新年早々から仕事でスイスと南フランスに
出かけていました。1月6日の11時15分
発のチューリッヒ行きのスイスエアに乗ろ
うと思ったら、ゲートに報道陣の姿が...
誰が乗っていのかわからないままに飛行機
に乗って行ったのですが、帰ってきてから
My Wifeに話をしてみたら、その日、澤
穂希やオリンピック招致委員がスイスに
向かったというのをテレビで見たという
ので、調べてみたら、どうやらそのよう
でした。
一行は、6日の飛行機でチューリッヒ経由
でIOC本部のあるローザンヌに向かい、
五輪招致の立候補ファイルを提出してきた
のだそうです。
この後、2013年9月7日のブエノス
アイレスでのIOC総会で2020年の夏期
オリンピック開催地が決定されることに
なります。
スイスには、1月の15日まで滞在していた
のですが、15日の日、南フランスへの移動
中に、偶然、ローザンヌを通過しました。
大雪が降っていたので、街の様子は見えな
かったのですが、この湖沿いの町にIOC
本部があったんですね。
スイスを通りすぎて、フランスに入ったら、
道路沿いにアルベールビルというサインが、
そしてやがてグルーノーブルというサインが。
どちらも以前、冬期オリンピックが開催され
た場所です。アルベールビルは1992年、
グルノーブルは1968年ですね。
グルノーブルは私が中学生の頃でしたが、
フランシスレイの「白い恋人たち」の
メロディー、懐かしいですね。
南フランスでの仕事で会った青年が、
オーストリアのインスブルックから来て
いましたが、ここも冬期オリンピックを
過去2回開催しています。彼によれば、
物価も上がるし、地元の対応も大変なので、
地元ではオリンピック招致に関しては
反対している人が多いんだとか。
私も東京のオリンピック招致に関しては
以前からあまり好ましく思っていませんで
した。前回のオリンピック招致の仕方が
あまりよくなく、開催の大義も感じられな
かったからです。このへんのことは私の
以前のブログで書いてあります。
本当にこれでよかったの?東京のプレゼンテーション(2009年10月4日)
これでいいのか、日本人の国際プレゼン能力!(2009年10月7日)
5億円の五輪招致ビデオの制作費は妥当だったのか(2010年5月26日)
まぼろしのマドリード・オリンピック(2009年10月11日)
2006年7月にIOC総会がシンガポールで
開かれたのですが、その時私はまだシンガ
ポールに住んでいました。そのIOC総会で
ロンドンが決まったのですが、ロンドンの
プレゼンテーションは見事でした。
その時のことはこちらの記事に書いてあります。
ロンドンに学べ!(2006年8月24日)
広告関係の本でジョン・スティール氏の
「Perfect Pitch」という本が
あるのですが、プレゼンテーションに関する
本で、スティーブ・ジョブズにプレゼンを
しに行くという話から始まる面白い本です。
この本の最後の章が、実は、ロンドンオリン
ピックのプレゼンに関しての話です。
ロンドンオリンピックのプレゼンがいかに
周到な戦略と準備で達成されたのかという
ことが分析されています。こういうのを見る
と日本のオリンピック招致はまだまだだと
思うのです。
昨年やっていたEXILEをのポスターに比べて
最近のキャンペーンは格段によくなったと
思います。
そしてこちら。
このロゴは島峰藍さんという学生の方が
作られたものですね。デザインはよいと
思います。
「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」
というこのメッセージからは、日本人の
ことしか考えていない内向きの感じがして、
本来のオリンピックの目指すところとは
違う気がしてしまいます。
ロンドンの時は、イギリスのためだけで
なく、第三世界のためという主張が明確
に出ていたことで世界の支持を得ました。
日本は、復興という大きな課題を負って
いますが、日本を助けるためだけに
世界はオリンピック東京開催を求める
ということはないだろうなと思うのです。
東京で開催することで、アジアに、そして
世界にどのような影響をもたらすことが
できるのかという大義が必要ですね。
招致活動では「レガシー」の必要性が強調
されるようになりました。日本語に訳し
づらい言葉ですが、未来に残していきたい
価値のような意味ですが、オリンピックは
日本という一つの国の経済を救うという事
のためだけに行われるべきではないと思い
ます。
今のままだったら、マドリードや、イス
タンブールでやったほうがよい気もするん
ですがいかがでしょう。
東京は「世界で最も先進的で安全な都市」
と謳われていますが、本当にそうなんで
しょうか?地震の不安はあるし、原発の
問題だって解決されたわけじゃない。
テロが起こった場合の対策にしても万全
というわけじゃない。駅や町の作りも
バリアフリーでない所が多すぎる。
今後、オリンピックを契機に、改善して
いかざるをえないのですが、これから
が大変です。それにもまして、なぜ東京
でなければいけないのかという大義が
弱いです。日本以外の人々に、東京で
オリンピックを行うことの理由を納得
してもらうことができなければ、実現
は難しいでしょう。日本の復興のために、
日本経済の復活のために、あるいはただ
日本の人が地元でオリンピックを見たい
からという理由では、オリンピックに
対して失礼な気がします。
こちらもよろしくお願いいたします
↓
にほんブログ村
出かけていました。1月6日の11時15分
発のチューリッヒ行きのスイスエアに乗ろ
うと思ったら、ゲートに報道陣の姿が...
