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旅行記、世相独言

ロマンティック街道の中世都市(2) -ローテンブルブ-(異文化体験37 ロマンティック街道の旅3)

2013年11月24日 22時31分14秒 | 異文化体験_西欧
(写真はクリックで拡大します)

ロマンティック街道の中世都市(2) -ローテンブルブ- 2002.08.04

           
 (左)ローテンブルグ市の市章      (右)ローテンブルグ・オブ・デル・タウバー地図


 ハイデルベルグからローテンブルグまでは185kmのドライブ。人口1.2万人のローテンブルグは、入り組んだ路地や小さな公園、それらを取り巻く木組み住宅といった中世さながらのよく保存された旧市街で知られ、ドイツで最も完璧な中世都市の姿を今日に伝えている。
 ここローテンブルグは「中世の宝石」とも呼ばれ、正真正銘のロマンティック街道の街である。

       
同じ場所の  (左)1900年当時の風景             (右)現在の風景

 ローテンブルク・オプ・デア・タウバー (Rothenburg ob der Tauber) は、バイエルン州ミッテルフランケンのアンスバッハ郡にある大規模郡都市である。
 その起源は、970年頃にライニガーという貴族によって創設されたデトヴァンクの小教区だそうな。
彼がタウバー川を望む丘の上 (oberhalb der Tauber)に城を建てたことが、現在の地名である "ob der Tauber " の由来だとか。

             
(左)城門から見た城壁に囲まれたローテンブルグの家並み     (右)1900年頃のローテンブルグの家並み(参考)


 ここで、少しローテンブルグの歴史を垣間見てみよう。

 12世紀には、1137年ドイツ皇帝ホーエン・シュタウフェンが即位(在位1138-52)し、1142年にローテンブルグに帝国の城を築き、ここに宮廷を置いた。
 しかし、この宮殿で政務を執った皇帝は彼のみで、その後フリードリッヒ赤ひげ大王によって都市に昇格。市場や城壁が築かれ、タウバー川沿いの城壁はこの頃のものである。

 13世紀になると、領主ホーエン・シュタウフェン家が断絶し、1274年ローテンブルグはハプスブルク家のルドルフⅠ世から帝国都市の特権を与えられ、自由都市となる。これにより商業都市として栄え、第2の城壁が築かれた。
 十字軍遠征に伴いローテンブルグには聖遺物として聖血が置かれ、中世のローテンブルグは第1級の巡礼地であったとか。市壁内5500人、周辺領地内14000人が居住。

  街を取り囲む城壁


 14世紀になると、第3城壁も築かれ、1350年には皇帝から徴税権と関税権が認められ、ローテンブルグは帝国自由都市とみなされるようになる。
 14世紀に建てられた高さ52mの鐘楼と市庁舎が並ぶマルクト広場を中心に、街は大いに発展を極めた。

        
(左)街の中心 マルクト広場と市庁舎  (中)市参事会酒宴館のマイスタートランクのからくり時計 (右)からくり時計のアップ

 今日は夏休みの日曜日とあって、城壁に囲まれたこの街は観光客でごったがえしている。
 歴史的な市庁舎に面したマルクト広場には、大勢の人が市参事会酒宴館のマイスタートランクのからくり時計が時を告げるのを今や遅しと待っている。
 また人々は様々なお店や昔変わらぬ中世の街並み(プレーンライン)をそぞろ歩きしながら、まるで街全体が一種のテーマパークとなっているこの街を楽しんでいる。

 暑さに堪えかねて街角の噴水で水浴びする鳩たち

 そんな中で暑さに堪えかねた鳩が街角の噴水で水浴びをしていた。


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ロマンティック街道の中世都市(1) -ハイデルベルグ-(異文化体験37 ロマンティック街道の旅2)

2013年11月17日 21時30分40秒 | 異文化体験_西欧
(写真はクリックで拡大します。この旅行以降の写真は、やっとデジタル写真となります)

ロマンティック街道の中世都市(1) -ハイデルベルグ- 02.08.04


           
 (左)ハイデルベルグの市章               (右)ハイデルベルグの旧市街(アルトシュタット)

 すんなり眠りに入ったものの早朝には目が覚める。街道沿いのホテルではあるが、通行車両は少なく交通騒音は気にならない。フランクフルトから55km南に位置するヒルシュベルグからこの旅がスタートする。 

 最初に訪れたハイデルベルグは、ドイツ連邦共和国バーデンヴュルテンベルク州北西部の都市。

         
 (左)ネッカー河畔から見たハイデルベルグ城        (右)22万リットルの大酒樽(Wikipediaより)

