まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

インドのSNSの状況

2020-09-29 18:23:11 | インド

インドのSNSの状況に関してまとめてみました。

最近はいろいろとデータが揃ってきて、使用権もクリアーしているものも多いので助かります。次にご紹介する画像データは、シンガポールのKepios社というところで作成しているのですが、その会社の社長のSimon Kempさんに直接コンタクトし、10枚未満ならば使用可能との了承を得ました。10ページ以上を使用する場合は、契約が必要のようです。ブログで引用する場合も、使用権に関して慎重に確認しなければなりません。ちなみにトップの画像は著作権をクリアーした画像です。



まずインド のデジタルの概況です。2020年1月時点のデータですが、携帯電話の接続人口は10億600万人、全人口の78%となります。インターネット利用人口は6億8千700万人、人口比率は50%。SNSのアクティブユーザーは、4億人、人口の29%となっています。規模がすごいですね。



インドのスマートフォンに関してですが、アンドロイドかアイフォンかの区分でいくと、日本やアメリカはアイフォンの比率が高いのですが、インドほぼアンドロイドです。新興国はアンドロイド比率が高いですね。また、インドは、シャオミ、ビボ、オッポ、リアルミーなどの中国製スマホのシェアが高くなっています。



こちらはインターネットユーザー数のトップ10。中国がトップですが、インドは二番目ですね。インドネシアが4位というのも印象的ですが、6位のナイジェリアもすごいですね。あまりデジタルの世界では印象のなかった国ですが、要チェックの国です。あと9位に入っているバングラデシュも注目ですね。



インドの人たちはオンラインで何をしているんでしょうか?一番多いのはオンラインビデオ視聴で92%。二番目が音楽ストリーミングで82%、三番目がVLOGで58%、ブログのビデオ版のようなものですね。続いてラジオ、ポッドキャストとなります。



どれくらいの時間、オンラインを利用しているのかを示したのがこの上の図です。インターネット利用時間は6時間30分。SNS利用時間は2時間24分。テレビ視聴時間は3時間4分、音楽ストリーミングは1時間53分、ゲームは1時間21分。結構長いですね。



このグラフはインドで人気のSNSのランキングです。一位はユーチューブ。二位はフェイスブック、三位はウォッツアップ。四位がインスタグラムです。以下、フェイスブックメッセンジャー、ツイッター、リンクトイン、ティクトク、ピンタレスト、スカイプ、スナップチャット、レッディット、ウィーチャット、ハイク、タンブラー、トウィッチと続きます。8位のティクトクと13位のウィーチャットは、中国製アプリ使用が2020年の6月29日にインドで禁止になったのですが、こんなに人気があったのですね。



こちらのグラフはインドのユーチューブでどのようなジャンルが人気なのかを示しています。歌と映画、音楽などが人気です。歌と踊りのインド映画の世界そのものですね。



こちらはFacebookに関しての世界の比較です。Facebookのリーチということですが、ユーザー数の比較としてみてもよいでしょう。Facebookkと言えばずっとアメリカがトップだったのですが2014年に世界一の座をインドに奪われました。この記事ではインドに着目しているのですが、トップ20にアジアの国が沢山入っているのに注目です。3位のインドネシア、6位のフィリピン、7位のベトナム、8位のタイ、10位のバングラデシュ、11位パキスタン、20位にミャンマーが入っています。19位にナイジェリアが入っているのも忘れてはいけません。フェイスブックに関しては日本は20位に入ってきていませんね。



こちらはツイッターです。ツイッターに関しては、アメリカが一位、日本は二位、インドは8位となっています。日本はツイッター大国ですね。サウジアラビアが5位に入っているんですね。



インスタグラムです。アメリカに次いで二位です。日本は7位に入っていますね。24位に入っているイラクというのも面白いです。



こちらは、コロナでSNSの利用がどれくらい増えたのかを示したグラフです。どこも増えているのですが、一番増えたのはフィリピン、二番はブラジル、インドは第三位です。ロックダウンでSNSの利用時間はかなり増えているようです。日本は一番右端にありますが、23%の増加ということですね。

