てきた。滑らないよう慎重に登った。
 

救助第1ポイントと記された場所を通り、右に折れると山頂までは52mだった。まだ風は強く吹いていた。
 

岩場を登る。以前ここにも梯子がかけられていたようだが今はない。岩場を登ると分岐があり鳥居が見えた。鳥居には御嶽神社と書かれていた。下山後に調べたら、開聞岳の麓にある枚聞神社(ひらききじんじゃ)の奥の院だそうだ。登山の安全を祈願した。ついでに述べると開聞岳も古くはひらききだけと呼ばれていたそうだ。
 

神社にお詣りすると、不思議なことにあれだけ吹いていた風がぴたりと止んだ。12時59分、無風となった山頂に独り佇むことができた。






帰路は雨が止んだものの、風は再び強く吹いていた。慎重に下り、15時半に車を停めておいた駐車場に戻った。

鹿児島県の日本百名山ツアーは1勝1敗1休だった(その①) 完。
その②に続く


(左:当日shuが歩いた軌跡、右:国土地理院地図)
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12 コメント

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開聞岳 (カンサン)
2021-12-18 23:45:23
shuさんへ、私のカワセミのブログにいいね!をありがとうございます。
開聞岳は何回も見たことありますが、登山したことはありません。(^^;)
一昨年のゴールデンウィークに鹿児島県に行った時、鹿児島市から枕崎市に列車で行った時、開聞岳登山の人が登山口近くの駅で降りていきました。
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Unknown (なつみかん)
2021-12-18 23:45:33
こんばんは。
九州遠征、お疲れ様でした!
一勝一敗一引き分けならぬ一休ですか。
で、最初の開聞岳、最初はお花見ながらのんびりという感じでしたが、途中から手に汗握る風と雨。
海へ転落することはないと、書かれていてもドキドキしました。
でも、朱塗りの鳥居の神様にお参りした途端に風が止んだというのがすごいですね!!
続きがとても楽しみです。

ところで赤い実の植物はハナミョウガではないでしょうか。
その次のはツルソバの実?
どちらも植物園で見たことがあります。
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カンサンさん おはようございます (shu)
2021-12-19 06:35:40
いちばんのコメントありがとうございます。
カンサンさんは、開聞岳を何度もご覧になられているのですね。不思議な場所に、不思議な形の山があるものですね。

私も鹿児島には仕事や観光で何度か出かけています。開聞岳のすぐそばを通って、薩摩半島の先っぽの長崎鼻にも行きました。
開聞岳に登るのは、今回が初めてでした。

当初16日に登るつもりでしたが、激しい雨が降る予報で、17日に変えました。
17日は雨は上がるものの、警報級の風が吹くと予想され、実際に9時15分に暴風警報が発令されました。
私は半ば登山を諦め、危険を感じたら引き返すつもりで登りました。
当日は、私の他に7人の登山者がいました。恐らく皆さん山頂まで登られたのではないかと思います。
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なつみかんさん おはようございます (shu)
2021-12-19 06:47:24
昨夜コメントをいただき、ありがとうございました。
1勝1敗1休の意味はシリーズの最後に書きますね。

今回は風が強くて、植物の写真はピンボケで使い物にならないものがたくさんありました。
実際はブログに上げたものの他に、変わった形の実がついた樹や、きれいな紅葉もあったのですが、没にしました。
南国ならではの植物も多いのでしょうね。
教えていただいた植物の名前は、帰宅してから図鑑で確認して載せておきます。
(現在はかごしま空港近くのホテルにいます。外は真っ暗です。)

開聞岳に行く前に池田湖の傍を通りました。
何と菜の花が満開に咲いていました。クリスマス前に菜の花って、南国風情を感じました。
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鹿児島遠征ですか (fukurou)
2021-12-19 08:17:24
shu様
おはようございます。
薩摩富士の別名を持つ通り、美しい山ですね。
開聞岳の麓の池田湖まで行ったことがありますが、登れませんでした。
確か活火山では無かったかな?
この季節でも16℃で半袖なんて聞くと、さすが南国鹿児島だと思います。
神社も霊験あらたかなんですね。
奇跡のように風を収めるとは?!
続きが楽しみです。
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おはようございます^^ (attsu1)
2021-12-19 08:22:46
shuさんの行動力凄い!!!
今度は、九州ですか(@_@)
かごしま空港ホテルから観る霧島連山、雄大ですねぇ
偶然ですが、昨日の世界ふしぎ発見!で、
高千穂峡と霧島神宮が紹介されていたのも、
不思議な縁かもですね

開聞岳とは、九州の一番先端ですね。
勿論行ったことないので、楽しませていただきました。
鹿児島出身の友人がいるのですが、
LINEの挨拶は、いつもおやっとさぁです。
鹿児島空港にもおやっとさぁと出ているそうですよ^^
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Unknown (shu2702)
2021-12-19 09:17:11
@fukurou fukurouさん おはようございます。
コメントありがとうございます。
一年に一度、飛行機で山に出掛けています。
今年はコロナ禍で出かけられず、この時期になってしまいました。
九州に3年住んでいて、その間山にも行きましたが、鹿児島県の山は初めてでした。
黒斑山から帰ってすぐで、疲れがありました。
一日雨で休めてよかったです。

山頂でなぜ風が止んだか不思議です。
当日は暴風警報が出ていて、途中で引き返すことも視野に入れての登山でした。
無事に登頂できてよかったです。
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Unknown (shu2702)
2021-12-19 09:29:58
attsu1さん おはようございます。
コメントありがとうございます。
ただ今、かごしま空港にいます。おやっとさぁを探しています。
待合室の窓から霧島山がよく見えます。
ただし山頂部は雲に隠れています。搭乗まで時間があるので、それまでに晴れてほしいものです。

今回は霧島神社の前を通ったものの、境内には入りませんでした。
鳥居は京都の平安神宮、鎌倉の鶴岡八幡宮と同じくらい大きかったです。
鳥居を通して霧島山が見えました。社殿は国宝とのことです。空港の壁に大きなパネルがあり知りました。
今日は家に帰って、後片付けです。
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弾丸登山ツアー (ninbu)
2021-12-19 09:46:11
shuさん、おはようございます。
群馬県の黒斑山から鹿児島県の開聞岳への、弾丸登山ツアーとは凄まじい行動力です。
今回は単独登山のようですが、高山植物の写真を撮りながらの登山、凄いですね。
時々登場する「救助ポイントの標柱」を見ただけで、足がすくみそうになります。
また、登山経験のない私は、登山道に梯子があるとは初めて知りました。
神社にお参りすると山頂では風も止み、帰路再び風が吹き始めるとは不思議ですね。
ケガもなく、無事下山できてよかったです。次回を楽しみにしています。
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Unknown (shu2702)
2021-12-19 10:25:03
ninbuさん こんにちは。
いつもコメントをいただき、ありがとうございます。
飛行機での移動ですが、夜はホテルでくつろげますし、食事も自炊しなくて良いので楽なものです。
ただし飛行機での移動は事前に予約を取るため、当日の天気は神頼みです。
初日雨が降って休めてよかったです。

開聞岳の帰りは鹿児島市内を通ってゆっくり走ってきました。
城山とか懐かしい地名にも会えて、昔のことを思い出しました。
城山のホテルに泊まった際、たまたま国体の視察にいらしていた堂本知事にお会いしご挨拶したら、退任の際にお手紙までいただきました。
鹿児島には懐かしい思い出がたくさんあります。
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