まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

『バトル・オブ・シリコンバレー』の中のスティーブ・ジョブズ

2011-10-22 01:42:36 | 映画

『バトル・オブ・シリコンバレー』(原題:
Pirates of Silicon Valley)のDVDがツタヤに
並んでいたので、早速借りて観ました。
1999年の作品なんですね。でもDVDの
レンタルが始まったのはつい最近のこと。

主人公はスティーブ・ジョブズとビル・
ゲイツ。二人が競いながら、ビッグになっ
ていく課程が実に面白く描かれています。
フィクションのドラマなのですが、かなり
きちんと事実を織り込んでいます。

このドラマの冒頭部分がこちら。



マッキントッシュが登場する時の伝説の
コマーシャル『1984年』の制作現場から
このドラマは始まります。『1984年』
はジョージ・オーウェルが書いた近未来小説。
このコマーシャルはこの『1984年』で描かれ
た世界を再現しています。ビッグ・ブラザー
が支配する全体主義の世界、それは当時の
スティーブ・ジョブズにとってはIBMという
巨人に牛耳られたコンピューター社会だった
のです。

このコマーシャルのことは、数日前の私の
ブログ記事に出ていますので、そちらを
ご覧ください。こちらの記事です↓
スティーブ・ジョブズについて思うこと

世界の広告業界の歴史の中でも燦然と輝く
このコマーシャル作品の制作現場がリアル
に再現されていて実に面白い。監督の
リドリー・スコット、ハンマーを持って
駆け込んでくる女性、それを追ってくる
警官たち、そんな現場で、スティーブ・
ジョブズがこのコマーシャルへの思いを
熱く語っている。彼は、革命的なアド
マンだったんだと今になって思う。

1999年のマックワールドに、このドラマ
でスティーブ・ジョブズを演じたノア・
ワイリーが登場しています。このDVDを
見てはじめて、彼が登場した意味がわかり
ました。こちらがその動画。



しかしこのドラマで描かれたエピソード
はどれも面白い。70年台のバークレーで
の学生運動、スティーブ・ジョブズがインド
宗教にかぶれるシーン、ビル・ゲイツが
でまかせでDOSをIBMに売り込む場面、
ローラーディスコでジョン・トラボルタの
踊りをマネするビル・ゲイツ、ウィンドウズ
が搭載されたNECのマシーン、週80時間労働
のTシャツ...これを見ると、スティーブ・
ジョブズが、芸術家であり、革命家でもあり、
アドマンでもあったというのがわかります。

私たちはすごい人と同時代を生きたものですね。

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THANK YOU, STEVE!

2011-10-09 22:29:00 | 東京

Sunday, October 9, 2011,
Apple Store at Ginza, Tokyo.

日曜日の銀座のアップルストアー
の店先。昨日の私のブログは
「ありがとう、スティーブ・ジョブズ」
という言葉で締めくくったが、
ここでも「Thank you」という
メッセージが多く見られた。



アップルストアーの店先には
ガードマンが二三人いて、通行人に
立ち止まらないように注意していたが、
結構みんなじっくりと写真を撮っていた。



感動的な光景だ。



置ききれないほどの花束や、リンゴが置かれている。



窓ガラスに貼られたポストイットのメッセージ。
一つ一つのメッセージが胸を打つ。



スティーブ・ジョブズは、スーパースターだ。



置かれているリンゴが愛らしい。

たまたま一組のカップルの男の子が、リンゴに
メッセージを書いていた。



何を書いているのだろうと思い、こっそり写真を撮った。



よく見たら、次のように書いてあった。

「スティーブへ、

オレがかわりに

世界を変える」




若者は、照れながら、そのリンゴを献花の下に置いた。



がんばれ、若者よ!