ということで、インドのSNSの状況をざっと見てきました。
このデータをナレーション入りの動画でもまとめています。YouTubeにも上げていますので、興味のある方は是非ご覧ください。
https://youtu.be/H_zQ5M2gjp4

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シンガポール・スリングとラッフルズ・ホテルとサマセット・モーム

2020-09-22 16:40:15 | シンガポール
シンガポール・スリング。今や世界各地のバーで定番のこのカクテルは、シンガポールのラッフルズ・ホテルにあるロングバーという名のバーで生まれた。



ロングバーのバーテンダーが初めてこのカクテルを作ったのは1915年。日本では大正4年。芥川龍之介が『羅生門』を書いた年である。タイタニックが北大西洋に沈没するのが、1912年の4月14日なので、何となく時代の雰囲気もわかるような気がする。欧州では1914年の7月に、サラエボ事件を発端として第一次世界大戦が勃発している。

こんな頃、南洋の港町シンガポールのラッフルズ・ホテルでこのシンガポール・スリングという伝説のカクテルが誕生する。もともとのレシピは、ドライジン、チェリーブランデー、レモンジュース、砂糖をシェイクし、タンブラーに注いだ後、ソーダ水を満たすというもの。しかし、その後、ご本家のラッフルズ・ホテルのシンガポール・スリングは、勝手に進化をとげ、女性向けのトロピカルカクテルになった。

ラッフルズの現在のレシピは、ドライジン、チェリーブランデー、パイナップルジュース、ライムジュース、クアントロー、ベネディクティン、グレナデン・シロップ、アンゴスチュラ・ビターズをまとめてシェイクして、グラスに注ぎ、パイナップルやオレンジ、チェリーなどを飾るというもの。オリジナルのレシピに比べて、素材もだいぶ変わっている。

これを進化というべきか、堕落というべきかは、議論の余地のあるところだが、ラッフルズのものは、一杯飲めば十分という感じ。テーブルやカウンターに置かれている殻付きのピーナッツをつまみながらシンガポール・スリングを飲み、殻はテーブルや床の上に巻き散らかすというのがここのバーのスタイル。平日の午後のまだ明るい時間が、客も少なめで落ち着けるが、観光客で一杯になるとちょっとうるさくなる。



このホテルにかつて宿泊していた作家のサマセット・モームがシンガポール・スリングを飲んだのかどうかはよくわからないが、時代的には、ありえないことではない。このカクテルが誕生した1915年、モームは大作『人間の絆』を発表した。彼が41歳の年である。その翌年、結核の療養のため、アメリカ、ハワイを経て、タヒチに旅行に行く。タヒチと言えば画家のポール・ゴーギャン。彼はこの旅行で『月と六ペンス』のヒントを得たと言われている。

その後、シンガポールを訪問していたとしたら、その時には、彼が宿泊したラッフルズにはすでにシンガポール・スリングがあったはずだ。彼がそれを好んで飲んだのかどうかはわからないが、ここでドライ・マティーニを飲んだということは伝わっている。ラッフルズのバー&ビリヤードルームには、彼にちなんだ名前のマティーニが今もある。

サマセット・モームは英国の作家として有名だが、実は、彼がシンガポールなどに来ていたのは、秘密諜報活動の一環だったという噂も。フランス生まれで語学に堪能だった彼は英国情報部で諜報活動を行っていた。バンコクのオリエンタルホテルや、シンガポールのラッフルズ・ホテルに宿泊していた
目的は、小説を書くというためではなく、実は、諜報活動だったのかもしれない。

第一次世界大戦が進行していた当時、日本の海外進出に対する欧米ABCD包囲網(アメリカ、イギリス、中華民国、オランダの四カ国で日本のアジア進出を食い止めようとする作戦)が進展していた。ロシアではロシア革命が起ころうとしていたし、そのため、モームは世界各地に潜入する任務を帯びていたらしい。

