二十年ほど前に幕張メッセで行われた世界卓球。
当時、北朝鮮と韓国がチームを組んで「統一コリア」として団体優勝して話題になりました。
それを題材にしたのが、この「ハナ」と言う映画、ハナとは花ではなく「ひとつ」の意味があるそうな。
いい意味でも悪い意味でも韓国らしい映画でした
日本ではこの統一コリアを組織するのに尽力したピンポンさんこと荻村伊智朗氏に関してPRしていく作戦みたですが、肝心の映画では荻村のオの字も出てきません。
ちょっと残念ですね。
オール日本ロケですが、活かしてません。(時代錯誤のちょんまげ、芸者が出ないだけよかったのか?)
相手の中国チームのエースのトウアヒョウ選手は劇中は歳増で憎たらしく描かれてます。
(実際は当時10代で天才少女と言われていた、豊満な選手でした)
中国チームコーチもあらゆる汚い手を使って韓国チームをおとしいれようとします。
もちろん統一チームはみんな若く華麗で、おまけに最後にはプレー中に体調壊して続行不可能の危機に!!(俺、当時見てたけどそんな場面絶対なかった~)
最後は「ファイティン!」のコリアスピリッツで優勝しました、めでたしメデタシ!
しかし真剣に考えると、この優勝したのが結果的に悪かったのかもしれません。
もし準優勝なら「もう一丁!」と次回も統一コリアで中国に挑んだかもしれない、けどこれが優勝と言う最高の結果によって、選手も荻原氏を含む関係者も燃え尽きたのかもしれません。
これ以降、統一チームは誕生していません。
しかし劇では最後のダブルスで凄いシーソーゲームの果ての優勝でしたが、ダブルスは普通は真中やったはずやけどな~
韓国からすると日本は無視、中国は悪者なのかな。
ダメ出しばかりでしたが映画としてはまとまってますし面白く泣けますよ。(主役から脇役まで恐ろしいくらいエピソード詰め込んでいますが)
このバイタリティーも韓国そのものですね、凄いパワーある映画です。
卓球ってボクシングと一緒で映画にするのには向いているのかもしれません。
一対一の戦いで、スマッシュもパンチもカッコイイ(絵になる)ですからね。
そこだけが野球やサッカーよりも誇れるところか(だって無いでしょう?ハイウッド映画で野球、サッカー)
明日はキックを「ファイティン!」で頑張りましょう!
さて荻村伊智朗の半生を描いた城島充の「ピンポンさん」
愛蔵版も文庫まで揃ってます。
よい本なので一家に一冊本棚にどうぞ!

最近の安っぽい日本人アイディンティティー再発見みたいな映画より、こういう本が映画になったらいいと思います。