 ラインの3大支流のひとつ、ネッカー川に影を落とすハイデルベルグ城は12、3世紀頃の神聖ローマ帝国の要塞で、ファルツ先帝侯の居城だったと言われる。城内のロンデルという西南端突出部の高台からは、市内を流れるネッカー川と中世の都市が一望出来る。18世紀に城兵のために造られたという22万リットルも入る大酒樽は、お城の名物となっており樽の上まで一周できるようになっている。

          
 (左)お城の街を見下ろす所にある門の前で         (右)お城から見たハイデルベルグ旧市街の街並み


 1386年に創立されたハイデルベルグ大学はドイツ最古の大学で、16世紀後半から17世紀初めにかけてドイツの学芸文化と宗教改革の中心となった。今日でも市民10人に1人は学生と言われている。ちなみに市の人口は13万人。ということは、学生が1.3万人ということ?

          
(左)中世の家並み(正面はフリードリヒ館)   (中)ホテル・ツム・リッター(騎士亭)     (右)ホテルの看板 


 ハイデルベルクの最も古い部分はアルトシュタット(旧市街)である。日曜日とあって川沿いの旧市街を散策するのは観光客ばかり。中世そのままのたたずまいを示すバロック様式の旧市街の家並みや聖霊教会、1592年に織物商人の一家によって建設されたハイデルベルクに現存する最も古い建物「ホテル・ツム・リッター(騎士亭)」や、石畳の路を犬の散歩をする婦人の姿等を見ていると、腰を下ろしてゆっくりこの雰囲気を味わいたい気持ちになる。折りしも大学近くの広場のオープンカフェが開店準備を始めたので、一番客となって一休みしていると鐘の音が大学の礼拝堂辺りから聞こえてくる。

            
(左)広場に隣接する建物のお店が開店準備    (中)犬の早朝散歩をするご婦人     (右)オープンカフェで一休み


 ネッカー川に架かるカール・テオドール橋(アルテ・ブリュッケ)の方に戻ると、折しも自転車のロードレースが行われている。この橋の向う袂から川越しに見るお城の景色は、かつてゲーテも称賛したというが、残念ながらロードレースのために橋は通行止め。

  
(左)カール・テオドール橋(アルテ・ブリュッケ)とお城 (中)アルテ・ブリュッケの袂で   (右)アルテ・ブリュッケを疾走する自転車

 今この橋を次から次へと猛スピードで自転車が通り過ぎ、沿道の見物人からやんやの声援が送られている中を、我々は次なる目的地、ローテンブルグに向かう。


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ドイツの観光街道 -ヒルシュベルグー(異文化体験37 ロマンティック街道の旅1)

2013年11月11日 23時42分21秒 | 異文化体験_西欧
(写真はクリックで拡大します)

ドイツの観光街道 -ヒルシュベルグ-  02.08.03

 11時50分発のエア・フランス291便で関空を飛び立ち、パリ到着が17時35分。20時15分パリ発のAF1018便でフランクフルトに降り立ったのは夜の9時35分であった。直ちに出迎えのバスで今回の「ロマンティック街道を巡る旅」の出発点であるヒルシュベルグの街道沿いホテル「アストロン ヒルシュベルグ」にチェックインする。

 パリ・ドゴール空港でのトランジット

 今回の旅は、女房が選択したコースである。ノイシュバンシュタイン城やスイスアルプス(ユングフラウヨッホ)やTGVの乗車、パリ観光といった盛りだくさんの内容で、日本人の常に人気トップ5に入る観光コースだそうだ。
 多くの旅行代理店が同様のコース設定を行っているが、今回は阪急トラピックスを利用。

 ユーロ圏も拡大し、今回の旅では通貨はユーロ1種類で事足りるのは大変便利である。ちなみに1万円で160ユーロ。レートは約121円/ユーロ。

  ドイツの主な街道


 ドイツには100を超える観光街道があるという。

 ライン川沿いのマンハイムを起点にネッカー川沿いの古城や大学都市を巡り、ローテンブルグやニュールンベルグを経てチェコの首都プラハに至る古城街道

 バーデン・バーデンからシュツットガルトを経てアルプス山麓方面のリンダウに至るファンタステイック街道

 アルプス山麓を東西に結ぶ、リンダウからフュッセン、さらにオーストリア・ザルツブルグに至るアルペン街道

 そして、今回我々が旅するマイン川の両岸に開けたヴェルツブルグからローテンブルグ、ネルトリンゲン、アウグスブルグからフュッセンに至る350kmのロマンティック街道

 等々が、その主なもので日本人にも馴染みの街道である。

  ロマンティック街道のルート


 ロマンティック街道は、かつてローマに通じる通商路でもあったことから、その名の由来とされている。ロマンティック街道の起点ヴェルツブルグは、紀元前1000年頃には既にケルト人の城塞があったという古都で世界遺産にも登録されている都市である。