銀座のアップルストアーは
明日も花やリンゴを手向ける人々で
賑わっているのだろう。

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スティーブ・ジョブズについて思うこと

2011-10-08 14:35:14 | Life

スティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。
我々はすごい人と同時代を生きたのだ、
とあらためて思う。

1955年2月24日生まれ。
私は1955年7月生まれなので、
彼とはほぼ同じ時間を生きた。

「今日が人生最後の日なら、
今日の予定はお前が本当に
やりたいことなのか?」
と彼は鏡の自分に常に問いかけたとか。
だからこそ彼は世界を変えるような
偉業を成し遂げた。
一方、自分は何を成し遂げたのだろう。
今日が人生最後の日だとしたら、
何も大したことを残せなかった事を
反省せざるをえない。

私は大学を卒業しそこねて、留年し、
今の会社にアルバイトで入って
そのまま正社員になった。
愛知県の教員になるかもしれなかったのに、
それ以来ずっと広告業界に身を置く事に
なった。

1984年にアップル・コンピューターの
マッキントッシュのテレビコマーシャルが
広告業界で話題になっていた。

映画監督のリドリー・スコットが監督した
このCMは、テレビでは一度しか放映され
なかったのに、広告賞を総なめし、
伝説のコマーシャルとなった。
それがこちらの作品。



最後のナレーションで流れるスーパーは
日本語にするとこんな感じ。
「1月24日、アップルコンピュータ社は、
Macintoshを発表します。そのとき、
1984年が小説『1984年』のようにはならない
ということが、きっとお分かりになるでしょう。」

イギリスの小説家ジョージ・オーウェル
が書いた「1984年」を下敷きにしている。
英文科にいた私は、偶然にもこの小説を
テキストにした授業を取っていた。
ビッグブラザーが管理する全体主義の世界。
それがそのままこのコマーシャルになっている。
スクリーンに映っているビッグブラザーは、
当時コンピューター界を牛耳っていた
ビッグ・ブルー(=IBM)の象徴。
それをマッキントッシュが打ち壊す。
ここから世界が変わった。
本当に変わった。

まだ20代のスティーブ・ジョブズが
マッキントッシュを発表するスピーチの
動画がある。この最後のほうにこのCMが
上映される。それを紹介しよう。



まだ28才くらいだと思われるが、若い!
「1984年」のCMが上映された後の喝采もすごい。
このコマーシャルを作ったのは、シャイアット・
デイ(Chiat/Day)という西海岸の広告代理店。
ここのクリエイティブは私の憧れだった。
今はChiat/Dayは、TBWAに吸収されている。

私がいた会社は、すぐにマッキントッシュを
購入した。それ以来、私は現在もマックユーザー
を続けている。クラシック2、iMac、
MacBook G4、MacBook Pro、MacBook Air、
何台のマックを使ってきたんだろう。
今はiPhoneやiPodも使っているが。

そして、紆余曲折の末、再びアップルに
戻ってきたスティーブ・ジョブズが、
再びシャイアット・デイ(当時すでにTBWA)
を使って作ったコマーシャルがこちらの
"Think Different"。



日本語版もあるが、英語のオリジナルの
ナレーションのほうが素敵な気がする。
スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の
2005年の卒業式のスピーチの最後に締めくくる
言葉「Stay hungry, stay foolish」
(ハングリーであれ、馬鹿であれ)に通じる
メッセージでもある。

今、このコマーシャルをリメイクするとしたら、
スティーブ・ジョブズ氏自身こそ、この中に登場
すべき人物なのだろう。

このコマーシャルが登場したのは1997年。
この年、私は42才。シンガポールで働いていた。
オフィスにはデスクトップのマックがあった。

それから14年。スティーブ・ジョブズ氏は
いなくなった。しかし彼のスピリットは
アップルの製品の中に生き続けている。
彼がいなかったら、パーソナルコンピューター
はこんなに普及しておらず、スマートフォンは
存在せず、今のようなこんな便利な世界は
実現してなかったのかもしれない。

