まわる世界はボーダーレス

世界各地でのビジネス経験をベースに、グローバルな視点で世界を眺め、ビジネスからアートまで幅広い分野をカバー。

続・国を滅ぼすのはどちらなのだろうか?

2012-11-25 00:26:53 | TPP
このところTPPのことが気になっています。
昨日のブログでも書いたばかりなのですが、
今日、神保町の三省堂に寄ったら、TPP関連
の本を見かけたので、買ってしまいました。

筑波大学名誉教授の中川八洋(なかがわやつ
ひろ)氏の「TPP反対が国を滅ぼす」と、
慶応の教授の渡邊頼純(わたなべよりずみ)氏
「TPP参加という決断」の2冊。
今回は両方とも、TPP賛成の立場で書かれて
います。

中川氏は、中野剛志氏ら七人のTPP反対論者に
対し、「あらんかぎりの嘘をふりまき」、
詭弁の限りをつくして、日本国民を恐怖に
駆り立て、結果的に日本の農業および国家
を滅亡へと導くと徹底的に攻撃しています。

中川氏がこの本の中で「TPP反対七人組」と
して攻撃しているのはこちらの七人です。

この中の筆頭の中野剛志の「TPP亡国論」を
「悪書」としてコテンパンにやっつけている
のですが、この著者の中野剛志氏とはこちら
です。

中川氏によれば、中野氏は、「経済学にも
農業についてもズブの素人で」、「中学生
でも理解できる経済学のイロハすら持ち合わ
せない」と糾弾し、結局は日本が滅びるのを
祈っているのですが、アメリカを悪者にする
ことによって正義の味方のような仮面を
かぶっているとのことです。

中川八洋氏は、TPP反対派のプロパガンダは
別にして、日本の農業は危機的な状況にある
と警鐘を鳴らしています。農水省、JA農協
を何とかしないと、TPPに関係なく、日本の
農業は立ち行かなくなっていく。TPP反対派
は、こういう部分は関知せず、現在の問題を
未来の世代に先送りしているだけです。

今朝、日本テレビBSの報道番組を見ていたら、
東京大学教授の鈴木宣弘という人が出ていま
した。こちらです。

TPP反対なのですが、テレビで見た時
は、中野剛志氏とあまり変わらない主張だと
思いました。こちらを見ると、多少はまとも
な事も言っているような. . .
TPP をめぐる議論の間違い

さて、「TPP参加という決断」の渡邊頼純氏
は、日本・メキシコ経済連携協定(EPA)で、
主席交渉官を努めた方ですが、基本TPP賛成
でありながらきわめて冷静なタッチで論じて
いるという点が好感が持てました。

渡邊氏は、この本を書いた理由として、次
のように語っています。
「TPPについてあまりにも誤解や間違った
情報が多いと思ったからである。TPPが
デフレを加速するとか、低賃金の労働者が
押し寄せてくるとか、果てはTPPはアメリカ
の謀略であるといった類の根も葉もない言説
が飛び交っている」
この渡邊氏の気持ち、よくわかるような気が
します。

11月24日の夜に、BSフジで、コンパスとい
う番組をやっていましたが、テーマがTPPで
した。何人かの大学の学者の皆さんが出て
いました。皆さんポジティブに日本のこと
を考えておられる方ばかりで、見ていて
気持ちのいい番組でした。

番組の最後にTPP参加に賛成か反対かという
アンケートを視聴者から取ったのですが、
その結果は、賛成56%、反対44%。ネット
では反対派が目につくのですが、やはり
賛成派が多いんですね。

こちらは、慶応の小幡準教授のコメント。

「参加するなということは経済的には
ありえない」とのご意見。この他の何人か
の識者の方も皆さん同じような肯定的な
ものでした。

みんなの党のホームページに、TPP反対論
に対する反論がきちんとまとめてあるのを
見て関心しました。
「TPP反対論」vs「TPP反対論」への反論
みんなの党はそれほど注目してなかったの
ですが、このように明確にTPPに対する
姿勢を提示しているのは好感が持てます。

TPP反対を表明している党の皆さん、これ
を見習って、きちんと反論の理由を整理し
ておく必要があると思います。そしてTPP
に参加しないのならば、他のどのような
方法で日本の経済を、農業を、そして国民
の生活をきちんと改善できるのかの道筋を
きちんと示してください。私のような
有権者に、頭が悪いと思われないような
方法でお願いしますね。

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国を滅ぼすのはどちらなのだろうか?

2012-11-24 00:43:33 | TPP
12月の衆議院選挙での大きな争点となっている
TPP。賛成、反対で、意見がまっぷたつに分か
れているのですが、本当のところはちょっと
わかりにくい。私の基本的な立場は、TPPは
賛成なのですが、専門家ではないので、正直
わかってないことも多くあります。

TPPに関して詳しく勉強してみようと、ネット
を検索したり、本屋で本を探してみたのですが、
圧倒的に反対派の物ばかりが目につきます。
その代表的な物が、上の写真の中野剛志氏の
「TPP亡国論」。それと小林よしのり氏の
「反TPP論」

どちらも同じような反TPPの視点なのですが、
読んでみて、どうも論点についていけない所
や気になる部分などがありました。有権者の
人々はおそらくこういう言論に影響されていく
のだろうなとちょっと不安になったので、
気になった点を書いておきます。

まず、一番カチンと来たのは、TPP参加国は
アメリカ以外には大した国がないという指摘。
私はシンガポールに数年住んでいて、シンガ
ポールの自由貿易の姿勢には以前から共感を
していたので、中野氏と、小林氏の現状把握
に疑問を持ちました。