何だか007みたいと思うかもしれないが、実はイアン・フレミングが『007』シリーズを書いたとき、モデルにしたのが、実は、サマセット・モームだったのだとか。たしかにロシアに行ったり、いろんな国に行っている。

大学受験の英語の参考書によく、サマセット・モームの例文がよく出ていたのを覚えてる。『要約すると』(Summing Up)というエッセイ集は、文章が格調高いので、英文解釈の教材としてかなり使われていた。文章が長く、構造が複雑で、受験生泣かせの作家だった。

実は私は、大学では英文学を専攻し、卒論はジョナサン・スウィフトだった。サマセット・モームは、彼の文学評論の中で、スウィフトの文章を非常に高く評価していた。一説によれば、モームはスウィフトの文章を一字一句暗記していたとか。

ところで、このラッフルズ・ホテルは、太平洋戦争でシンガポールが日本の占領下にあった時、「昭南旅館」という名前になっていた。この期間、シンガポール・スリングはどうなっていたんだろうか。優雅にカクテルを飲んでいるような余裕はなかったかもしれないが。

ラッフルズ・ホテルとバンコクのオリエンタル・ホテルの両方ともに、サマセット・モーム・スイートという名前の部屋が今も残っている。

*************

この記事を最初に書いてから10年以上の月日が流れた。2019年に改修工事が終わり、外観は昔と変わらない状態でリニューアルオープンした。Long Barは以前と同じ二階にできたが、入り口の位置が若干変わった。バー&ビリヤードルームは、BBR by Alain Ducasseという名前でお洒落なインテリアのレストランになった。以前のレトロな雰囲気でなくなったのは寂しいが、BBRの名前は、バー&ビリヤードルームの頭文字として残っている。

最近(2020年9月)の写真を以下にアップしておく。

こちらは、二階のロングバーに繋がる階段。



1915年にシンガポールスリングを作ったバーテンダーの厳崇文(Ngiam Tong Boon ギャムトンブン)の説明もある。



これまではこのバーテンダーはこれほどまでにフィーチャーされてこなかった。

ラッフルズホテルのシンガポールスリングは、ロングバーだけでなく、中庭のコートヤードでも提供されている。こちらは、スタンフォードロード側からコートヤードに向かう通路の様子。



左の看板の人物は、バーテンダーの厳崇文(Ngiam Tong Boon ギャムトンブン)だ。長い歴史を超えて、彼が蘇っているのはちょっと嬉しい。

そして、こちらは、BBR by Alain Ducasseの入り口。



ここでもシンガポールスリングはメニューにある。改装前は、よくここのバーで、ドライマティーニを飲んだのが懐かしい。10数年前、ここのバーには、分厚いカクテルメニューがあって、マティーニだけでも何十種類もあり、説明を読むだけでも文学作品を読んでいるかのような錯覚を覚えた。その名前のいくつかを今でも覚えている。ウィンストン・チャーチル、ロシアより愛を込めて、シカゴ、コスモポリタン…ジャズの生演奏を聴きながら、マティーニを飲んでいた、あの頃が懐かしい。

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インド マーケティング基礎講座動画をアップ

2020-09-21 18:18:29 | インド
インドってなかなかわかりずらいですよね?というわけで、自分の勉強も兼ねて、動画でインド のマーケティングに必要な基礎知識をまとめてみました。こちらがその動画になりますが、長くなってしまったので、前半と後半に分けて、それぞれが10分前後になるようにしてみました。

まずこちらが前編です。4つの切り口で分けたなかの、都市で把握する、そして年齢層で把握するという二つをカバーしました。



インド は13億8000万人の人口で、中国に次ぐ人口の国なのですが、実は大半が農村部に住んでいます。



農村部と言っても、境目は人口5000人ということですね。

都市部の人口比率は年々高まっているのですが、こちらが都市を分類した図です。



一番左がティア1(ティアX)の8大都市(8メトロ)です。他の国ではティア1、ティア2、ティア3という呼び方をしています。しかしインド では最近、ティアX、ティアY、ティアZという呼び方をしようという動きもあります。ですが、そんなに一気に浸透はしていません。いろいろな呼び方が混在しています。100万人以上の都市は現在、40あるんですが、これはあっという間に増えていくと思われます。