 今回の旅の出発点はロマンティック街道から少し外れた古城街道のハイデルベルグからスタートのようだ。ハイデルブルグも街道都市めぐりには絶対欠かせない街である。

 ヒルシュベルグの街道沿いホテル「アストロン ヒルシュベルグ」

 長旅の疲れからか、あまり時差も感じずすんなり眠りについた。明日からしばらくバスの旅が続く。


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馬の配当と本場の烏龍茶 -厦門(大陸にあって台湾に一番近い町)―(異文化体験36 厦門の旅2)

2013年11月04日 21時06分39秒 | 異文化体験_アジア
(写真はクリックで拡大します)

馬の配当と本場の烏龍茶 -厦門(大陸にあって台湾に一番近い町)― 01.04.13~04.15


 東方(厦門)高爾夫郷村倶樂部と書いて、Orient (Xiamen) Golf & Country Club。ホテルから約20分で東方GCに到着。1998年に中国で初めてアジアPGAトーナメントが開催された由緒あるゴルフ場だ。

          
          東方(厦門)高爾夫郷村倶樂部(1998年中国初のアジアPGAトーナメント開催コース)

 スタートは9時。幸い空いている様で1.5ラウンドの予定が組まれている。我が組は3人でのラウンドとなったが、キャデイが夫々に付く。
 小生のキャデイは男の子。英語が少し話せるようなのでゴルフをするのかと聞くと「少し」と答える。プロの名前を知っている所をみると結構TVを見ているようだ。他の2人は若い女性であるが、プレイする本人達以上にキャデイ達が熱くなって応援する。
 どうもキャデイ達の間で我々プレイヤーに対する賭けが成立しているようだ。小生がバーデイチャンスにつけると、グリーン上でパッテイングラインを事細かに(合っていない場合が多いのだが)教えようとする。外そうものなら大変である。
 結局1.5ラウンドで私のキャデイ君は少し儲けたようだ。走った馬に対する配当のない賭けであった。

          
                    濱北舒友海鮮大酒楼(大きな水槽に様々な海鮮素材が出番を持っている) 

    海鮮料理店の若いウェイトレスたち


 夕刻、昨夕同様、別の海鮮料理屋(濱北舒友海鮮大酒楼)で宴席となる。 まるで水族館のような海鮮酒家である。値段も安い。

 宴席後はホテルに戻って自由行動。昨日の女性達が食後の自由時間を案内してくれるという。私の案内役の女性は昨日のTシャツ、Gパン姿とは打って変わって、ピンク色のラメの入ったノースリーブに同色のスカーフを巻いて、白のパンタロン姿とどこかのお嬢様風のいでたちである。

  厦門国際会議場兼展示場

 厦門には「鷺島」「鷺洲」という別名があり、かつて白鷺が生息していたようだ。白鷺洲公園一帯はダウンタウンとなっており、市政府広場周辺の建物がライトアップされ、音楽噴泉では水柱と軽やかな音楽が楽しめる。しかし、1.5ラウンドが身体に効いたのか、あまり遅くまで動き回る者も少なく、F会長と共にホテル前の果物屋で南国の果物を買い込んだ後、ホテルのラウンジで中国娘達とおしゃべりでひと時を過ごす。


 福建省は烏龍茶の主要な産地。緑茶、紅茶、烏龍茶が世界3大茶と言われる。緑茶は茶摘直後に殺青(加熱)して酸素を殺した不醗酵茶、紅茶は殺青せず萎凋(しおらせる)し、醗酵させて作る。烏龍茶はその中間で、茶摘後2日間ほど萎凋してから醗酵させ、殺青して醗酵を止めた半醗酵茶である。烏龍茶は俗称で、正式には青茶というらしい。福建省には有名な武夷山があり、天心岩の名樹の茶葉はgあたり数十万円の値がつくという。

          
 (左)世界最高級の烏龍茶を産する武夷山          (右)福建省は烏龍茶のメッカ、あるお茶屋さんの茶芸


 空港への帰路、新雲香茶芸園という鉄観音茶の老舗の店に寄る。「玉露観音(石菊茶)」「金観音」「銀観音」「ジャスミン観音(千里香)」「観音茶王」等々、「茶芸」と共にこれらのお茶の紹介、売り込みが始まる。

  コロンス島から見た厦門の町
 

 厦門は、天気の良い日には台湾本土を望むことが出来る大陸にあって台湾に一番近い都市であり、また「客家」の里、広東省梅州市にも近く、中国とは思えない綺麗な街並みや西欧風の観光資源等を有している。今後の更なる経済発展、観光発展が期待される面白い街であり、また是非訪れたい所である。

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