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旅行記、世相独言

韓国の勢い、IT産業とハブ空港と -ソウル-(異文化体験38 商品開発の旅)

2017年01月11日 11時50分56秒 | 異文化体験_アジア
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韓国の勢い、IT産業とハブ空港と -ソウル- 2003.09.29~03.30

 あるIT系戦略商品の開発で制御系を韓国・軍需産業のM社に製造委託することになり、今回はその視察に1泊2日でソウルにやってきた。

 関空を午前9時過ぎに離陸し、アジアのハブ空港を目指す仁川国際空港に11時過ぎに到着。以前の金浦空港から更に京畿湾へ、LNG基地のある仁川の浅い海を埋め立てて造られた巨大な空港である。日本の地方空港から韓国への観光客のみならず、今や東アジアのハブ空港として日本から欧州や北米に向う旅客をこの空港を経由して大韓航空とアシアナ航空が運んでいる。

 ←東アジアのハブ空港化しつつある仁川国際空港

 それにしてもやることが早い。今から25年近く前のことであろうか。韓国国内に都市ガスや天然ガスを普及させるため、たびたび韓国から調査団が来日し、本社勤務していた私も何度となく応対した。
 欧米諸外国には「Right of Way」という公共の優先度の高い建造物を整備するための私的権利を制限する法律がある。韓国はいち早くこの法律の下でナショナルパイプライン網を国内に整備し、国内のエネルギーインフラを強固なものにしてしまった。
 日本にもそれ以前から太平洋岸ベルト地帯を結ぶナショナルパイプライン構想があるが、私的権利が優先?する日本では未だに構想だけで、何も進んでいない。
 空港にしても同様である。国家戦略の下、一点集中で東アジアの玄関口としての地位を仁川国際空港は既に獲得してしまった。閑古鳥のなく成田や関空とは大違いである。

 水原にあるM社の下請け会社に向かう車中から見る林立する高層住宅と、今なお次々と建設中の高層住宅の多さには驚かされる。ソウルでは、戸建て指向はほとんどなく、ソウル周辺の高層マンションに人気が集中すると言う。
 このためソウル市内の交通事情は悪化の一途。ハイウエイは車の洪水で、至る所で大渋滞が発生している。

 ←世界文化遺産「水原華城」

 世界遺産「華城」のある水原(suwon)には、沢山のHi-Tech下請け会社が集まっている。M社の下請け会社も歓迎の垂れ幕を掲げて我々を出迎えてくれた。今、韓国IT産業は日本を追い抜き世界のトップに踊り出ようとしている。その底辺を支えているのが、日本同様多くの下請け企業である。
 制御系はほぼアッセンブリーを終えて出荷待ちの状態にあったが、具体的な工程を一から再現して貰う。規模の差はあれ、そこには日本のIT産業とほぼ同等の製造工程があり、検査体制があった。説明を受けて一定の技術レベルの下で製作されていることを確認する。ただ、両国の安全基準の差が気になるところで、同行した専門家にしっかりフォローして貰うことになった。

 ←華城のお祭り風景(Wikipediaより)

 その後、移動してM社の立派な本社ビルに社長以下幹部役員を表敬訪問する。韓国軍需産業の中で中堅会社のM社は、無線、ソナー技術を核に、民生分野への展開を図りたいようである。製品・技術展示室で韓国海軍の技術の一端を見学しM社を後にした。


 交通渋滞のせいでソウル市内に戻ると結構いい時刻になったので、夕食会場の三元ガーデンに直行する。
 三元ガーデン(Sam Won Garden)は、広大な敷地内に川の流れる庭園形式の焼肉レストラン。ビル・ゲイツが経営していると言う噂もあるが、本当かどうか。ここで、今回の仕事のコーデイネーター氏と合流する。

      

      
                         庭園形式の高級焼き肉レストラン「三元ガーデン」

 夕食後、コーディネーター氏の誘いで市内のカラオケ屋に直行し、お酒と歌で全員酩酊状態でCOEXインターコンチネンタルホテルに戻る。
翌日は、お昼の出発までフリーというのがおなぐさみである。

 ←COEXインターコンチネンタルホテル

 COEXインターコンチネンタルホテルは1999年開業で、10年ほど前に大阪WTC(ワールドトレードセンター)の建設促進協議会調査団の一員として来た時は、隣接するグランドインターコンチネンタルソウルに宿泊している。
 朝はお粥定食を食べて、プールで一泳ぎ。その後、近くの漢江沿いのオリンピックスタジアムまで散歩をして戻って来ると、丁度出発に良い時間となった。

       
      1988ソウル・オリンピック・スタジアム           漢江沿いの高速道路と林立するビル群

 早めの昼食後、市内の垢すりマッサージ屋に寄って空港に行くという。あるホテルに併設の垢すりマッサージ屋は、平日昼間だというのに結構混んでいて、垢すりの順番がなかなか回ってこないのでマッサージルームに入る。
 日本語の達者なマッサージ嬢がストレッチ系のマッサージをしてくれる。目下、英語を勉強中で、日本語も独学だという。1日7~8人程度マッサージするというから結構ハードな仕事だ。1時間のマッサージがあっという間に済んで、仁川国際空港に向かう。

 
                            韓国マッサージ・ストレッチ系(イメージ写真)

 小生のソウル訪問は、最近ではアシアナ航空を使ったトルコ旅行の帰路、一晩だけソウルに泊まっただけで、それを別にすると10数年ぶりのソウルは、ただただ林立するマンション群と車の洪水と化した埃っぽいハイウエイ等、コンクリートの近代都市に急速に変身していた。
 
 まだまだ人口集中は止まる所を知らず、10年後にはどんな街に変身しているだろうか?



初詣 西国33ケ所 第21番札所 和泉国 松尾寺

2017年01月03日 00時47分46秒 | イベント
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初詣 西国33ケ所 第21番札所 和泉国 松尾寺 2017年1月2日

 松尾寺は、中世和泉の国において槇尾山施福寺と一山寺院を形成し、2大勢力争いを行っていた寺院。
約800年前の源平一ノ谷合戦で戦死した將氏の首一艘分を源義経が当寺に送り、首塚として祭られている。また、戦国時代には信長によって焼き払われたが、その後豊臣秀頼により再建されている。

 そんな松尾寺は、我が家から往復1万歩弱の距離にあり、昔はみかん山の間を歩いて参拝できたが、今はトリベール和泉の開発で宅地造成の中を歩くことに。参道入口には、樹齢700年を超える楠の木がそびえ立ち、石段の階段の脇に首塚がある。その上に山門があり増長天、持国天が出迎える。
 金堂にお参りし、破魔矢をいただき、鐘堂で一突きし余韻の中で願い事をし、神籤をひいて帰るのが、ここ40年ほどの例年行事となっている。

    
参道入口近くには樹齢700年超の楠の木が。      松尾寺の周辺は公園となっている

  
石段の参道 それほど長くはない                石段左手に「首塚」

    
石段の上に建つ山門                かなり痛んでいるが増長天と持国天が出迎える

   
念仏堂                            金堂                         鐘堂