こちらの図は、平均年齢と出生率をグラフにしたものです。



左上にある日本は、少子化と高齢化の両方のダブルパンチです。インド は、平均年齢が30歳以下、出生率も2以上ありますので、少子化の問題もなく、高齢者人口は労働人口が十分に支えられる状況なので、非常にバランスのよい状態です。中国は日本の状況にやや近くなってきています。遠からず人口規模ではインド に抜かれていくのでしょう。



人口ボーナスを国別に比較したものがこちらですが、インド は2018年から人口ボーナス期に入っています。これは2055年まで続くので、大きく経済発展していくことが一目瞭然です。人口ボーナス期というのは、労働人口が、従属人口を上回る期間のことです。ちなみに日本は1964年から2004年の間でした。中国は1994年から2031年までと言われています。中国はあと10年くらい、インド はまだ35年くらいあります。

で、こちらが、後編の動画になります。



インド の言語に関しては、こちらのブログのインドの言語の迷宮にようこそという記事で触れたことなので、そちらを参照いただければと思いますが、そこでカバーされていなかったのが、こちらの英語に関するデータです。



英語を母国語とする人はほとんどおらず、だいたいが第二、第三言語になりますが、1億人くらいの人が英語を話すことができます。



都市部で、高所得者で、学齢の高い人が英語が話せる率が高いということがわかります。

あと動画でも触れたSECですが、生活レベルの高さをA、B、Cというふうにランク付けしたものなのです。A1, A2はあまり変わっていませんが、下のほうが減り、中から上が増えているという感じですね。



インド でマーケティングをする際に基本となる情報をざっとまとめてみましたが、皆様のお役にたてたら幸いです。
インド で広告マーケティングを考えておられる方は、www.wings2fly.coのほうもご訪問ください。
お問い合わせもお待ちしております。
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インドではTikTokやPUBGなどのアプリは使用禁止

2020-09-13 18:17:05 | インド

日本ではあまり報道されていないのですが、インドでは、中国製のスマホアプリの使用が禁止になっています。前回のインド 映画「きっとうまくいく」のあの湖で睨み合うインド と中国という記事でも触れたのですが、6月15日のガルワン渓谷で45年ぶりに死者を出した中印衝突がきっかけになっています。



かねてから国境問題では緊張感が継続していたのですが、死者を出してしまったということで、インドの怒りが頂点を極めたという感じです。両国とも核兵器は持っているのですが、軍事衝突になった場合の結末は悲劇でしかないということは理解しているので、感情にまかせて軍事行動には出たくはありません。でも国民感情としては、アンチ中国熱が高まっています。中国製品ボイコットの運動もインド 各地で盛り上がっています。



ということで、インド 政府は、中国製のスマホアプリを禁止することにしました。アメリカのトランプ大統領も、よく言っていますが、これらの中国製のアプリを通して情報を中国に吸い取られているということで、セキュリティー上の観点からも中国製のアプリを禁止することは国民を説得しやすいということもあったのでしょう。

スマホ本体も、実はほとんど中国製なのですが、スマホを禁止してしまうと、消費者が困ってしまいます。なのでアプリをということかと思います。2020年のQ2のスマホ出荷台数のブランド別シェアを見てみますと、こんな感じです。



サムスンがずっとトップだったんですが、中国のXiaomiが首位になっていますね。3位以下のVIVO、REALME、OPPOはみな中国ブランドです。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000071.000033140.html

で、6月29日に59のアプリを禁止します。禁止したアプリの一覧はこちらです。



後日、これらの関連アプリやクローンなど47のアプリを追加します。

そして、9月2日、インド 政府はさらに118のアプリを禁止します。こちらがその一覧です。



すみません。画像の文字が小さすて読めませんね。一つ一つ精査したいという方は、こちらのサイトでご覧ください。
Checkout the full list of 118 Chinese apps banned in India today