誰が乗っていのかわからないままに飛行機
に乗って行ったのですが、帰ってきてから
My Wifeに話をしてみたら、その日、澤
穂希やオリンピック招致委員がスイスに
向かったというのをテレビで見たという
ので、調べてみたら、どうやらそのよう
でした。
一行は、6日の飛行機でチューリッヒ経由
でIOC本部のあるローザンヌに向かい、
五輪招致の立候補ファイルを提出してきた
のだそうです。
この後、2013年9月7日のブエノス
アイレスでのIOC総会で2020年の夏期
オリンピック開催地が決定されることに
なります。
スイスには、1月の15日まで滞在していた
のですが、15日の日、南フランスへの移動
中に、偶然、ローザンヌを通過しました。
大雪が降っていたので、街の様子は見えな
かったのですが、この湖沿いの町にIOC
本部があったんですね。
スイスを通りすぎて、フランスに入ったら、
道路沿いにアルベールビルというサインが、
そしてやがてグルーノーブルというサインが。
どちらも以前、冬期オリンピックが開催され
た場所です。アルベールビルは1992年、
グルノーブルは1968年ですね。
グルノーブルは私が中学生の頃でしたが、
フランシスレイの「白い恋人たち」の
メロディー、懐かしいですね。
南フランスでの仕事で会った青年が、
オーストリアのインスブルックから来て
いましたが、ここも冬期オリンピックを
過去2回開催しています。彼によれば、
物価も上がるし、地元の対応も大変なので、
地元ではオリンピック招致に関しては
反対している人が多いんだとか。
私も東京のオリンピック招致に関しては
以前からあまり好ましく思っていませんで
した。前回のオリンピック招致の仕方が
あまりよくなく、開催の大義も感じられな
かったからです。このへんのことは私の
以前のブログで書いてあります。
本当にこれでよかったの?東京のプレゼンテーション(2009年10月4日)
これでいいのか、日本人の国際プレゼン能力!(2009年10月7日)
5億円の五輪招致ビデオの制作費は妥当だったのか(2010年5月26日)
まぼろしのマドリード・オリンピック(2009年10月11日)
2006年7月にIOC総会がシンガポールで
開かれたのですが、その時私はまだシンガ
ポールに住んでいました。そのIOC総会で
ロンドンが決まったのですが、ロンドンの
プレゼンテーションは見事でした。
その時のことはこちらの記事に書いてあります。
ロンドンに学べ!(2006年8月24日)
広告関係の本でジョン・スティール氏の
「Perfect Pitch」という本が
あるのですが、プレゼンテーションに関する
本で、スティーブ・ジョブズにプレゼンを
しに行くという話から始まる面白い本です。
この本の最後の章が、実は、ロンドンオリン
ピックのプレゼンに関しての話です。
ロンドンオリンピックのプレゼンがいかに
周到な戦略と準備で達成されたのかという
ことが分析されています。こういうのを見る
と日本のオリンピック招致はまだまだだと
思うのです。
昨年やっていたEXILEをのポスターに比べて
最近のキャンペーンは格段によくなったと
思います。
そしてこちら。
このロゴは島峰藍さんという学生の方が
作られたものですね。デザインはよいと
思います。
「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」
というこのメッセージからは、日本人の
ことしか考えていない内向きの感じがして、
本来のオリンピックの目指すところとは
違う気がしてしまいます。
ロンドンの時は、イギリスのためだけで
なく、第三世界のためという主張が明確
に出ていたことで世界の支持を得ました。
日本は、復興という大きな課題を負って
いますが、日本を助けるためだけに
世界はオリンピック東京開催を求める
ということはないだろうなと思うのです。
東京で開催することで、アジアに、そして
世界にどのような影響をもたらすことが
できるのかという大義が必要ですね。
招致活動では「レガシー」の必要性が強調
されるようになりました。日本語に訳し
づらい言葉ですが、未来に残していきたい
価値のような意味ですが、オリンピックは
日本という一つの国の経済を救うという事
のためだけに行われるべきではないと思い
ます。
今のままだったら、マドリードや、イス
タンブールでやったほうがよい気もするん
ですがいかがでしょう。
東京は「世界で最も先進的で安全な都市」
と謳われていますが、本当にそうなんで
しょうか?地震の不安はあるし、原発の
問題だって解決されたわけじゃない。
テロが起こった場合の対策にしても万全
というわけじゃない。駅や町の作りも
バリアフリーでない所が多すぎる。
今後、オリンピックを契機に、改善して
いかざるをえないのですが、これから
が大変です。それにもまして、なぜ東京
でなければいけないのかという大義が
弱いです。日本以外の人々に、東京で
オリンピックを行うことの理由を納得
してもらうことができなければ、実現
は難しいでしょう。日本の復興のために、
日本経済の復活のために、あるいはただ
日本の人が地元でオリンピックを見たい
からという理由では、オリンピックに
対して失礼な気がします。
こちらもよろしくお願いいたします
↓
にほんブログ村