『日本海ものがたり 世界地図からの旅』
中野美代子
中国文学が専門の先生による、なぜか地図にまつわるお話しです。
というわけで冒頭は西遊記のエピソードでもある
「女だけの国」の話から始まる。
この国に漂着した人は、果たしてどこに流れ着いたのか、的な導入で
中国古典から地理学的なアプローチへ。
いきなりおもしろいじゃないですか〜。
日本海の潮流を踏まえて、大陸側から漂着するとしたら?
秋田のナマハゲも漂着した異人だったのでは?
朝鮮半島からは潮流的に無理がある?
等々。
徒然なるままに書かれている雰囲気もあって、
読んでいて飽きません。
うんちくもたっぷりである。
日本人で初めての世界一周航海は、漂流船の乗組員で、
1793年に石巻から江戸を目指した若宮丸とか。
大航海時代に海図が発達したことで、
「ロビンソン・クルーソー」「ガリバー旅行記」などの
世界地図に基づいた冒険物語が生まれたという話しも
おもしろかったです。なるほど!
ついでに、「ロビンソン・クルーソー」のフルタイトルは
「ヨークの船乗りたるロビンソン・クルーソーの生涯と、奇怪にして驚嘆すべき冒険―かれは、大河オリノコの河口近くのアメリカ海岸にある無人島にて、28年ものあいだひとりぼっちで暮らした。座礁により遭難、かれを除く全員が死亡。また海賊によって救出された経緯をも付す。かれみずからによる執筆」
めっぽう長いというトリビア笑
おもしろい。
18世紀のヨーロッパの地図で、日本海、朝鮮海が混在し始める。
欧米では宗谷海峡がラペルーズ海峡と記されていたとか。
さらに、ロシアの航海事情。
黒海からボスポラス海峡を越えダーダネルス海峡を越えて
ようやくエーゲ海で、さらに地中海を抜けて
ジブラルタル海峡を通らないと外洋に出られないって、
地図を紐解きながら丁寧に書かれていて、なるほどなあ〜と思った。
大戦の歴史で東方で不凍港に執着していたのは勉強していたけど、
西方も閉じてるんだなあ。と。
勉強になった。
ラ・ペルーズの冒険もおもしろかった。
多方面での学びがありました。
良書!
中野美代子
中国文学が専門の先生による、なぜか地図にまつわるお話しです。
というわけで冒頭は西遊記のエピソードでもある
「女だけの国」の話から始まる。
この国に漂着した人は、果たしてどこに流れ着いたのか、的な導入で
中国古典から地理学的なアプローチへ。
いきなりおもしろいじゃないですか〜。
日本海の潮流を踏まえて、大陸側から漂着するとしたら?
秋田のナマハゲも漂着した異人だったのでは?
朝鮮半島からは潮流的に無理がある?
等々。
徒然なるままに書かれている雰囲気もあって、
読んでいて飽きません。
うんちくもたっぷりである。
日本人で初めての世界一周航海は、漂流船の乗組員で、
1793年に石巻から江戸を目指した若宮丸とか。
大航海時代に海図が発達したことで、
「ロビンソン・クルーソー」「ガリバー旅行記」などの
世界地図に基づいた冒険物語が生まれたという話しも
おもしろかったです。なるほど!
ついでに、「ロビンソン・クルーソー」のフルタイトルは
「ヨークの船乗りたるロビンソン・クルーソーの生涯と、奇怪にして驚嘆すべき冒険―かれは、大河オリノコの河口近くのアメリカ海岸にある無人島にて、28年ものあいだひとりぼっちで暮らした。座礁により遭難、かれを除く全員が死亡。また海賊によって救出された経緯をも付す。かれみずからによる執筆」
めっぽう長いというトリビア笑
おもしろい。
18世紀のヨーロッパの地図で、日本海、朝鮮海が混在し始める。
欧米では宗谷海峡がラペルーズ海峡と記されていたとか。
さらに、ロシアの航海事情。
黒海からボスポラス海峡を越えダーダネルス海峡を越えて
ようやくエーゲ海で、さらに地中海を抜けて
ジブラルタル海峡を通らないと外洋に出られないって、
地図を紐解きながら丁寧に書かれていて、なるほどなあ〜と思った。
大戦の歴史で東方で不凍港に執着していたのは勉強していたけど、
西方も閉じてるんだなあ。と。
勉強になった。
ラ・ペルーズの冒険もおもしろかった。
多方面での学びがありました。
良書!