こちらが中野氏の著作の中の一節です。

GDPがアジア諸国は「ほとんど誤差に過ぎな
いような小さなシェア」と表記されています。
そしてこちらは小林氏の作品内の一部。

アメリカはTPPの参加国の中でアジア各国は
「みんな小国で、アメリカにほとんどメリット
がない」と言っております。

ここで中野先生はGDPだけで比較をしておら
れるのですが、シンガポールの強さはGDPだけ
で計るのは間違いじゃないかと思って調べて
みました。こちらは国際貿易投資研究所の
「国際統計比較データベース」2012年11月
http://www.iti.or.jp/stat/2-001.pdf)の物です。


これを見ると、シンガポールは「小国」どころ
か、世界の14位。日本の半分くらいの額です。
またTPP参加国を赤い線で囲ってみましたが、
全部集めると結構すごい額になります。
TPP反対派の論調は、アメリカは日本にしか
興味がなく、それはアメリカの陰謀であると
いうものですが、実は、アジアはすでにすごい
経済圏になっていて、アメリカも日本もアジア
の成長エネルギーの中に混ぜてもらい、経済
発展をしていくというのが本来の意図ではない
かと思います。

ネットを調べていたら、同じようなことを指摘
しているブログがありましたのでご紹介して
おきます。
四十三庵「TPP反対派の「アメリカが85%を占める」
のウソ(ついでにアメリカ陰謀論もウソ)」


こちらはIMDが毎年発表している国別の国際
競争力比較の表。

こちらもTPP参加(予定)国および日本を赤の
線で囲っておきました。シンガポールは4位
です。TPP参加国がいかに競争力がある国が
多いかがわかるでしょう。

この中で日本は下のほうなので、TPPに参加
してうまくやっていけるかは不明です。
現状のままでは、競争力がそれほどないと
思われていることだけは認識しておきたい
ですが、これらの国と手を組めば、世界でも
強力な経済圏を形成できるのでしょう。
TPPに入らないということは、こういう
可能性をあきらめてしまうことになりは
しないのだろうかと思います。

中野剛志氏のインタビューはYouTubeとかで
検索してみるといろいろ出ていますが、
メリットはなく、デメリットばかりという
論調ですね。ろくなことはないから、
今のうちに不安材料は断ち切っておいた
ほうがよいということのようです。

坂本龍馬だったらTPPに対してどのような
立場を取ったのだろうかと思っていたら、
結構皆さん同じようなことを考えていたん
ですね。

TPPに賛成していたんだろうなと個人的に
は思っていたのですが、坂本龍馬こそ国益
を考えていたので反対していたという人も
います。

今日は、テレビで橋下徹氏がTPP賛成論を語っ
ていましたが、なかなか明快な論旨でした。

農業分野だけでなく、サービス分野、医療など
も影響を受けていくでしょうが、海外から
いいサービスや製品が日本に入ってくるのは
歓迎です。

実は、私は海外のリンゴが好きで(日本の
リンゴ農家の方には申し訳ないですが)、
ニュージーランドやアメリカのリンゴが
もっと入ってきてほしいと思ったりしています。



日本のリンゴとは違うんですね。ちなみに
うちの妻は、海外の葉物野菜が入ってくる
ことを期待しています。シンガポールや香港
にいた時は、スーパーにいろんな野菜があっ
たので、その影響です。

こんなことを言うと、「ふざけるな」と怒られ
そうですが、我々は自由に好きなものを選ぶ権利
があると思っております。いろんな商品が選べる
ようになるのは消費者にとっては歓迎すべきこと
ではないでしょうか。

こういうこと書くと、いろいろ反論も来そうで
怖いのですが、お手柔らかにお願いします。

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11月の香港

2012-11-18 13:25:50 | 香港
11月に香港に戻ってきました。
暑くもなく、寒くもなく、ちょうどよい
気候でした。

成田空港では、こんな看板が出ていました。



「生きたままの上海蟹は日本への持ち込み
が禁止されています」とのこと。秋は上海
蟹の季節なのですが、日本に持ち込もうと
する人が多いんですかね?お店に売られて
いる上海蟹は紐で縛られているんで生きて
いる感じがあまりしないのですが、生きて
いるんですね。

ちなみに調理済みの姿はこんな感じになり
ます。



チムシャツイの上海料理屋で食べました。
このお店では一つ300ドル(約3000円)でした。

こちらは、コーズウェイベイの西苑の
チャーシュー。



何度も食べたことがあるんですが、美味しい!
ジャッキー・チェンの好物だとか。

香港の電気店を通ったら、HTCの携帯端末の
ディスプレーが。この女子グループは日本っ
ぽいなと思ってよくみたら、乃木坂46でした。



これは台湾の会社なのですが、HTC Jは日本
でも乃木坂46を使ってテレビCMをやってたん
ですね。香港とかで知名度あるのかな?

香港に行ったときいつも買いたくなるのが
リンゴです。



香港ではリンゴはとれませんが、世界中の
美味しいリンゴが入ってきています。
今回買ったのはフランス産のRoyal Galaと
いう品種。小ぶりで、表面も奇麗ではない
のですが、こういうのが実に美味しい。
日本にいると、日本のリンゴしか食べられ
ないのですが、世界の美味しいリンゴが
自由に食べられるのはよいですね。
今度の衆議院選挙で、いろんな政党がTPP
反対を表明しているのですが、反対して
いる根拠がなんかよくわからないと思う
のは私だけでしょうか。

さてこちらは、香港の空港です。



シンガポールのチャンギ空港、韓国の
インチョン空港と並んで世界のトップクラス
の空港となっています。

最後に、こちらは飛行機の模型。



東京で撮影してみました。脚の部分を
Photoshopで消したら、本当に飛んでいる
ように見えますね。

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