「今日が人生最後の日だとしたら」と
天国のスティーブ・ジョブズはまだ自分に
問いかけているのかもしれない。

ありがとう、スティーブ・ジョブズ。

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ハリー・ポッターに見る豊橋の国際的神秘性

2011-10-04 22:53:03 | 故郷

アマゾンで注文した『クィディッチ今昔』
届きました。ハリー・ポッターに登場する
架空のスポーツがクィディッチなのですが、
この本は、ホグワーツ魔法魔術学校の図書館
の蔵書という体裁で作られています。新書版
のサイズの表紙は、使い古されて、ちょっと
傷んだ感じにわざとデザインされています。
作者名は、ケニルワージー・ウィスプ
(Kennilworthy Whisp)と記されているので
すが、実はこれ、ハリー・ポッターの著者
のJ・K・ローリングが書いたものですね。

「クィディッチ今昔」は、ホグワーツ図書
館の蔵書の中でも人気の高い本であります-
という書き出しのこの本なのですが、クィ
ディッチというスポーツの歴史やルールが
本物の教科書のように細かく書かれていて
楽しくなります。

実は、私がこの本を買ったのは、ハリー・
ポッターのファンだからというわけでは
なく、この本の中に日本の愛知県の豊橋の
チームが登場するからだったのです。
ちなみに私の出身地は愛知県の田原市です
が、豊橋もほぼ故郷です。

クィディッチの本場は、イギリスとアイル
ランドで数多くの名門チームがあるような
のですが、第八章で、クィディッチの世界
的普及について書かれています。その中で
一番最後に出てくるのがアジア、そして
その一番最後にこんな説明が出てきます。



日本の最強チームが「豊橋天狗」なんだそ
うです。1994年にリトアニアのゴロドク・
ガーゴイルズに惜しくも破れたということ
なのですが、ここで唐突に豊橋のチームが
登場するのがちょっとびっくりです。

今や豊橋はブラジルなどからの外国人労働
者が多い国際的な都市ですが、フォルクス
ワーゲングループが日本の本社を東京から
愛知県豊橋市に移転させたのは1992年の
ことでした。たまたま私の先輩が東京の
フォルクスワーゲンに勤めていて、ドイツ
の本社が日本本社を豊橋に決めたのは、
そこが日本の真ん中だからだったと本当か
どうかわからないような説明をしてくれた
のを思い出しました。

たしかにこの地域の祭りでは、天狗が登場
することも多いですね。田原の祭りでも、
天狗の出し物があります。また、「負け戦
の儀式に、自らの箒を焼き払う習慣」とい
う表記が出てきますが、ひょっとしてこれ
は、「手筒花火」に関連があるのではと
いう気もします。

手筒花火というのは、大きな筒状の花火を
両手に抱えて、火の粉を浴びながら行う
花火です。ちょっとわかりにくいので動画
を見ていただきましょう。



これは我が故郷の田原のお祭りの手筒花火
ですが、三河地方から遠州地方各地で行わ
れている伝統行事です。何か箒を燃やすと
いうのと繋がるような気がします。

手筒花火と言えば、今度の10月29日(土)
の午後5時から30分間、東京江東区の
ららぽーと豊洲の臨時駐車場で、豊橋の
手筒花火が放揚されるようです。またその
日、ららぽーと豊洲では、東三河観光物産
展をやったり、東三河のプロ和太鼓集団の
「志多ら」と豊橋のダンスチームのDOEE
のパフォーマンスもやるようですね。

私の故郷の田原も豊橋も、農業生産では
日本有数の生産額の多い地域です。自動車
関係でも日本の中心的な土地です。
何か不思議な地域なので、J・K・ローリング
がクィディッチの日本最強チームの本拠地
として選んだのかもしれません。

こちらの写真は、9月の14日から16日まで
東京の日本橋プラザで行われていた「ええ
じゃないか豊橋観光物産展」のテントです。



ついでにここでちょっとお知らせです。
田原の愛知県立成章高校の関東地区の卒業
生のみなさん、来年(2012年)の関東成章
会の総会は6月23日(土)です。卒業生の
皆さんよろしくお願いします。

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