行ってきました 和歌山・加太(かだ)
ひな人形の行方
2021.02.25-26
(写真類はダブルクリックで拡大します)
コロナも少し落ち着きを見せ、我が家の祝い事もあって、近場に一泊でグルメと温泉を楽しんできました。場所は、和歌山市の加太。紀淡海峡を望み眼前に友ヶ島が横たわる鯛の一本釣りで有名な漁師町。その高台にあるのが「休暇村・紀州加太」。
【活魚料理屋いなさ】
我が家を正午に出て1時間弱で加太に到着。早速、漁港前の活魚料理屋「いなさ」で海鮮丼の昼食。2階の部屋から晴れ渡った漁港の先の60年ぶりの友ヶ島を眺めながら、具沢山の海鮮丼を賞味。
活魚料理店「いなさ」 新鮮な具沢山の海鮮丼セット 2階の窓から見る加太漁港
【淡嶋神社】
お店で淡嶋神社を尋ねると「すぐ近く、徒歩2分。車を置いて歩いて行ったら」!
淡嶋神社は、薬の神様とされる「少彦名命(すくなひこなのみこと)」をご祭神とし、婦人病や安産祈願など女性のための神様として、古くから信仰を集めているようだ。
また、毎年3月3日には、全国各地から奉納された雛人形と願い事を書いた形代を3隻の白木の小舟に乗せて、宮司のお祓いののち、加太の海に流す「雛流しの神事」が行われる神社として有名。和歌山市広報サイトによると、現世の穢や災厄を撫物である人形に祈りをこめ、流し送る行事は、3月上旬に行われた禊の古風を今日に伝えるものと考えられており、この信仰と江戸時代に盛んとなったすべての流し雛は加太の淡嶋神社に流れ着くという淡嶋信仰とが結びつき、雛流しの行事となったといわれている。
神社の正面拝殿にはおびただしい雛人形が出迎え(?)、拝殿を始め境内には所狭しとありとあらゆる人形がぎっしりと並んで、幻想的かつ神秘的な雰囲気を醸し出している。
残念ながら、今年はコロナの影響で雛流しのイベントは行われないようだ。
淡嶋神社本殿 おびただしい雛人形がうず高く山をなす異様な光景
雛人形のみならず右手には市松人形が 本殿下には花嫁衣裳の人形が 神社前から右手丘の上の宿舎を確認
例年3月3日に挙行される「雛流し神事」(今年はコロナの影響で中止だそうです)
【友ヶ島】
大阪湾の太平洋側入口の紀淡海峡に横たわる友ヶ島は、沖ノ島、地ノ島、虎島、神島等からなり、最大の島沖ノ島にのみ加太から定期船が通っている。明治政府が紀淡海峡防備のため由良地区(淡路島)、友ヶ島・加太、深山地区(和歌山市)に築造した要塞の砲台跡が残っている。友ヶ島には第2次大戦まで使用されて6つの砲台跡があり第3砲台跡が最大の規模。
今回は友ヶ島まで足を延ばしていないが、60年ほど前、高校生の時に夏キャンプで訪れた。訪問直前に、和歌山下津港(石油コンビナートがある)に入港した外航船でコレラが発生し、コレラ菌が海に流れ出たので、友ヶ島を含む周辺海域が遊泳禁止となった。まあ、大丈夫だろうと級友6人で訪れたが、島外からは我々だけのようだった。さすがに、海には入らず、漁師に頼んだ釣り船で朝釣りを楽しんだが、数名がげえ、げえやり出した。すわ!コレラ感染の症状か!と大いに心配したが、船酔いと熱中症だったようで、印象深い思い出となっている。
4つの島からなる友ヶ島(沖ノ島のみ加太漁港から定期船が運航) 奥が淡路島、真ん中が沖ノ島 手前が地ノ島
60年ほど前、コレラ騒ぎの最中キャンプ訪問 今ほど観光化されておらず薄気味悪かった第3砲台跡
【休暇村・紀州加太】(宿舎の写真を一部転用してます)
今宵の宿は友人からの情報で加太の町を見下ろす高台の休暇村・紀州加太。休暇村の利用は初めてであったが、正直国民宿舎のイメージがあって、あまり期待していなかったが、大いに認識を改める結果となった次第。
部屋からの、またナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉の浴場と露天のインフィニティ風呂からの紀淡海峡の刻々と変化する眺望。質・量とも申し分のない料理(今回はスタンダード会席の葵)、そして何より素晴らしかったのはスタッフの皆さんの細やかなサービス。大変コスパの高いお薦めの宿舎である。
今回は参加しなかったが、第2木曜日午後4時からノルディックウォーキング体験会や朝7時からの大阪湾を一望する早朝散歩他、様々なプログラムも用意されている。
高台に建つ休暇村 4階の部屋から紀淡海峡を展望(中:友ヶ島と明石方面、右:加太漁港方面を望む)
晴れていれば夕日がきれいのだが、明日は雨の予報 楽しみの夕食(スタンダード会席の葵、質・量とも大満足)
客室(和室、様々な客室があるようです) 宿舎ご自慢の露天インフィニティ風呂
きれいな眺望の素晴らしい食事会場 朝食は和・洋選択(会席膳に加え自由にお惣菜等ミニバイキングの品々が楽しめる)