中国製のアプリを使っているインド人は3億人もいるということで、TikTokの月間アクティブユーザーは1億2000万人もいます。TikTokにとってはどれっくらいの打撃になるのかわかりませんが、インド 丸ごとが市場として消えると、これは大変な事態です。最近、日本でやたらTikTokのCMを目にしますが、日本市場だけは死守したいということなんでしょうね。広告戦略の悲壮感が伝わってきます。



他のアプリは、グーグル系のものや、Facebook、インスタグラム、YouTube、WhatsAppなど世界的にメジャーなものがいろいろあるので、代替アプリを探すのは比較的容易かもしれません。しかし9月2日に禁止リストに入ったもので、PUBG(インド 人はパブジーと発音しているのが多いです)というゲームはインド人に多くのファンがいるので、これは簡単に代替というのがあるのかどうか…



このところ、アメリカからインド への投資がかなり増えているのですが、このへんも政治的な思惑がいろいろとありそうですね。IT系のサポートは、インドのエンジニア抜きには考えられないので、アメリカにとってインド はとても重要な国なのですが、投資が増えるというのもうなづけます。

TikTok禁止を背景に、インド発のショートムービーアプリや、SNSアプリも急激にユーザーを伸ばしているようです。



トレル、ボロインディヤ、ロポソ、シェアチャットなどですが、インド発のアプリがこの後、どのような発展を遂げるのか、注目していきたいと思います。
これらのアプリに関しての詳細はまた追ってレポートしてみたいと思います。

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インド 映画「きっとうまくいく」のあの湖で睨み合うインド と中国

2020-09-12 15:24:14 | インド

前回「インド と中国はこんなにも仲が悪い」 という記事をこのブログで投稿しましたが、インド と中国は国境での緊張関係が続いています。前回は、3D政治アニメのPolitoonを中心に紹介したのですが、今回は今月衝突が続いているこの地域中心に書いてみたいと思います。

このところ揉めているのは下の地図の赤い実行支配線(LAC=Line of Actual Control)の周辺です。



左上にガルワン渓谷というのがありますが、ここは2020年の6月15日に、インド 側の死者20名(中国側の死者は未発表)となる軍事衝突のあった場所です。インド と中国の国境紛争で死者が出たのは45年ぶりとのことで、インド では大きなニュースになっておりました。相互の取り決めで、火器は用いないとのことなので、戦いは、取っ組み合いの喧嘩で、せいぜい使うとしても石や棍棒という原始時代かと思える状況。ガルワン渓谷は4300メートルの高地にあり、空気も薄く、険しい地形なので、こんなところでの肉体線は想像を絶するものがあります。崖をずり落ちて死亡した兵士もいたそうです。



上の図の星印が付いているあたりが6月15日の衝突の場所です。


India Goes All In On ‘Boycott China’

これを受けて、インド国内では「ボイコットチャイナ」という中国への反発が強くなっており、6月29日にTikTokなど中国製の主要アプリ59本を禁止、その後、47本が追加され、9月2日には新たに118本が禁止されるという事態に。

9月になっても国境での睨み合いは続いていますが、最近は、パンゴン湖の近辺です。

パンゴン湖は、インド映画の名作『きっとうまくいく』のラストシーンで、主人公たちが再開する美しき青い湖です。ここでも高度は4300メートルほどあります。





映画の中では、何とも平和な世界の象徴として登場するこの場所なのですが、現在は、武力行使はないまでもお互いに戦車部隊を背後に控えさせての睨み合いを続けております。何とも悲しいですね。トップの写真は、この近くの高地で中国軍の侵入を見張っているインド の兵士です。

また、この湖の近辺に、こんな看板が建てられたようです。



インド 兵向けのメッセージですが、"NEVER GIVE UP"と書かれています。

9月10日にモスクワで中印外相会議が行われました。



しかしながら、すっきりした結論は出なかったようです。「きっとうまくいく」のようなハッピーエンドになってほしいものです。
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